「こんにちは!」新代表者紹介インタビュー

<第239回>
Mizuho Bank Ltd., Canada Branch 
General Manager 長澤 孝之

President Nagasawa

今回は、みずほ銀行カナダ支店支店長長澤氏にお話を伺いました。みずほ銀行さんは、トロントとカルガリーに拠点を構え、日系企業、現地企業の法人向けサービスを行い、今後は業務拡大に注力をされ、益々の活躍が期待されます。

お子様とテニスやスキーを楽しまれるご家族の思いの長澤氏は2021年7月にカナダへ赴任されました。2022年度は商工会理事総務部長を、2023年4月からは会長を務めていただいております。(聞き手:酒井 智子)

-御行の事業内容の紹介をお願いいたします。
みずほ銀行は、みずほフィナンシャルグループの銀行部門を担っており、みずほ銀行カナダ支店は日本の銀行の一支店という位置づけです。当地では、日系企業、カナダ系企業、および、マルチナショナル企業のカナダ現地法人向け銀行サービスを提供しております。

日本との違いは、個人・リテール向けのサービスは行っていないことです。カナダにはトロント支店の他にカルガリーに出張所があり、私は両方を統括しております。従業員数は全体で60名程、内カルガリーに7名おります。

-御行の強みについてお聞かせください。
みずほフィナンシャルグループの北米部門は法人向け、特に北米企業向けの法人貸出、証券業務を非常に得意にしています。カナダ支店は米州統括の一部門として、業容の拡大が続いております。アメリカに証券業務の機能が集約されており、その機能の一部をカナダでも活用することができるということが一つの強みです。カナダ支店は銀行なので証券業務は出来ませんので、あくまでアメリカの証券現地法人を紹介するという形ですが。

-今後の目標や展望はなんでしょうか。
北米部門の一部門として業務を拡大をすることです。カナダはアメリカの10分1程の規模ですが、カナダにおいて、日系企業では自動車関連、製造業関連が多く、カナダ系企業では古くからですがエネルギー業界、今は不動産業界とのお付き合いが伸びてきております。ややお付き合いしている業界が偏っていますので、違う分野へ手を伸ばしていくことが求められていると思っています。

また、この秋にオフィスの移転を予定しております。現オフィスは旧行時代から使用しているので、20年超になります。相当昔ですね。新しいオフィスは現在のオフィスから歩いて5分程で、規模も現在と同じくらいです。

ハイブリッドを展望し、今の人数から増えても問題がないように想定しております。現在のオフィスは昔の作りになっているので、パーテーションがありますが、新しいオフィスは長テーブルにそれぞれ椅子があるいわゆるアイランド型のフォーマットとなります。NY支店が取り入れているフォーマットをそのまま持ってこようということで、今から移転が楽しみです。

-長澤支店長ご本人についてお伺いいたします。ご出身から今までのご経歴についてお聞かせ下さい。
神奈川県横浜市出身です。日本の大学を卒業後、旧第一勧業銀行へ1995年に入行しました。都内の二支店でリテール部門、個人向けの預金を集める業務や、中堅中小企業への貸出業務に携わっていました。当時付き合いのあった社長さんとは今でも日本へ帰ったときに食事に行ったりしますが、非常に楽しかったのを覚えています。

その後、本店で人事の採用、海外企業向け営業を経験し、ロンドン支店へ異動しました。こちらでは日系企業向けの営業を5年しておりました。その後、日本で国内の大企業向け営業、海外部門の企画を経験後、フィリピンのマニラ支店では内部管理業務の副支店長として3年、タイのバンコク支店では日系企業向け営業の副支店長を経験後、現在に至ります。

-世界各国を周っていらしたのですね。
そうですね、ラッキーだったのは、全てに家族がついてきてくれたことです。

-初めての海外駐在であるロンドンはいかがでしたか?
この時はまだ子供がいませんでしたので、妻と二人で旅行ばかりしていましたね。当時ロンド支店にいた先輩に「借金をしてでも旅行しろ」と言われ、毎月旅行へ行く事を目標にしてました。ヨーロッパ内だったり、アフリカだったりと、旅行三昧でした。

仕事では、リーマンショック前後を経験しましたので、英国の景気がいい頃に合わせて多くの案件に取り組めたことと、反対に銀行もバランスシートを縮小しなくてはいけないということがあり、お客さまにご迷惑をかけたといったことも経験しました。

-今までで一番印象に残っているプロジェクトについてお聞かせ下さい。
ロンドンで日系の海運会社さんがロンドンで初めてLNG船を所有するというお話があり、それにファイナンスをつけた案件です。当時、ロンドンの税制の優位性を活用し、英国現地法人が船を保有する流れがあり、バルク船という原料炭、燃料炭、鉄鉱石を積むような大きな船のファイナンスに何隻も関わった後、最後としてLNG船に携わりました。当時は他の邦銀とシンジケーションを組んでやりました。その時には我々がアレンジをさせてもらったということもあり、また金額も大きかったので、印象に残っています。

Mizuho

-その後、アジアで2カ国で駐在をご経験されたということですが、今回4カ国目のカナダはいかがですか?
一番大変だったのは、前任地のバンコクは冬のない国でしたので、冬に備えてコートやブーツなどの防寒着をまとめて買わなくてはいけなかったことです。お金がかかって大変でした(笑)。バンコクからはダイレクトでカナダへ行かねばならず、冬物は全部日本に置いてあったんです。

バンコクではゴルフ三昧の3年間で、この時にゴルフを本当に一生懸命やって、一年間に60ラウンドくらいやっていましたね。それでも少ないほうで、周りは100ラウンド以上やっていましたので、その中では少なかったですね(笑)。

カナダでは、スキー、スケートが出来るので、過去6年間アジアにいた時とは違っていますが、それを楽しんでいます。

スキー

-オールシーズン、スポーツを楽しまれているんですね。お仕事を進める上で、大事にされていることについてお聞かせ下さい。
日本人が進めようとしているやり方が、国々によって合ったり合わなかったりということが、どうしてもあると思います。なるべく周りの人の意見、特に現地の人の話をよく聞いて、物事を進めるようにしています。

-プライベートでは、お好きなスポーツや趣味は何ですか。
一番はゴルフですね(笑)。他にもテニス、スキー、ジョギングもやっています。テニスは以前からやっていましたが、今は子供がやりますのでそれに合わせて一緒に遊んでもらっています。スキーも経験はありますが、こっちに来てから一式揃えて、家族と一緒に滑りに行っています。この冬はブルーマウンテンに3回程泊まりで滑りにいってきました。

スポーツは子供主導なので、全部子供任せです。スポーツ観戦、読書も好きですね。こちらに来てからブルージェイズ、メープルリーフの試合も観戦しました。スポーツ観戦もまた子供が好きなので、全部子供が主導です(笑)。

golf

-ご家族思いですね。冬場もジョギングをされるんですか?
ジョギングは冬場でも雪がなければ週末は走るように努力しています。これは、バンコク支店時代からですが、外食する機会が多いので、その際に遠慮せず飲み食いできるようにするためです。ちょっと食い意地がはっていて、こちらは動機が不純です。

-カナダ駐在中に挑戦したいことについて、お聞かせ下さい。
オンタリオ州とモントリオール以外は家族と旅行していないので、バンフやバンクーバーなど西の方へ行ってみたいですね。

-最後に商工会会員の皆様へメッセージをお願いいたします。
2021年7月にトロントへ赴任し、1年半たちました。大分、遅れてのご挨拶となりましたが、皆さんと一緒にカナダを盛り上げていきたいと思っておりますので、これからもよろしくお願いします。

-本日はお忙しい中ありがとうございました。これでインタビューを終わります。