トロントは留学先としても人気があり、トロント大学、ヨーク大学をはじめ、近隣にはクイーン大学、マクマスター大学、グエルフ大学、ウォータールー大学など有名大学が多くあることもあり、日本人留学生も多く在学している。日本の大学と交換留学制度をもつ大学も多く、日本人留学生の団体や、日本に興味を持つ学生のグループがあり、時にコンタクトを取ることがある。カレッジに留学にくる学生や社会人経験者も多く、昨年あたりからコロナで減少したワーキングホリデーの若者も戻ってきたようだ。
そうした学生や若者には、学業を終えた後、日本に戻って就職する人と、ポストグラデュエイト就労査証を活かして当地で働いてみたいという人がいる。日本では大学3年から就活が始まるようで、OBOG訪問や会社見学会、インターン研修なども行われており、企業を知る機会がある。しかし、留学中の学生には、そうした機会がなく、特に将来海外で働きたい、駐在員として活躍したいという若者は、当地の駐在員の仕事や経歴、経験に非常に興味を持っている。
商工会では10年くらい前から、そうした若者から駐在員の方に話を伺いたいという問い合わせが増えた。最初は個別に対応していたが、駐在員の方に都度時間を取っていただくのも申し訳ないということで、駐在員とのつながりを希望する当人たちに学生団体を立ち上げることを提案し、そこが中心となって学生と駐在員の座談会を定期的に開催するようになった。企画、告知・広報は学生団体、商工会ではその企画を支援する形で駐在員へのお願いという役割。
しかし、留学生やワーキングホリデーの若者は数年で帰国してしまうことが多く、学生団体の主要メンバーが変わってしまい徐々に縮小。さらにコロナになり、対面での座談会ができなくなり、自然消滅してしまった。
2022年にトロントジョブフェアが開催され、駐在員の方を招いたプログラムが行われた。駐在員の話を聞きたいという人が多数来場され、こうした機会が求められていることを再認識した。そして今年に入り、2つの学生団体、グループから学生と駐在員の交流イベントの提案を受けた。
プレゼンの内容と要望については、カナダにある日系企業では難しいものもあったが、内容的にはほぼ同じなので、商工会としては合同イベントとしてもらえるとありがたい。さらに開催時期など詳細を詰めた上で打合せすることにした。大学・カレッジの留学生は、一部の大学やコースを除くと、9月から4月が就学期間で、夏場は帰国したりするケースが多いため、秋の開催となるのではないかと見込んでいる。
詳細が決まったら、お願いを差し上げるかもしれませんので、その際はよろしくご検討いただきたい。