昨年は、パンデミック宣言が出された後、オンタリオ州緊急事態宣言が出されるまでの数日の合間を縫って、ホテルで例年通りの会員総会を開催することができた。しかし、今年は、状況がますます悪化する中、新年懇親会同様、オンラインでの開催しか手立てがなくなった。
会員総会は、年度ごとに、少なくとも一回は開催することが会社法で定められており、商工会の場合には、春の人事異動が判明する3月に行うようにしている。
2010年以前は、1月の新年懇親会に先立ち会員総会を開催していたが、総会の重要決議事項である理事承認について、任命承認された理事が、会員総会承認後数日で異動になることが続いたことから、3月に変更し、4月からの任期とした。
会員総会でのもう一つの主要な決議事項は前年度決算監査報告書。1月に監査を受け、2月理事会で承認、そして3月の会員総会で決議という日程となり、日本企業が3月決算の後、6月に株主総会を開催するスケジュールと同じ形。
その他の決議事項としては、予算案、監査人選出があり、報告事項としては前年度活動報告がある。昨年は、ほとんどの活動がオンラインとなったが、年間をまとめてみるとそれなりに行っていたことがわかる。やはり、考え方を切り替え、オンラインの良さを生かしたアイディアを出していけば、もしかしたらこれまで以上の会員サービスができるかもしれない。
初めてのオンライン会員総会ということで反省点も多い。まずは、英語での対応が不十分であったこと。これまでの会員総会に参加される方はほとんどが日本人の方だったことから、進行、説明に英語を加えなかった。
資料は英語併記としているが、今回想定以上のカナディアンの方の参加があり、大変失礼なことをしたと思っている。これもオンラインならではの特性かもしれない。今後、オンラインが常態化していくことを考えると、英語対応が一層求められることになる。
もう一点は、通信問題。どうしてもオンラインではインターネットが不安定になることが多い。今回も、インターネットの不安定から、一部音声がよく聞こえなかったというご指摘をいただいた。事前のチェックも行ってはいるのだが、やはり起きてしまうのは避けがたい。このあたりはオンラインの難しさかもしれない。
今回はマイクロソフト社のTeamsを使い、新たに追加されたブレイクアウトルームの機能を使って、少人数での懇親セッションを設けた。総会前に1セッション、総会後に2セッション行ったが、それぞれ10分程度で設定したため自己紹介で終わってしまい、盛り上がらなかったとのご指摘もいただいた。4、5人のグループの場合、15分程度が適当なようだ。こうしたノウハウもだんだんと蓄積できており、今後に活かしていきたい。