私の○○

うちの冷蔵庫の「これが分かればカナディアン」テスト
ライター&ホリスティックセラピスト 三藤あゆみ

マグネット

わけの分からないタイトルですみません。お土産や小さなギフトとしていただくことがある冷蔵庫などにはる「フリッジ マグネット」のことなんですが、何年も前から我が家の冷蔵庫のドアにくっつけてあったこの赤白の、メープルリーフの中に英単語が羅列してあるマグネットのはなしです。

これ、カナダならではの物や現象、カナダ独特の英語が書き並べてあります。小さい字の部分は、あまり注意して見たこともなかったのですが、先日、ロサンゼルスから来たアメリカ人に、「two-four とかSorry とかdouble doubleってどういう意味?」と聞かれ、改めてよく見てみると、カナダに住んでいたら日常使ったり、よく目にする言葉ですが、しばらく住んでみなければ分からない言葉も。

読者の皆さんはこの単語の意味、だいたい分かりますか?
全部わかればあなたはもうカナディアンです(笑)!

グース

では、このマグネットに書かれている単語をカテゴリー別にざっと解説(順不同)。カナダといえば…Wild大自然と野生動物、Beaverビーバー、Hockeyホッケー、Maple syrupメープルシロップ、Lakes五大湖をはじめ3㎢以上の湖が31,752個ぐらいあるそうです、Mountainsロッキー山脈ect、Geeseそこらじゅうにいるグース、カナダ雁(トロントで繁殖しすぎてトラックにのせられてアルバータのほうに移動させられたこともありました)、Mooseムース、カナダ北米のヘラジカ、Frenchフランス系カナダがありフランス語も公用語。

では、日常生活、職場、学校などでお馴染みの言葉。
Eh カナディアン英語として有名ですが、トロントの人はあまり使わないです。「だよね」とか「そうだろ」Isn’t it? や Right?のニュアンス。ニューファンドランドの人の物まねするときに必ず言いますね。

Double double たぶん皆さんご存じ、コーヒーをテイクアウトするとき、お砂糖2杯、ミルク2杯入れてほしいときに「コーヒー、ダブルダブル」を注文します。ダボダボって聞こえます (笑)。

Two-Four ビール1ケース(24本入り)のこと。

Loonie ルーニーは1ドル硬貨のことで(鳥のルーンが彫られているから)、Toonie トゥーニーは2ドル硬貨。

Zed ℤを「ゼッド」と発音するカナディアン。アメリカでは「ズィー」ですが。フェアレディZは、やっぱり「ゼッド」のほうがかっこいい!

Toque トゥークはカナダの冬の基本アイテム、ニット帽。

Snow day 「スノーデー」もトロントで冬を過ごせば必ず聞きますよね。ただ「雪の日」ではなくて、雪で学校や公共施設、仕事がお休みになること。(自分で勝手にスノーデーするのではありません)

Mounties マウンティーは、カウボーイハットに赤いユニフォームを着て馬に乗っている王立カナダ騎馬警察の愛称。実物を見たことがなくてもお土産に描かれていたり、マウンティーが主人公のテレビドラマもありました。

Back bacon カナダ名物バックベーコン、カナディアンベーコンともいいますね。黄色いピーミールの粉がついているのはピーミールベーコン。

Poutine プーティン、一度は食べてください。フレンチフライの上にチーズとグレービーソースをかけた、こってりハイカロリーな、数少ない正真正銘カナディアンフード。

Canuck 「カナダ人」親しみとプライドをこめて使います。

Mullet マレットヘアスタイル。おおかみカットの原型みたいな、前髪とサイドは短く後ろだけ伸ばした髪型。

Out and about トロントでは今どきはあまり聞きませんが…。ちょっと出かけてる、という感じ。「カナダ人はアバウトをアブートと発音する」とアメリカではステレオタイプになっていて笑いますが、実際そうでもありません(笑)。

Hoser これも最近はあまり聞かないですが…北の田舎のほうのカナダ人でダサくて間抜けなことをする人をホーザーと呼んだことから、おバカとか、あほ、みたいに使う言葉。私はテレビのコメディ等でしか聞いたことがありません。八十年代に流行したとか。

そしてカナダ人のステレオタイプ関係の言葉。
Sorry カナダ人は何でもすぐ「Sorry 」って言う。特に他の欧米人から見ると。 いや、日本人から見ても。個人的な体験では、武道を教えに来た日本人師範が、稽古中にカナダ人が「ソーリー」と言いすぎるので、「ソーリーっていちいち謝らないでやりなさい。それぐらいしっかり攻撃しなきゃ練習にならないでしょう」と言ったのを通訳した覚えがあります(笑)。

そしてカナダ人はFriendly, Peaceful, Politeな人が多いですね!

文化や地理関連では、
Cultural mosaic文化のモザイクの国。移住者の習慣、食文化、服装、習慣などを尊重、自分にとってはおかしいなと思っても否定せず学ぼう、と学校でも教えられます。(とは言え、こういう教育に力を入れ始めたのは1980年代半ばから。以前はトロントのテレビ番組等でもアジア系差別やステレオタイプの会話も普通にありました)

Territories テリトリーは「準州」。ユーコン、ヌナブト、ノースウエストは連邦政府のコントロールの下で自治権が認められているので、「州」のように州首相がいたり閣議があるわけではなく連邦政府と対等ではありません。

Chinook アルバータなどで山の向こうに雨が降ると暖かい強風が山の上から吹き降ろされます。チヌークが吹くと雪も解け、十何度まで気温があがります。

Prairies プレーリー3州のことをカナダではただ「プレーリー」と呼ぶことが多いです。アルバータ、マニトバ、サスカチュワンの3州にまたがる大平原地帯で森林や農場が広がります。

Maritimes マリタイムは、ニューブランズウィック州、ノヴァスコシア州、プリンスエドワードアイランド州のこと。

North ザ・ノースはカナダ北部の遠隔地や未開拓地。アメリカ国境の北という意味で使うことも。スターバックスのコーヒー「True North 」ブレンドはカナダ人が命名したコーヒーなんです。最初はカナダ限定でした。