こちらのコーナーでは、トロントに暮らしているとありがちな、でも読者の皆さんはまだご存じないかもしれないというような体験、事象を紹介していきます。第一回目は、車両事故体験談です。
◇事故発生
平日の朝9時頃、片側2車線の左車線を走行していると交差点で右折車が合流してくるのが目の端に見えました。いつも合流車がはみ出してこないかヒヤッとするものの、たいてい大丈夫なので今回も大丈夫と思って直進したら時間差ではみ出してきて右後方にゴツン。しかし、大したスピードも出てなかったので双方怪我はなし。
◇保険会社に電話して指示を仰ぐ
人生初めての交通事故で何もわからずとりあえず保険会社に連絡。こういう時日本語対応で良かったと思いました。相手側の免許証情報(氏名、免許番号、住所など)を書き取り、その後に、Collision Reporting Centreに行って報告することを教えてもらう。生命に危険がなかったり犯罪関連でない場合は、警察は呼んでもなかなか来ないとのこと。
◇相手側の免許証と保険証書、車両所有書の写真を撮る
相手が温厚な中国系の老夫婦とわかって少しホッとしたのも束の間、英語がわからずDriver’s lincenseすら通じないため姪御さんに電話してもらって英語で説明。NYから遊びに来ていたようで、Driver’s lincenseすらわからなくても北米を自由に生活できる中国人のコミュニティ力を素直に羨ましいと思ってしまいました。
やり取りしていると、ふらっと親切そうな若者がやってきてCollision Centreの場所を教えてくれます。やっぱりカナダ人ってた親切だなーと思っていると、「お前の車タイヤ付近も凹んでるよ。運転できないと思うからレッカーで運んであげるよ?」との申し出。なるほど、そういうことですか、よく見たら少し奥にレッカー車が止めてありました。もちろん断りました。
◇Collision Reporting Centerに報告してCollision reportを入手
Let’s go to collision centerとGoogle mapで行き先を示してあげた相手側が、いきなり逆方向に走っていったので逃げられたかと思いましたが…姪夫婦を連れて遅れて到着。Collision centreに行くと事故箇所を写真にとって報告済みのシールを貼ってくれます。その後に端末でひたすら大量の情報を苦労しながら入力。ちなみに最初の言語選択で英語、フランス語に加えて中国語もありました。
途中感染症の検査?か何かで全員建物の外に出されるなど中断はありましたが端末入力して係員と口頭で質疑するとCollision reportをもらえます。途中外に出されている間に相手側の甥御さんと話す機会があったら「伯父さんは自分の過失じゃないって言ってるよ」と言われて少し嫌な気分に。でも議論するような場所がなく、ひたすら端末に入力するので良かったです。
◇保険会社に連絡してClaim numberをもらう
これ以降はひたすら事務処理へ。保険会社に事故の経緯を含め改めて報告し、Claim numberをもらいます。その際に修理工場を指定する必要がありますが、私は特にこだわりないので最寄りのディーラーが提携している修理工場を指定。
◇修理会社で修理費用査定
修理工場で見積の予約をして車を持っていきClaim numberを伝えると30分ほどで査定をして保険会社に連絡してくれます。
◇保険会社の承認をもらい、修理に出す
3営業日ほどで修理工場から電話があり、保険会社から承認下りたとのこと。「交換用ドアが届く来週から修理できるよ」と。保険会社経由で代車のレンタカー(これも保険で下ります。修理工場に隣接して代車用にレンタカー屋がある)も予約。ただ、私の場合はここからが長く、結局交換用バンパー入荷待ちの状態が2ヶ月続いてようやく執筆日現在修理をしています。2ヶ月間ドアが凹んだ状態でしたが右後ということもあり、途中から特に気にならずに運転していました。
◇終わりに
というわけで、まだ修理も完了しておらず保険負担等は決まっていない状態です。周りの情報によると、いくら先方過失でもこちらが停止しているような100%相手過失でない限り50:50になるとも聞いており、来年の保険料上がるのかと思うと少し残念ですが、総じていい経験をできたなと思っています。
交通量の多い場所など、レッカー車が待ち構えているケースが多いようです。2024年に入ってからは悪質なレッカー業者の取り締まりは多少厳しくなりましたが、事故につけ込んで親切に装い、後日不当な請求をされることは珍しくありません。気を付けましょう。
これから本格的な冬となり、道路も滑りやすくなります。雪が降ると夜中に除雪車によって大体の道路は除雪されますが、冷え込むと滑りやすくなります。皆さん、冬は特に安全運転を心掛けましょう。
●本企画掲載の記事は、カナダ・トロント生活での体験を読者の皆さんとシェアするもので、最新の正確な情報を提供することが目的ではありません。ご了承ください。(とりりあむ編集部)