私が住むブランプトンはトロント市の西へ50キロにあり、ピアソン国際空港所在のミシサガ市の北側に隣接した人口80万人超で、過去10年で49%も人口増加してます。しかし、急激な増加にも関わらず、今でも樫や楓の落葉樹が多い自然の雑木林やビーバーがいる貯め池があるほか、鮭が遡上するクレジット川が街の側を流れています。
私が行く雑木林には、樫の木や黒胡桃の木の落葉樹林で、秋にはリスや鹿が食べ切れないほどのどんぐりや胡桃が落ちています。木々の中には、優しいバイブレーションで私の肩こりも軽く治療してくれる友達の木がおりますが、雪の積もったある日に、この木に挨拶するとまるで怒っているようで拒否された感じでした。
意味が分からず、愛犬の梅と呑気に歩いていると、立ち枯れの木が生きている木に倒れかかり、枯れ枝に邪魔されて窮屈そうな生きている木が混在している殺伐とした風景がありました。
この森の惨状に気が付かなかったのが、森に申し訳なくて、もし私がこの木だったら、枯れ枝が肩に乗っかっていたら、苦しくて邪魔だろうと想像し、即座にこの枝を引っ張ったり、揺すったりして、ようやく一つを外すことができました。それからは、天気と時間が許す限り毎日出かけて、雪が消える4月の始めまで継続しました。
2023年の夏、オンタリオ州は、山火事の影響で空気が悪く気管支が弱い人には呼吸困難などの影響が出ていました。ここは緯度が高いので冬は寒く、夏も五大湖に囲まれて十分な湿気があり、西部に比べて比較的森林火災リスクは少ないはずですが、昨年は地球温暖化の影響か気温が高く乾燥し、大規模な森林火災が発生したことはとても珍しいことでした。
2024年の夏は、北米大陸の東側は酷暑との予想が出ているので、山火事のリスクは下がっていません。もし、昨年冬の木助けが少しでも山火事のリスクを減らせていたらと願っています。
近年、古くて新しい叡智として、マインドフルネスという言葉がアメリカから聞かれるようになっています。今を生きろと言われても何をするべきか実感はがなかったけれど、今あることに集中して、今出来る事を実行する。これはまさにマインドフルネスの実践かもと、このエッセイを書きながら思い、当に自然を助けることは自分を助けることと同じと遅れ馳せながら改めて気が付きました。