専務理事のばたばた日記

第177回
2月解除日 規制解除が早まる
商工会事務局 伊東 義員

Itosan

1月の州政府の発表では、2月中旬から再開ステップ第二弾となり、そこからさらに3週間の様子見となっていた。しかし、2月中旬、州政府は再開ステップの前倒しを発表。それによると、3月1日には、昨年9月22日より導入したワクチンパスポートを撤廃するという内容。ただし、ビジネス・団体などは、独自にワクチンパスポート要件を継続することができるとなっている。

この発表を受け、多くのレストランや販売店舗などはこの決定を歓迎しているようだが、慎重なところでは顧客の安全安心を配慮し、入店時のワクチンパスポート要件を継続するところや、ワクチン接種完了者専用スペースを設定するところなどが出ている。

感染数は、検査を制限したことから減少となっているが、2月中旬以降、2000人をやや下回るレベルで下げ止まっている。潜在感染者数は、発表数字の10倍と言われているが、病院入院者やICU患者数は減少となっていることから、重症化リスクが下がっているとみられる。こうした段階を経て、コロナも“風邪”となっていくのかもしれない。新たな変異株や変異亜種が出てこないという保証はまったくないが、当面はすこし気を緩めることができるかもしれない。

ワクチンパスポートで苦労しているのは補習校。トロント教育委員会から、校舎借用条件として、12歳以上の入場者にはワクチン接種が必須とされ、開校日に毎朝のスクリーニングが義務付けされている。借用日毎に、終了後、ワクチンパスポートをチェックしたことを誓約する書面の提出が求められており、違反した場合には借用取り消し等の罰則が示されている。

州政府の発表後、早々、トロント教育委員会に3月1日以降はワクチンパスポート要件が無くなるのか問い合わせをしているが、決定していないという返信で決定が出されるまでは、従来通りの手続きを続けることという内容。

政府系機関の動きが遅いのは周知のことだが、州政府が発表した解除内容にそった迅速な決定を出してほしいところ。