専務理事のばたばた日記

第208回 10月寄付日     商工会の寄付
商工会事務局 伊東 義員

Itosan

商工会には、寄付、協賛、スポンサー依頼などが頻繁に寄せられる。多くは、日本の文化をカナダに広めるイベントに対するものと、日系コミュニティー団体からの運営支援要請。以前は、そうした要請に対し都度理事会で検討し、その重要性と商工会で行うべきものかどうかで判断してきた。

日本のバブルの影響からやっと抜け出し始めた2000年以降、日本の文化をカナダに広げる活動が盛り上がりを見せ始め、歌舞伎公演の招聘、ロイヤルオンタリオ博物館にジャパンギャラリーの設置(のちに高円宮ギャラリーに変更)という大きな文化事業が持ち上がり、理事会での検討を経て、商工会として協力することを決議した。ただ当時商工会は支援金を自ら出せる財政状況ではなく、支援金を会員企業に要請することにした。

加えて、日系コミュニティーの中心となっている日系文化会館JCCCの会館移転改装が持ち上がり、第一期工事、第二期工事について資金援助要請があった。数年の間に資金寄付要請が続いたことから会員企業から悲鳴の声が上がり、理事会では以後商工会から会員への寄付要請はしないことを決定し会則にも明記した。

ただし、例外として商工会が主導している新年懇親会、総領事杯チャリティーゴルフ大会で少額寄付をお願いする活動だけは継続することとなった。この2つのチャリティー活動では、賛同していただいた企業さんに200ドルほどを寄付いただき、それを取り纏め、タックスレシートを個別に発行できる事前団体に寄贈している。

寄付先は、商工会、日系コミュニティーと関係をもつ団体を理事会で都度決定しており、今年については、新年会企業寄付はジャパニーズソーシャルサービス、ゴルフ大会企業寄付は、補習校が校舎を借用している現地校指定でトロント教育委員会に寄付した。

企業寄付とは別途、参加費にも少額の寄付を含ませていただいている。新年懇親会参加費には10ドル、チャリティーゴルフ大会参加費には20ドルを含め、これも取り纏めている。この寄付金も、40年にわたり校舎借用を許可していただき、歴代の校長先生のご配慮、教職員、ケアテーカーの方のご協力をもって、補習校が運営できることに対する感謝の意として直接借用現地校に寄付している。