1月末に佐々山の後任として着任いたしました。以来、2月の月例会をはじめ様々な個別の機会に、会員の皆様と直接お話しさせて頂く機会を頂いて参りましたが、今回改めてごあいさつの機会を頂き有難く思います。これまでカナダでの勤務経験がない私としては日々学ぶことばかりですが、皆様のお力添えを頂きつつ微力ながら、皆様のお役に立てるよう努めたく、どうかよろしくお願いいたします。
さて、現在、日本とカナダの関係は親密さを一層増しています。昨年1月の岸田総理や本年1月の上川外務大臣のカナダ訪問など、要人の活発な往来はその表れです。基本的な価値を共有し、国際的な戦略環境についても多くの認識を共有する両国は、経済面での協力の意義を認識しています。例えば昨年9月の西村経済産業大臣のカナダ訪問の際に結ばれたバッテリーサプライチェーンに関する協力についての協力覚書はこうした潮流を象徴するものと言えるでしょう。
労働力、市場規模、資本、技術、鉱物資源を含むあらゆる意味でカナダ経済の屋台骨を支えるここオンタリオ州には、日加間の経済的な協力関係を強化する潜在性もまた集約されているといえましょう。昨年のサーマ・インフラ大臣、トンプソン大臣、フェデリ大臣らの訪日等から同州側の関心の高さも明らかです。私自身、着任早々ではありますが、農業、経済開発、インフラ、製造、鉱物、先端技術、医療、通信を含むあらゆる分野で日本企業の技術、知見、資金などへの期待が高まっていることを既に感じております。
日本とオンタリオ州の経済的な繋がりの強化もまた、双方の人的な繋がりと善意に支えられていますが、その意味で、極めて幅広い方面における皆様のご活動を通じて、双方の親善と相互理解が深められていることに勇気づけられます。学術、社会福祉、芸術、日本食、スポーツ、映画その他のエンターテイメントそして観光を含む、あらゆる分野でのトロント日本商工会の会員の皆様のご活動に敬意を表します。またトロント日本商工会が、トロント補習授業校の運営を含む様々な分野で私達の活動を支えておられることについても敬意を表します。
在トロント日本国総領事として、皆様の安心と安全を確保すると共に、上述のような諸活動のお力になれるよう努めて参ります。引き続きのご支援・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。