専務理事のばたばた日記 

第188回
1月ミシサガ日 マッカリオン元ミシサガ市長の逝去に思う
商工会事務局 伊東 義員

Itosan

1月29日に元ミシサガ市長 Hazel McCallionさんが101歳で亡くなられたという報道があった。1978年から2014年まで市長としてミシサガ市のみならずGTA、オンタリオ州の発展に寄与した方だった。自分も日系企業カナダ支社で本社・倉庫をミシサガ市に移転した際、市庁舎にご挨拶に伺ったことがある。議会最中ながら、時間を取ってくださり、「ミシサガ市によく来てくれました。今後困ったことがあれば、オタワでもクイーンズパークでも言ってあげるから遠慮なく連絡して」と仰ってくださったことを思い出す。

ミシサガ市には、ドイツ系企業と日系企業がそれぞれ約100社進出しており、カナダでも有数の産業都市となっている。人口も100万人に届く勢いで、市庁舎周辺を中心し高層コンドミニアム建設が進んでいる。日本とのつながりも深く、唯一の姉妹都市提携先は愛知県刈谷市。昨年復活したジャパンフェスティバルカナダに10万人が集まったことからも、日本への関心の高さが伺える市である。

コロナ前には、市経済担当が主催する連絡会が開催されており、当商工会、ドイツ商工会議所、中国のビジネス団体、インド系ビジネス団体、大学、大手進出企業などが一同に集まる機会があった。コロナ規制が撤廃されたことから、この定例会議も復活するのではないかと思
う。

現市長も3期目に入り、精力的に活動しており、ミシサガ市をPeelから独立させて、トロント市と同等の独立地方行政Single-Tireになることを目指しているようだ。マッカリオンさんがそうした夢をもっていたかどうかはわからないが、市の発展の一つの目標ではあったであろうと思われる。

1月面談日 年次教員面談で多くの意見を聞く
補習校では、年次教員面談を実施している。校長先生より教員に年次評価を伝え、運営委員(伊東)が同席するもので、世界に200以上ある補習授業校でも実施しているのは珍しいようだ。年初に各教員が立てた目標に対しての自己評価も併せて見せていただくが、それを見ていくと、現在の補習校の問題点が見えてきて非常に参考になる。教頭先生からは、よい面に加え、今後一層改善するためのポイントも的確に指摘されており教員の資質技能向上の多いに役立っていると感じる。

今年は、全教員に対して、対面に戻ったことによる良い面、オンライン授業でのよかった面を伺った。対面に戻ってよかった面については、ほぼ全員の教員が、生徒の反応が全体一瞥でわかる、机間指導がすぐに行える、取り組みが見え、理解度が把握できる、子供たち同士が会話できる、グループワークが効果的に実施できる、などとなっている。興味深かったのは、オンライン授業では親の目があって本人が自由に発言できなかった子が、伸び伸びと発言しているということ。確かに、そういう子もいるだろうなと思った。

オンラン授業でよかった点は、幼稚部・小学部低学年で保護者が授業を一緒に見ており、どのような指導を行っているかを理解してもらえ、宿題などの取り組みも正確だった(保護者がやってしまったともとれるが)、生徒の表情が大きく見えるので、理解度を図ることができた、できる生徒は集中することができる、通学時間が必要なく児童生徒、教師にとっても時間の面での負担が少ない、様々なソフトウェアを使えるようになった、オンライン授業用に準備したスライドなどを対面授業でも活用し、対面授業で時間を効率的に使えるようになった、などが挙げられた。

総体的には、やはり子供たちが学校生活を体験し、ともに学ぶという面で、対面授業の意義が大変大きいと感じた。今後こうした意見の中から、取り入れられるものは積極的に取り入れ、補習校全体の質の向上に努めたい。