第216回 6月校舎借用日 補習校借用校舎メインテナンスで教室変更
商工会事務局 伊東 義員

補習校では、トロント教育委員会から現地校2校の校舎を借用し40年以上が経過している。その内の一つの校舎は1912年建設となっており、100年を超えるレンガつくりの3階建て校舎で高い天井、広い廊下、怪しげな地下スペースなど、まさに歴史を感じる校舎となっている。借用開始から2010年ころまでこの校舎の3階に教室3つを常設借用しており、2万冊を保有する図書室、校長・教頭執務室、職員室として使わせていただいていた。
特に図書室については、あまりに蔵書数が多く床がその重量に耐えられないということで、補習校が自費で床の補強工事をした経緯がある。もちろんこれだけ古い建物なので冷房設備はなく、暖房設備も古いもの。そのため、補習校では借用した教室にやはり自費でクーラーを設置した。その後、現地校が特別支援学級指定校になり使用教室が必要になったことから、常設借用ができなくなり、現在の商業ビルに引っ越し、現在に至っている。
土曜日開校は、引き続きこの2つの現地校校舎を借用しているが、毎年現地校夏季休暇の7月、8月には床の修理や机、椅子、家具、キャビネットを移動しての清掃が行われ、5年から8年毎には、古い建物のため現在の建築基準法や消防法にそぐわない部分も多いのか、屋根、空調施設、消火施設などの点検・補修工事の年となる。
今年もその点検・補修工事の年となることをトロント教育委員会から通知を受けた。これまでは7月から工事開始となっていたため、補習校の土曜日授業には限られた日数しか影響がなかったが、今回は中学部、高等部が借用している校舎で5月下旬から毎週土曜日に工事が入ることになり、幼稚部・小学部が借用している校舎は7月からの工事となった。
7月中旬までの約2か月となるので代替の校舎を借用することをトロント教育委員会から提案され近隣の学校を紹介していただき、校長先生、教頭先生にその代替校舎の下見にも出向いていただいた。同時に、幼稚部・小学部が借用している現地校の校長先生、ケアテイカーの方から、借用できる教室を増やすことで、代替校舎への臨時移転をせずに全クラスを収容できるかもしれないと大変ありがたい提案をいただいた。
臨時移転となると非常に煩雑な準備と連絡が必要になることは10年くらい前に経験しているので、この提案をありがたく受け入れることにした。机の高さや椅子の大きさなど、中学部・高等部の児童生徒には体格的に合わないことはあるがやむなし。ただし、この校舎も7月には工事に入ることから7月に予定した2回の授業日はオンライン授業に切り替えることにした。40年以上お世話になっている現地校の校長先生、ケアテーカーのご配慮に感謝。