「こんにちは!」新代表者紹介インタビュー

Beyond GTA Inc.
CEO 佐藤 聖賢

CEO

今回は、Beyond GTA Inc.の佐藤聖賢氏にお話を伺って参りました。親会社株式会社ビヨンドさんは設立以来、15年に渡りサーバーの24時間の運用監修の仕事をされています。元々24時間勤務の性質から夜勤が発生しやすく、そのためにトロントと日本との時差が約13〜14時間あることに注目し、2019年にトロントでBeyond GTA Inc.が設立されました。

15年にわたるサーバーデータの実績と経験に加えて、サーバーのインフラから開発までワンストップでの提供が強みである同社、来年以降は中国への進出も控え、これからの活躍が期待されます。佐藤氏がIT業界へ入ったきっかけや、趣味であるスキューバダイビングの話などもお聞かせいただきました。同社は2023年1月に入会されました。また、佐藤氏には今期商工会理事を務めていただいています。(聞き手:酒井智子)

事業内容のご紹介をお願いいたします。

株式会社ビヨンドは、日本の親会社であり、2007年から創業以来、15年以上にわたりサーバーの24時間の運用監修業務に従事しています。元々24時間勤務の性質から夜勤が発生しやすく、トロントの半日の時差を活かして、2019年にトロントにBeyond GTA Inc.を設立しました。新型コロナウイルスの影響で渡航が難しくなりましたが、2020年の秋に赴任することができました。主にサーバーの運用構築やバックエンド開発、業務システムの裏側など、ゲームの連携などに関する開発業務を行い、これらの技術をカナダで活かす事業を展開しています。

御社の強みについてお聞かせ下さい。

beyond

15年のサーバーのデータの実績と経験というところが一番の強みですね。また、先程もお話しましたサーバーのインフラから開発までワンストップでできるというところです。

いわゆるフロントエンドと言われるようなウェブサイトのデザイン等は、弊社得意ではありませんが、そこには色々な弊社のお客様がいらっしゃるので、時にはそのお客様と繋がりで、別のお客様がやりたいことをワンストップで我々がやるということも可能です。 一番下のレイヤーを見ている我々だからこそできる、ワンストップのソリューションを提供できることが、弊社の一番強みだと思っております。

社名のBeyond GTA Inc.の由来について、お聞かせください。

親会社がBeyondという社名ですが、実は日本には他にも多くのBeyondという企業が存在します。カナダに新しい会社を設立する際、最初はBeyond MSP(マネージメントサービスプロバイダー)という名前で登記しました。これは、サーバー運用管理やセキュリティの専門的なITサービスを提供する企業を指しています。しかし、社名にサービス名を含めると分かりにくいと感じ、また、GTA(Greater Toronto Area)のエリアを目指していくという思いから、現在の社名に変更しました。

今後力を入れていきたいことについて、お聞かせください。

もともとカナダに進出したのは、日本の24時間の夜勤の部分をシフトすることが最初の目標でした。この目標に関しては、早くも体制的な問題なく達成できたと考えています。しかし、当初の計画では、北米でのサーバー運用や開発など、北米のお客様を獲得することが主要な目的でした。この分野においてはまだ順調ではない部分もありますが、今後はこれに力を入れ、カナダだけでなく北米全体での顧客拡大を目指しています。

Beyondでいいますと、最近中国のシリコンバレーと言われている深圳に縁があり、支店を設けることになりました。この支店はおそらく来年の1月ごろから稼働を始める予定で、主に現地のITインフラ関連の事業を展開します。中国ではアリババクラウドが注力しているため、彼らとタッグを組んでやりたいと思っております。

佐藤氏ご自身についてお伺いさせていただきます。ご出身から今までの経歴についてお聞かせください。

教育

出身は九州の大分で、大学から大阪に移り、アップルのコールセンターでの仕事を始めました。学生時代からマックを使用しており、アップルの仕事に興味を持ち応募し、コールセンター業務を約2年半行いました。最初は電話に出る一時受けから始まり、エスパーエスを受ける部署やエンタープライズ向けのサーバーサポートに配属され、24時間のサポート業務も経験しました。

その後、アップルで働いていた先輩の誘いで、SES(システムエンジニアリングサービス)という技術者の派遣業務を行う会社に入社し、大阪のインターネットサービスプロバイダーでサーバーエンジニアとしての基礎知識と経験を積みました。その後、自社のサービスを提供する仕事に興味を持ち、Beyondというサーバーの運用構築に特化した会社に入社しました。Beyondは当初10名ほどの小さな会社でしたが、今では70〜80名ほどに成長し、順調に拡大しています。カナダでの事業立ち上げ時には、自身が一番身軽だったため、カナダに赴任しました。

今回が海外生活は初めてですか?

そうですね、仕事で海外へ行くのは初めてですが、カナダはとても暮らしやすいと感じています。実は物心ついた頃、アメリカのシラキュースという場所に一年ほど滞在していたことがあります。父親が養護学校の教諭で、当時日本では養護教育が進んでいなかったため、ライオンズクラブの奨学金を受けて、アメリカのシラキュース大学に留学していました。私はその時まだ幼稚園に行く前で、具体的な記憶はあまりありませんが、いたことがあったようです(笑)。

今までで一番印象に残っているプロジェクトについてお聞かせ下さい。

以前は、クラウドサービスが一般的でなく、企業は自社でサーバーやネットワークといった機械や設備を保有し、それらをデータセンターに預けたり管理したりして、24時間サービスを提供していました。現在ではAWS、Azure、Google Cloudなどのクラウドプロバイダーが提供するクラウドサービスが主流となっています。

当初、私たちも物理的な機械資産を持ち、それを提供するという仕事をしており、私が入社した時も300台程のサーバーを管理していましたが、ある日、データセンターが一年以内に閉鎖をするという事態に見舞われました。さあ、大変だということで、別のデータセンターに移行するか、この機会にクラウド化にするかという議論となりました。

最終的にサーバーの管理は初期コストや運用コストがかかり、長期間使用すればするほど故障のリスクが増えてくるため、クラウドへの移行が適切であると判断しました。社員全員でほぼ全てのサーバーをクラウドに移行する作業を行いました。うまくいくとこ行かないことなど、色々なことがありましたが、サーバーエンジニア同士が共有できる、あるあるエピソードが満載の案件でした。 私の中でもサーバーエンジニアとして貴重な経験だったと思います。

ここから、プライベートについてお聞きいたします。お好きなスポーツや趣味は何ですか?

身体を動かすスポーツはあまりやっていないですが、サッカーやラグビーを観るのは好きですね。楽なスポーツばかりやっています(笑)。その中でもスキューバダイビング が好きです。カナダは気軽にダイビングができるところがないので、いつかバケーションを取って、温かい国で潜りたいと思っています。

インドア派ですので、高校のときから楽器をやっていたということもあり、カナダへ来た当初は、とりあえずAmazonでギターを買い、なんだかんだ今では三本ぐらい持っています。自宅で弾くくらいですが、昔楽器をやってたメンバーが多いので、いつか会社の皆と演奏できたら嬉しいですね。

スキューバダイビングをはじめられたきっかけは何ですか?

フィリピンに行った時に体験ダイビングを見つけて、せっかくだからということで一回体験したことがきっかけです。母体回帰といいますか、潜っていると自分の重さと浮力が釣り合うところがあり、何も力を入れずに漂ってる感じがするんですよ。南の方の海だと温かいので、自分は今どこにいるんだろう?と無心になれます。

考えてみれば酸素も使うし、体も疲れます。一生懸命バタバタすると多分地上より疲れますが、やろうと思えば80歳90歳のおじいちゃんおばあちゃんになってもやれるスポーツですし、実際やっている方もいらっしゃいます。スポーツと言いながらも、大変なのは潜るまでで、潜ってしまえば重力から解放される不思議な感覚を味わうことができるので運動が苦手な人にもおすすめできるスポーツです。

カナダにもダイビングスポットがあり、淡水という点もすごくいいのですが、たぶん視界が海に比べるとちょっと寂しいですよね。温かい海に潜るのが好きなので、次の機会を楽しみにしています。

カナダ駐在中に挑戦したいことについてお聞かせください。

会社を独り立ちさせないと逆に帰れませんので(笑)、何としてでもやり遂げるということが仕事面の挑戦したいことですね。プライベート面でいいますと、カナダらしいことということで、この間Youtubeでトロントからバンクーバーまで横断するVIAレールの動画のレポートを見ました。そこから興味を持ち、いつか行きたいなと思っています。あとはオーロラを見に行きたいと思っています。

それでは最後になりますが、商工会会員の皆さんへメッセージをお願いいたします。

Beyond GTAは、形のないサービスを提供する会社であり、商工会に参加されている他の企業とは異なります。そのため、直接的な協業の機会は限られるかもしれません。しかし、ITに関する相談に関してはいつでも受け付けており、新しいニーズやビジネス進出に関するお手伝いができるかもしれません。

お気軽にご相談いただければ、Beyond GTAとしてお手伝いさせていただきます。I Tのことでお困りのことがあったらBeyond GTAと思っていただけたら嬉しいです。ぜひお気軽にお声かけ下さい。

本日はお忙しい中ありがとうございました。これでインタビューを終わります。