トロント補習授業校

令和3年度ご挨拶、入学式報告、
学校経営方針、教頭着任挨拶
トロント補習授業校 校長 川村 武弘

トロント日本商工会の皆様には、平素より本校の教育活動にご理解・ご支援をいただきまして誠にありがとうございます。

令和3年度1学期は借用校の使用許可を頂けず、オンライン授業継続となりました。2学期以降は、借用校の使用許可が頂けるかどうかにもよりますが、借用校での授業再開を目指しており、同時に1学期は見合わせた幼稚部年中クラスの再開も視野に入れています。

4月10日に入学式を行い、順調な学年始めでしたが、翌週計画していた教科書配布を、その前日に発表された州当局のコロナ感染症関係の規制強化のため急遽中止せざるを得なくなりました。その後、学校運営委員会で補習授業校で学習している教科の教科書・副教材を郵送すること、業者に委託することを決定しました。本校の関係者の皆様に大変ご不便をおかけし、申し訳なく思っております。

今年度の1学期オンライン授業においては、開校時の時間帯をもとに授業を行っています。午後のオンライン授業では、子どもたちに若干の疲れた様子が見られますが、それでも子どもたちは頑張って学習に取り組んでおり、教員は励まし、工夫を凝らして授業を進めています。

今年度も「すべては子どもたちの笑顔のために。夢の実現のために。」を合い言葉に「ワンチームトロント」として教職員一致協力して学校運営を進めて参りますので、本年度もどうぞよろしくお願いいたします。

<入学式報告>

さて、今回は、4月10日に挙行いたしました令和3年度入学式の様子をご報告いたします。

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日 時  令和3年4月10日(土)
小学部入学式    10:00~10:45
中学部・高等部入学式 11:15~12:00
方 法  オンライン(ZOOM)で実施
式出席者の対象  新入生、保護者、ご来賓
(トロント日本商工会会長・学校運営委員会代表)
(新入生人数;小学部45名、中学部 31名、高等部11名、計87名)
式次第
開式のことば
国歌斉唱(日本国歌、カナダ国歌)
新入生呼名
学校長式辞
来賓祝辞(トロント日本商工会会長 狩野真史様)
校歌斉唱(トロント補習授業校の歌)
閉式のことば
(職員紹介)

令和3年度入学式について(校長所感)

「入学式」は各学部における記念すべき最初の第一歩です。昨年度は実施できなかった入学式を、今年度はオンライン形式ではありましたが、挙行できたことを大変嬉しく思います。
式におきましては、ご来賓としてトロント日本商工会会長・狩野真史様、学校運営委員会を代表し、委員長・福冨勝樹様、副委員長・清水俊一様、副委員長・高坂啓太様、副委員長・坪口祐介様にご臨席を賜りました。

私より、小学部においては、友達と協力して、自ら進んで学習に取り組み、国語科を中心に各教科の学習の基礎を身につけてほしいことを、中学部・高等部においては、国語科の学習の中で文章を書く力を高め、それを伝える表現力も身につけてほしいこと、各教科の学習を通して、総合的な高い思考力を身につけてほしいことを式辞の中で述べました。

また、ご来賓の狩野様からは、小学部においては、みんなで一緒に学んだり協力したりすることを通して、新しい友達と仲良くなって楽しい補習校にしていってほしいことを、中学部・高等部においては、新入生の皆さんは無限の可能性があり夢を持って日々の生活を充実させてほしいこと、補習校で出会った友人と強く結びつき真の友人を見つけてほしいこと等をお話していただきました。

昨年度、オンライン形式による卒業式を経験しておりましたので、今回の入学式では、全ての次第を滞りなく終えることができました。新入生の今後の成長・活躍を楽しみにしております。

関係の皆様に心より感謝申し上げます。

<令和3年度学校経営方針>

【教育目標】
夢に向かって、自ら考え行動し、心豊かで新たな社会を拓くグローバル人材の育成を図る

-夢(目標)に向かい、自ら学び(知識・技能)、考え、正しく判断し(思考力・判断力・表現力等)、正しく行動できる(学びに向かう力・人間性)園児児童生徒の育成
-学年に応じた基礎的・基本的な学力を身につけた園児児童生徒の育成
-礼儀正しく、思いやりがあり、協働性のある園児児童生徒の育成(素直、感謝、反省、奉仕、謙虚)
-日本文化を身につけ、心豊かで国際性を身につけた園児児童生徒の育成

※ 教育目標に、3月に文科省より示された『「令和の日本型学校教育」を目指して』に加え、「OECD Education 2030プロジェクト」の中間発表の理念を反映させました。

具体的方策(重点事項)
-1学期オンライン授業時においても6限授業とし、授業時数を確保する。同時に合同クラ
ス(多人数授業)を解消させる。
-新学習指導要領に準拠し、「主体的対話的で深い学び」を推進し、1学期のオンライン授業時においても双方向性のある授業をめざしていく。
-学習の基礎基本である「書く」ことについての指導を系統的継続的に実施する。
-発達段階に応じ、1学期から「テスト」(単元・漢字等)を実施していく。
-1学期からオンライン保護者懇談会・個人懇談会を実施し、保護者との協力体制を確立していく。

<教頭着任挨拶>

本年度より、トロント補習授業校の教頭として勤務いたします河合栄二です。

私は、昨年度末まで、名古屋市で校長として勤めておりました。4月からの2ヵ月間の臨時休校を経て、感染予防対策のために、これまでとは違った形ではありましたが、日々の学校生活、運動会や修学旅行などの行事を実施してまいりました。

そこで感じたことは、子どもたちのたくましさと可能性です。限られた条件の中で、様々なアイディアを出し合い工夫して行事を盛り上げていこうとする姿に、新たな可能性を感じることができました。

また、私は、1999年度から3年間、インドネシア・ジャカルタ日本人学校の経験があり、中3の担任や教務主任をしました。ジャカルタ暴動直後の赴任で、着任早々1ヵ月以上の臨時休校、街には戦車が走っていました。最後の年はアメリカ同時多発テロで、ウサーマ・ビン・ラーディン万歳と書かれたTシャツがあちらこちらで売られ、当時の日本政府がアメリカの報復措置を指示するといった瞬間から、スクールバスへの投石など、一気に緊張が高まったのを覚えています。

この派遣経験を通し、退職後にもう一度、海外で学ぶ子どもたちのために力を発揮したいと考え、今回の派遣に至りました。

子どもたち一人ひとりの笑顔のために、与えられた環境の中で何ができるのかを考え、創造し、子どもたちの可能性を広げていくことができたらと考えております。「子どもたちの笑顔のために。夢の実現のために。」ワンチームトロントで取り組んで参りますので、よろしくお願いします。