新代表者紹介インタビュー TS Tech Canada Inc. 永井健二氏

TS Tech Canada Inc.
President 永井 健二氏

TStech

今回はTS Tech Canada Inc.永井 健二氏にお話しを伺いました。
カナダ・オンタリオ州ニューマーケットで設立されて以来、自動車内装部品の生産を行っている同社は、2026年4月には設立30周年を迎えました。グループ会社TRIMONT MFG. INC.と連携し、乗る人々が安全で快適に過ごせる車室空間の提供を目指しています。
入社以来、四輪車シートの製造現場で活躍し、今回二度目のカナダ赴任となる永井氏。初めてのカナダ赴任時のエピソードや、趣味であるスポーツやお料理のお話をお聞かせいただきました。

-事業内容の紹介をお願いいたします。
TS TECH CANADA INC.1996年4月にオンタリオ州ニューマーケットで設立されて以来、主要顧客であるHonda of Canada Mfg. 様向けに、シート(座席)などの自動車内装部品の生産を行っています。子会社であり、同州スカボロに拠点を置く四輪車用ドアトリムの製造会社TRIMONT MFG. INC.と共に、自動車内装部品の生産活動を通じて、乗る人が安全で快適に過ごせる車室内空間を提供することで、皆さまから存在を期待され「喜ばれる企業」であり続けることを目指しています。

-御社の強みについて、お聞かせください。
当社では、設立当初から多彩な人材が集まり、多様な考え方を融合させながら成長してきました。ベテラン社員が持つ長年の経験と、若手ならではの柔軟で新しい発想を組み合わせ、幅広い知識と経験を生かした製造工程づくりを心がけています。この相乗効果こそが、当社の製造現場を支える大きな原動力となっています。

製造領域では「安全で快適で良質な商品を世界のお客様に提供する」というモットーのもと、真心を込めてモノづくりに取り組んでいます。現場は活気に溢れ、常にエネルギッシュな雰囲気に満ちています。そして何より、設立以来、オンタリオ州ニューマーケットの地に根ざし、地域社会と共に歩んできた歴史そのものが、当社の大きな強みです。地域に支えられ、地域に貢献しながら発展してきた歴史は、当社の企業文化を形づくる大きな基盤となっています。

新型CIVIC Si用シート 
新型CIVIC Si用シート 
CR-V用ドアトリム

-今後特に力をいれていきたいことについて、お聞かせください。
四輪車用シート生産において、当社はこれからも新技術を効果的に活用しながら、さまざまな取り組みを展開していく方針です。目標は常に高く、大きく、製造工程自動化による省人化の推進は「終わりなき挑戦」と捉え、継続的な進化を加速させていきます。工場は溶接、シート組立など多数の工程が連なる製造ラインで構成されており、今後もロボットによる自動化作業ときめ細かい手作業に加え、IoT・AI技術を導入しながら生産効率の最大化に取り組んでいきます。

また、カナダの広大な地において、グループ会社との連携を深めながら、将来のビジネス拡大に向けて地産地消の体制を強化していきます。環境面でも、省エネ活動の継続やCO2排出量・廃棄物削減に取り組み、「自動車業界100年に一度の大変革期」と言われる時代を、社員一丸となって乗り越えて行きたいと思います。

特筆すべきニュースなどございますか。
当社は2026年4月に設立30周年を迎えました。先人たちが努力を積み重ね、ここまで築き上げてきた当社を、今後さらに発展させていけることは、この上なく喜ばしいことだと考えています。先にも述べた通り、自動車業界ではBEV (電気自動車)の普及や自動運転技術の進化など、大変革期を迎えており、今後はより複雑で困難な市場環境が予測されます。そうした変化にも柔軟に対応しつつ、高い競争力を維持しながら四輪車用シートの生産に取り組み、持続的な企業成長と次なる設立50周年を目指して歩み続けます。

-永井さんは、どちらのご出身ですか。ご経歴についてもお聞かせ下さい。
出身は三重県四日市市で育ち、学生時代を過ごしました。当社鈴鹿工場へ入社後、結婚を機に鈴鹿市へ引っ越しましたので鈴鹿市での生活は人生の半分以上を過ごした事になります。

入社以来、生産現場にて四輪車シート製造に携わってまいりました。中でもCIVICの四輪車シート製造には思い出が凄く深いです。入社後の1996年~2012年の秋に日本国内生産最終日を迎えました。その後北米移管となるまで生産に携わってきましたので移管時は様々な事が思い出となりました。が、矢先の年末に2013年4月からのカナダ赴任の内示を受け再びこの地カナダでCIVICと再会する事になりました。

その時の赴任時は10代目のCIVIC新機種の生産に向けて(2016年) 現地の皆様と設備導入や生産現場での様々な苦労を乗り越えた後に2018年4月に鈴鹿工場に帰任後、生産技術、生産現場監督、工場管理の経験をさせて頂き、2025年4月にカナダ再赴任となりました。

-カナダへの再赴任が決まった時のお気持ちを教えてください。
過去にカナダで勤務した経験後、再びこの地に赴任できると聞いた時は、率直にとても嬉しく感じました。以前お世話になった場所で、今度は経営という立場で再挑戦できるのは、大きな喜びでした。

-実際に赴任された後、現地の様子はいかがでしたか?
赴任してみると、以前一緒に働いていた多くのメンバーが今も現地で活躍されていて、また彼らと仕事ができることに幸せを感じました。赴任前からメンバーの事を聞いていましたが、ほとんどが2018年まで共に過ごした仲間でしたので、再び一緒に働けることは私にとって非常に幸運なことだと思いました。

-いままでで印象に残っているプロジェクトについてお聞かせ下さい。
これまで数多くの出来事がありましたが、やはり一番印象に残っているのは、先ほども触れたカナダでの新機種プロジェクトです。当時は全く設備がない状態からのスタートで、「どうやって進めるのだろう」と不安もありました。お客様にとっても初めてのプロジェクトで、工場には何もないゼロの状態から設備を導入。現地スタッフの皆さんと力を合わせて「何とかしよう」と取り組んだ経験は、会社の歴史の中でも自分にとっても大きな財産です。

私はお客様への製品納入の遅れがないようプロジェクトを進める役割を担っていましたが、さまざまな課題が重なり、生産設備の導入と日本へのサポート要請を同時に進める必要がありました。カナダから日本へ部品を送り、生産の支援を受け、完成品をカナダへ供給してもらう。その間、アメリカにも足を運びカナダ導入設備の確認を行い、現地への設備導入、そして現地生産までの一連の流れを担当しました。

この約2年間は本当に怒涛の日々で、振り返ると苦労も多かったですが、それ以上に学びや良い思い出がたくさんできました。現地の皆さんとの強い絆も生まれ、今ではかけがえのない経験となっています。ただ、もう一度同じことをやるのは…できれば勘弁してほしいですね(笑)。

―お仕事を進める上で大切にしていることは何ですか?
私は、3つの思いを常に大切にしています。まず「1日1日を大切に、今日という日は今日しかない」ということ。どんな日もその日限りですので、仕事もプライベートも1日1日を大切に過ごすよう心掛けています。次に「人と人とのつながりを大切にすること」。コミュニケーションを大切にし、これまでもこれからも多くの方々と仕事を進めていきたいと考えています。

最後に「ワーク・ライフ・エンリッチメント」です。仕事が充実していると週末のプライベートも楽しく過ごせますし、逆に楽しい週末が過ごせたら、また気分転換して良い仕事につながると感じています。これらの気持ちは、カナダや日本での経験を通して変わらず持ち続けているもので、今後も人とのつながりやコミュニケーションを大切にしていきたいと考えています。

snow board

-プライベートについてです。趣味やお好きなスポーツ、休日の過ごし方についてお聞かせ下さい。
基本的に若い頃から体を動かすことが大好きで、野球、ゴルフ、スノーボードなど多くのスポーツをしてきました。カナダでの生活や過去の経験を通じて、今も機会があれば息抜きとして楽しんでいます。また、観戦することも同様に大好きです。

趣味としては、子供の頃から料理を作ることが好きです。大人になってからは、料理に合わせてお酒を楽しむことも増えました。料理とお酒を共に味わう際は、過度の摂取に気を付けつつ、時には素晴らしいお店を訪れることも楽しみの一つです。

―今後カナダ駐在中に挑戦したいことは何ですか?
挑戦したいことはたくさんありますが、できる限り時間を作ってカナダからさまざまな国へ旅行したいと考えています。カナダ国内旅行もまだあまりできていませんが、駐在中にヨーロッパやカリブ海方面などへの旅行も夢見ています。

Blue jays応援

また、野球観戦も好きなので、昨年惜しくも世界一には届かなかったトロント・ブルージェイズの試合を会社の皆さんと一緒に球場で応援したいと思っています。今年、新たに岡本和真選手が入団し、注目度も高まっています。さらに、大谷翔平選手が所属するロサンゼルス・ドジャースの試合を観戦できたらと、想像しながら楽しみにしています。

会社の従業員の方々も野球好きな方が多く、みんなで応援に行けたらいいなと考えています。昨年は会社の休憩時間にカフェテリアでライブ中継を流し、帽子をかぶり、会社全体で盛り上がっていました。今年も同じように、みんなで楽しく応援してモチベーションを高めたいと思っています。

商工会会員 皆様へのメッセージをお願いいたします。
カナダに再赴任し1年が経過しました。商工会イベントになかなか参加出来ておりません。私は製造業界ですので、同業者の皆様、様々な業者の商工会会員の皆様とはこれから数多く交流が出来ればと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。

本日はお忙しい中ありがとうございます。これでインタビューを終わります。