私のとっておきのお店

今いちばんトレンディ、アングラバー(Speakeasy)に行ってみよう
Bar Sous Sol
フリーランスライター 三藤 あゆみ

Bar Sous Sol

最近トロントの、特にミレニアル世代の間で最もトレンディな場所といえば、「スピークイージー (Speakeasy)スタイル」と呼ばれる隠れ家的アングラバー。あえて目立つ看板は出さず、小さなネオンをつけるか、ドアや窓に小さいわかりにくい色で店名が書いてあったりします。外から見るとテナントがはいっているのかわからないような感じの店も多く、でもドアをあけてるとそこは別世界のように雰囲気のあるとても素敵な空間になっています。

スピークイージーとはアメリカ禁酒法時代に密造酒を出したり販売していた隠れ酒屋のことですが、いま流行りのスピークイージーはもちろん違法なお酒を売っているわけではなく、ホテル上階のバーぐらいのお値段で、趣向を凝らした洒落たカクテルやオードブルを出す、少人数でゆっくり過ごす場所です。

以前、この「とっておきの店」のページで、ブランチにお勧めのレストランMaison Selbyが紹介されたことがありますが、私のお気に入りであるSous Solバーは、そのMaison Selby の建物の地下にあります。

地下鉄Sherbourne駅から南へ1ブロックほど下ったところで、上階のレストランはアールヌーボー風の装飾品や壁紙、色鮮やかなベルベットの椅子などのインテリアですが、地下へ降りていく階段はいたってシンプルで寒色、降りたところは殺風景。「トイレか倉庫?バーはどこ?」と思うこと間違いなしです。

そんなスピークイージー風な入口のドアを開けると、とても小さいスペースながら、期待を裏切らないアングラバーがあります。カクテル、軽食ともに見た目も味も洗練されていて、すべてが「インスタ映え」するスポットです。

カクテル

カクテルは$16~$20ぐらい。自家製やハウスブランドのスピリッツやシロップを使い、アブサンをベースにした珍しいカクテルなどもあります。人気のカクテルは、ハイビスカス、ジンジャー、自家製ジンなどをミックスしたThe Smile Between Usや、アブサンを垂らして火をつけるClouds Burstingなど。ワインも美味しいものが置いてあり、お酒を控えている人にはアルコール抜きバージョンの各種カクテル、モックテールも作ってくれます。

友人を誘って行くとたいてい「わあ、素敵!」という反応ですが、ひとつだけ、ちょっとめんどうなのが、スピークイージー風のバーは予約を受け付けないところが多く、Sous Solも例外でないこと。直前に電話で席が空いているか問い合わせる、少し早めかいっそ遅く行く、またはレストランSelby で食事をした後に空きをチェックしてもらうなどして席を確保してみてください。そして、多くても四人ぐらいまでの少人数で行くのがお勧めです。

Sous Sol は私のお気に入りですが、もし入れるチャンスがなかなかない場合は、スピークイージーは他にもいくつもありますので、例えばThe Vatican Gift Shop (1047 Gerrard St E) 、Little Italy’s DaiLo (503 College St)、The Cloak Bar (488 Wellington St W)など、ぜひトライしてみてください。

お店の情報
Sous Sol
592 Sherbourne St, Toronto,
https://www.maisonselby.com/bar/
営業時間 木曜~土曜 7pm–12am
店のインスタグラムにも写真がたくさん載っています、bar.soussol で検索してみてください。