日本への一時帰国から戻ったら、もう11月。今年も残り2カ月となり今年1年の活動を振り返ると、会員間のネットワーキングの機会は例年どおりの回数を実施することができていることが確認できたが、ビジネス関連のセミナーが少ないことが気になった。
9月くらいから、会員である法律事務所にセミナー開催の打診をしており、毎年行っている貿易関連のセミナーを開催することができた。対面での昼食セミナーの形式で行ったが、場所がダウンタウンコアの事務所ということで、ダウンタウンに出勤している人が少ないため、参加者は10名。しかし、内容的にはとても濃いもので時間いっぱいまで質問が出て有益なセミナーとなった。
もう一つは、シリーズ開催を打診した法律事務所の第一回目。雇用法アップデートと年金制度。このセミナーは、朝食を提供し、その後セミナーを1時間行い、終了後は職場に出向くことを想定したのだが、やはりダウンタウンコアに出勤する人が少ないためか、対面での参加者が少なく、朝食対面部分は取りやめ、全てオンラインでの形式に変更。人事総務担当者が20人以上参加するセミナーとなった。1時間の枠で主要な話題を要理よくまとめたもので、今年の雇用関係を総括理解できるものになった。
今後、この法律事務所さんには、5回ほど違ったテーマでセミナーをお願いしており、ほぼ毎月行う予定。ただ、対面形式での参加者はまだ少ないことを実感しており、対面とオンラインをどう上手く織り交ぜていくかが検討課題。
11月次年度日 来年度の準備開始
12月末決算企業ではこの時期、すでに今年度の業績見通しもほぼ終えており、次年度の予算についても承認を待つのみというタイミング。日本企業に多い3月末決算の企業においても、次年度の予算編成に入るタイミングではないだろうか。企業勤めをしていたときには、財務管理会計を担当していた時期が長く、業績見通しでは、年末商戦の成果次第で大きく変動し、次年度予算編成も大きく変わることがあった。
商工会の決算期は12月末。収入面では、会費収入だけなので、大きく見通しが変動することはない。支出面でも、人件費、事務所費、会議費、補習校支援が多くを占め、会員サービス費は、近年は実費負担を原則とし、会場費などが必要なセミナーなどはオンラインに切り替えていることから、最小限の支出に抑えることができている。結果、ほぼ予算通りの収支均衡を達成できている。
補習校については、最大の収入である授業料等保護者負担金が園児児童生徒数に依存することから予測が難しい。予算編成では、保守的な数字で園児児童生徒数を見込み、収入を計算するが、今年度は一学期の在籍数が予想を上回り、二学期以降がほぼ予算通りの推移となり、収入面では予算を上回る収入となりそうである。
支出面では教職員人件費が最大の支出項目であるが、これも最小限の教職員で無駄のない運営となっており、予算通りで推移している。しかし、校舎借料については、トロント教育委員会の年次値上げが予算で想定した6%を上回る6.8%となり、支出増となったことが収入増を打ち消すことになりそうである。
そうした今年度の見通しをもとに来年度の予算を作成する準備に入るのが11月。本来であれば、一番重要な園児児童生徒数の予測から入るのであるが、来年度在籍調査も、新入学受付も1月以降に行うために、収入面が確定できないため、先に教職員の勤務条件や人員体制の検討から入る。
教員数は、園児児童生徒数によってクラスをいくつ設置するかによるが、昨今の趨勢から大幅なクラス増は期待できないことから、ほぼ現状維持を想定しており、これから先生方の在職希望を伺い、必要な人員体制を検討していくことになる。本格的な予算編成は、2月となるがその前のデータ収集が非常に大事になっていく。