新代表者紹介インタビュー Pine Valley Packaging Group Inc. 井本淳二郎氏

Pine Valley Packaging Group Inc.
President 井本淳二郎氏

Pine Valley Packaging Group Inc.

今回は、Pine Valley Packaging Group Inc.の井本淳二郎氏にお話を伺いました。鴻池運輸株式会社とカネパッケージ株式会社の合弁会社として2024年7月に設立された同社。梱包容器の製造・販売を通じて、効率性や安全性、コスト面に配慮したデザインパッケージの提案に力を注ぎ、特に自動車業界向けの軽量容器開発とロジスティクスの組み合わせによる提案を独自の強みとしています。鴻池運輸での長年の経験を活かし、タイ・バンコクやアメリカ、メキシコなど海外各地での勤務を経て、2024年7月よりカナダで新たな挑戦を続けていらっしゃる井本氏。そのご経験や今後の展望についてお話を伺いました。

―御社の事業内容の紹介についてお願いいたします。
当社は、日本の鴻池運輸株式会社とカネパッケージ株式会社の合弁会社として2024年7月に設立されました。私は鴻池運輸から参画しております。鴻池運輸は総合物流企業であり、今回初めて梱包事業に進出するにあたり、梱包専業のカネパッケージ様と共同でPine Valley Packaging Group Inc.を買収しました。主な事業は、梱包容器の製造・販売で、さまざまな業界のお客さまに対し、安全性・効率性・作業性・耐久性・経済性を考慮したデザインパッケージングの提案をしております。

主に自動車産業向けとなりますが、自動車産業だけに限りません。売上の約80%は各自動車メーカー(OEM)様が占めており、ほぼ全ての自動車メーカー様と直接取引を行っています。

―御社の強みについて教えてください。
当社の強みは、長年の経験で培ったデザイン力と、最適な素材選びによるプロテクティブパッケージングです。梱包する製品を傷つけず、ダメージを与えないように守りつつ、コスト面でもメリットを出せる設計を心掛けています。

特に、自動車パーツメーカー様と自動車メーカー様の間で流通する軽量容器(ダンネージ)の開発に注力しており、「入れやすい・出しやすい」といった使い勝手の良さにもこだわっています。単に製品を積むだけではなく、保護しながら効率的に取り扱える容器設計が当社の特徴です。また、ロジスティクスと梱包を組み合わせた提案ができる点も他社にはない強みです。

-今後特に力を入れていきたいことについてお聞かせください。
現在、梱包会社としてはカナダとメキシコに拠点がありますが、今年、本社の承認を得てアメリカ進出が決定しました。現在準備を進めており、年内のできるだけ早い段階で法人登記を行う予定です。これにより、北米全体、つまりカナダ・アメリカ・メキシコの3カ国体制でサービス展開が可能となります。

また、この方針は、いわゆる「トランプタリフ」と呼ばれる新関税政策への対応も視野に入れています。現在はカナダからアメリカへ梱包資材を輸出していますが、今後はアメリカ国内での調達が主流になると考えており、そのための準備を進めています。

-新規事業・新製品の紹介をお願いいたします。
当社の製品は主にオーダーメイドで提供していますが、豊富な技術力を活かして、自動車メーカー以外の産業や電子・電気産業、さらに一次産業のお客様にも製品のレパートリーを広げていきたいと考えています。自動車産業向けの通い容器に加え、スチールラック業者との業務提携を通じて、セット販売も新たに開始しました。これにより、より幅広い業界に対応できる体制を整えています。

-井本さんはご出身はどちらですか。ご経歴についてもお聞かせください。
中南米のエルサルバドルで生まれ、父の仕事の都合で5歳まで現地で過ごしました。その後、戦争の影響で日本に戻り、兵庫県芦屋市で育ちました。関西外国語大学スペイン語学科を卒業後、海外で働くことを夢見て物流会社・鴻池運輸株式会社に入社し、以来海上輸送や航空輸送、コンテナ船荷役など幅広い業務を経験しました。

2009年から海外勤務が始まり、最初はタイ・バンコクに4年半赴任。その後、アメリカのロサンゼルスとケンタッキーで約4年半勤務し、続いてメキシコでは6年間滞在しました。2024年7月からカナダに赴任しています。

―幼少期をエルサルバドルで過ごされたのですね。
5歳までエルサルバドルで暮らしていたため、スペイン語が日常でした。幼稚園まで通っていましたが、日本に戻ってからはスペイン語を使う機会がなくメキシコ赴任時にはすっかり忘れてしまっていました。大学では関西外国語大学でスペイン語を専攻しましたが、実際に話すのはメキシコ赴任までありませんでした。そのため、赴任当初は全く使いものになりませんでした(笑)。

―2009年からタイ、アメリカ、メキシコ、カナダと海外赴任を経験されていますが、それぞれの国ではどのようなご活動をされていましたか?
基本的には、ずっとフォワーディングと呼ばれる国際物流の仕事に携わっていました。タイ赴任時は、現地法人がなかったため「KONOIKE ASIA (THAILAND)」の設立を担当し、会社の立ち上げから軌道に乗るまでを見届けました。その後、ロサンゼルスへ赴任しました。

―これまでで最も印象に残っているプロジェクトについて教えてください。
どの国でも様々なプロジェクトに関わってきましたが、やはりタイでの法人設立が最初の海外赴任かつゼロから立ち上げたということもあり、特に印象に残っています。今はカナダで勤務していますが、メキシコ駐在中に現在の会社の買収を進め、約4年かけて買収を成功させました。

従来より協力会社として取引のあったオーナーと直接話し合いながら進めたという点で非常に珍しいケースだと思います。買収に成功し赴任できたこと、また鴻池運輸として初めて製造業に取り組むことになったのが「パインバレーパッケージング グループインク」であり、チャレンジングなビジネスであると感じています。トランプ大統領就任以降の環境変化もあり、進めている事業は非常に印象深いものとなっています。

―以前の赴任先は暖かい地域が多い印象ですが、カナダでの生活はいかがですか?
そうですね、確かにケンタッキーなどでも寒波を経験したことはありますが、当時はアパート暮らしだったので雪かきの必要がありませんでした。今はタウンハウスに住んでいるため、朝は雪かきをして、帰宅しても雪かきをしないとドライブウェイに入れません。雪国ならではの生活で、人生で初めて除雪機を購入しました。大変というほどではありませんが、時には途方に暮れてしまうこともあります。

―お仕事を進める上で大切にされていることについてお聞かせください。
私が大切にしているのは「公明正大であること」です。また、「険道笑歩(険しい道であるなら、むしろ笑って歩こう)」という言葉も信条にしています。自分自身、会社の方針としても、表裏がなく誠実であることを常に意識しています。自分の言動が周囲にどう受け止められるかを考えながら行動し、みなさんが安心して安全に働ける職場づくりを心がけています。

2トップに立つ人間のあり方が会社の雰囲気やイメージを決めると思っています。厳しさやピリピリした空気だけでなく、楽しく働けて、なおかつ適正な利益を追求できる会社にしたいと考えています。

fishing

―プライベートについて伺います。好きなスポーツや趣味、休日の過ごし方を教えてください。
学生時代はテニスを続けていましたが、社会人になってからはゴルフも始めました。しかし、子供が生まれてからはゴルフをやめ、最近は家族と過ごす時間を大切にしています。休日は釣りやハイキング、キャンプなどアウトドアを楽しんでおり、カナダではアルゴンキン公園でキャンプや釣りをしています。いつかサーモンを釣ってみたいと考えています。

―カナダ駐在中に挑戦したいことについて教えてください。
現在は事業を軌道に乗せることに集中していますが、プライベートでは、雄大な自然が広がるカナダで一度オーロラを見てみたいと思っています。また、趣味の釣りではキングサーモンを釣ることを目標にしています。

―アイスフィッシングの経験はありますか?
まだ経験はありませんが、ぜひ挑戦してみたいと考えています。日本のワカサギ釣りとは違い、パーチなど大きな魚も釣れると聞いており、興味を持っています。

―最後になりますが、商工会会員の皆様へメッセージをお願いします。
2024年からカナダに赴任し、今年7月で丸2年になります。アックスブリッジという郊外に工場があり、現在は駐在員2名と社員65名ほどの体制です。春夏には工場周辺が花畑のように美しく、自然環境にも恵まれています。ぜひ工場へお越しいただければ嬉しく思います。今後ともよろしくお願いいたします。

-本日はお忙しい中ありがとうございます。これでインタビューを終わります。