特別インタビュー

Samurai Blue Project 2022
2022FIFAワールドカップ チャリティーパブリックビューイング
一緒に応援・国際交流しよう

2022年11月からカタールで開催される2022FIFAワールドカップ。4年に一度のサッカーの祭典を盛り上げるべく、トロントから日本代表を応援する「Samurai Blue Project2022」がいよいよ始動しました。今回は12月1日(木)JCCCでのパブリックビューイングを始め、チャリティーサッカーマッチを企画されているSamurai Blue Project2022の企画メンバーへインタビューをさせていただきました。

代表の海上 誠氏、三輪 翔太氏、渡部 玲生氏、徳山 和治氏、鶯 大樹氏、佐々川 真樹氏、奥澤 麻美氏、ヒンクル 友里香氏の8名によって運営されています。今年はカナダ代表も出場が決まり、パブリックビューイングではカナダ×モロッコ戦も放映されるそうです。海上氏が代表を務めるスポーツ団体J Athletics Canadaについて、過去に開催されたイベント、そして今回のイベントについてたっぷりお話いただきました。

SBS

(左から)
徳山 和治:JFT(Japanese Football club of Toronto)副代表
渡部 玲生: JFT(Japanese Football club of Toronto)代表
三輪 翔太: J Athletics Canada マーケティングマネージャー
海上 誠: J Athletics Canada、Samurai Blue Project代表
佐々川 真樹:Kaede Masters 代表
鶯 大樹:Samurai Blue Projectマーケティング・イベント統括
当日欠席企画メンバー
奥澤麻美:ジャパン・ソサエティ専務理事
ヒンクル友里香:桜舞トロント 代表

-海上氏が代表を務めているJ Athletics Canadaについてお聞かせ下さい。
海上)トロント近郊で子供達にスポーツを日本語で教える事業をしております。「スポーツは武器になる」というコンセプトをもとに、サッカーを中心に色々なスポーツの機会を創出できるよう活動をしております。今までサッカーを始め、ジムナスティックス、ダンス、新体操、アイススケート、ジュニアアスリートサポート、宿題見守りなどキッズ周りのプログラムを開催したことがあります。

Event

それ以外に、日系のファミリーコミュニティに向けたスポーツイベントを開催しております。その一つにMLSEとJapan Festival Canadaと共催する、日本人アスリートの応援企画のJapan Dayを行っています。MLSのトロントFC、NBAのトロント・ラプターズ/905、そして先日行われたCFL(Canadian Football League)のトロントARGOSで活躍する日本人選手の応援イベントを開催いたしました。また、キッズイベントとして、企画メンバーの徳山氏が所属しているバーリントンの消防署へ行って消防士と会おう!といった家族で楽しめるイベントの企画・運営をしております。

元々は渡部氏と徳山氏が所属するJFTという日本のサッカーチームの中で、子供達のサッカースクールを運営していました。そこから私がサッカースクールを引き継いで、J Athletics Canadaを立ち上げました。サッカーだけでなく、色々なスポーツを取り入れられるよう多種目で、またキッズだけでなく多年代でスポーツを通して交流できる場として、多くの方に参加いただいています。現在は、ノースヨーク、イーストヨーク、エトビコで活動をしております。

-コロナ中はどのような活動をされていましたか?
海上)思い返すとコロナが始まった頃は、何をしていいのか?何がダメなのか?ということから始まり、活動していたすべての施設側から使用できないということを言われましたので、プログラムを中断せざる終えなかったのが2020年の3月でした。JACとしても2期目の途中でしたので、これから色々な活動をしていこうと言っていた矢先でした。

オンラインでの授業やコースが流行っている中で僕らが初めに決めたのは、オンラインレッスンは行わないということでした。なぜかといいますと、僕も7歳(当時5歳)の子供がおりますが、学校のオンライン授業で一日モニターの前に座っていて、そこには保護者の助けも必要になり、かなり大変だったかと思います。そんな中、サッカーのオンラインレッスンを考えた時に、保護者への負担とキッズがずっと画面の前にいるというのは、なかなか家族にとっては骨の折れることであり、キッズには健康的では内と感じていましたので、やらないと決めました。(もちろんオンラインで活動できる多くの事は、私の学びにもなりました。)

代わりに参加している保護者、キッズ全員に個別に連絡を取って状況の確認をしたり、当時15、6名のコーチがいましたので、コーチがどんなことをしているのかe-mailやニュースレター、SNSを通して配信をし、コミュニケーションを絶やさず行っていました。

規制緩和後は、最初は数名から始まり、そこから徐々に朝練等を始め、政府のガイドラインに従いながらプログラムを再開していきましたね。スポーツをオンラインで、となると親和性が低くなるので、インパーソンでやる重要性を改めて感じました。朝練を始めてから多くの方が参加くださった時は、本当に嬉しかったですね。

-コロナを機に新しく初めたことはありますか?
海上)人数制限があったので保護者の方の施設への立ち入りができなかったことを受け、子供達の練習風景の写真を撮って家族に配信したことはとても喜ばれました。それから今年はここにいるJ Athletics Canadaの三輪が中心となってキッズたちのお泊りキャンプが開催できたことが非常に大きかったと思います。初めての試みで、当日のカレーが作れなかった失敗も終わって見れば笑い話になり、キッズの笑顔も我々の財産になりました。

-今後の目標についてお聞かせ下さい。
海上)以前からの目標ですが、サッカー以外のプログラムを強化したいと思っています。僕らはサッカーはできますが、それ以外のところで出来ないところ、例えば新体操のプログラムの時は、新体操の選手が来てくれてプログラムをやってくれたり、またダンスの時も教えられる方がうちを通してきてくれたりと、スキルのある人がスポーツを教えられる環境を整えることを今後も継続して強化していきたいです。それからシニア世代に向けて我々の強みを生かした活動ができないか考えております。

パブリックビューイングポスター

-今回のサッカーワールドカップパブリックビューイングについて、詳細をお聞かせ下さい。
海上)今回の開催地は中東カタール、トロントとの時差が7時間あるため、パブリックビューイングとして見られる時間帯が少ない中、一番見やすい時間帯である12月1日(木)の日本戦午後2時~4時の試合を観戦イベントとして開催します。

日本はグループEに所属し、3試合行いますが、当日は第3戦目となります。今までワールドカップのパブリックビューイングイベントは、日系コミュニティへ重点を置いて、その家族やサッカーファンの方達にきていただいていました。今回幸いなことに、カナダも出場することになり、さらには同日の午前10時~12時にモロッコ戦が行われますので、この2試合を放映してSamurai Blue Project2022として今回開催することとなりました。

場所は日系文化会館(JCCC)です。今までと違うのは日系コミュニティだけでなく、同グループの対戦国のコミュニティだったり、エスニックなフードベンダーも招待できればと今動いております。今までは週末に開催していましたが、今回の開催日12月1日が木曜日ということもあり、集客について頭を悩ませておりますが、そういったところも含めて現在話を進めている段階です。

-見どころはどこにありますか?
渡部)イベントしての見どころは、当然日本戦で盛り上がるという今までの成功していた部分はキープし、「異文化交流」といった付加価値を来ていただいたオーディエンスの方に提供できるか、といったところかと思っています。

基本的には我々がずっとやってきた日系コミュニティに対する告知や働きかけに加え、他国のコミュニティの人とどれらい分かち合えるか?またカナダを応援する時に、対戦国であるモロッコのコミュニティにどれだけ影響を与えられるか?もちろん日本戦を応援するだけで十分盛り上がりますが、参加した人例えばキッズの豊かな経験の一つになるには、どうやって真意として作っていくか?納得感のいくイベントを作っていけるか?という部分が、今回の新たなチャレンジだと思っています。

海上)2010年、2014年、2018年と続き4回目のパブリックビューイングのイベント開催となります。初めての2010年の時は、今回の開催場所であるJCCCでお泊りイベントとして開催しました。その時も試合開始時間が早朝だったので、前夜祭をしながらそこで寝泊りできるというイベントでした。今では到底考えられないですよね(笑)。

渡部)朝の時間にいかに人を入れるか?という解決策を練って、柔道場をお借りして寝袋もレンタルして…とクリエイティブでしたね(笑)。

過去のイベント

-集客はそれぞれどれくらいでしたか?
海上)2010年は600人、2014年、2018年はレイク沿いのサッカードームで開催しMaxの集客である1000人でしたね。

-今年は他にどのような企画がありますか?
徳山)今年はパブリックビューイングだけではなく、社会的にカナダのコミュニティに何かできないかと思い、Canadian TireのJump start というプログラムへのドネーションも予定しています。
渡部)以前のチャリティー活動として、東北大震災の時にJFT主催ということではありましたが、東北サッカー協会に1万ドルを寄付しました。震災が起こった1か月後に動かなくてはということで、賛同するプレーヤーを募り、大会への参加Feeと会場での物販で集まった金額1万ドルをカナダのレッドクロスへ寄付しました。翌年、翌々年も「Kick it for Japan」ということで寄付先は違いましたが、3年連続で1万ドルづつ寄付しました。

佐々川)今回はワールドカップとかけて一週間前の11月27日に第2戦としてコスタリカ戦が朝5時にあります。その試合を観戦後、日本が所属しているグループEのスペイン、ドイツ、コスタリカ、そして日本プラスカナダ、モロッコのトロントにいる代表チーム6チームを集めて、チャリティーサッカーマッチを企画しており、現在チームを探しています。

-開催に対する意気込みをお聞かせ下さい。
徳山)今回のパブリックビューイングは平日ということもあり、なかなか集客が難しい中、学生へのアピールや、キッズが楽しめるゲームも考えています。大人用にはビアガーデンやフードベンダーと、できるだけ多くの方に楽しんでもらえるように今企画をしています。

三輪)幼児教育の職に携わっていることもあり、キッズルームを今回担当します。日本の文化例えば折り紙を始め、身体を動かすこと、あるいは身体を動かさないキッズが楽しめるアクティビティを取り入れていきたいと思っています。

鶯)僕は3年前にカナダに来ましたので、初めてのイベントになります。ずっとカレッジでスポーツマネージメントの勉強をしていましたので、学んだことを活かせるいい機会だと思っています。また、新しくカナダに来た方へのアプローチに力を入れていきたいですね。

佐々川)今までのワールドカップと大きく違うところは、カナダが出場するということです。加えて4年後のワールドカップの開催地がカナダに決まりましたよね。今までカナダでのサッカー人気が正直あまりない中で、今回の出場によりリーグのレベルも一気に上がりますし、子供達も今回のワールドカップでカナダ代表を見ることにより、大きな変化があると思いますし、次があるという面でもすごい盛り上がると思います。

日本代表の選手たちが今回ドイツに遠征に行き、現地の子供達とふれあっているので、そういう風になっていくと面白いんじゃないかなと思っていますね。トロントは日系の盛り上がりがあるぞ!ということを是非見せたいです。

-商工会としてできることがありましたら、是非ご協力させてください。最後に皆様へメッセージをお願いいたします。

海上)私が日本にいた時に会場で観たワールドカップが原体験となり、その時に感じたのは世界中から人が集まり、何千万人、何億人を一気に熱狂させられるものはスポーツしかないということでした。サッカーにはすごいパワーがあります。4年に一度のチャンスですので、そのパワーを実感し、より多くの方と応援できたらと思います。

-4年に一度のワールドカップ、皆さんで盛り上がりましょう!がんばれ日本!

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