リレー随筆

Mississaugaで異文化を楽しむ  
小林 佳奈子

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はじめまして。三菱自動車の小林(の妻)と申します。2023年8月にカナダへ来ました。今回は、我が家の生活立ち上がりをご紹介したいと思います。

渡航当初は、住む地域はMississauga市とだけ決まっていて、暫くコンドミニアムに仮住まいでした。場所はSquare One(Mississaugaの中心地!?)近くでしたので、何不自由なく、とても良い第一印象でした。最初の頃はまだ時差ぼけ残る娘たちが早朝に起き出し、勉強、朝食、朝の散歩という快適な夏を過ごしたことをよく覚えています。何よりMississaugaは空が広い!電線が少ない!公園も広々!と、気持ちまで大らかになりました。

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買い物もあらゆるテイストのスーパーがあり、私の好奇心を大いにくすぐってくれました。美味しそうなケバブ用ラムを横目に、チーズや牛肉を吟味したかと思えば、南蛮漬けに良さそう!と思って買った魚のフライが極限まで塩辛くて目を白黒させたこともあります。生のアーモンドや生のガヴァが店頭に並んでいることも、私にとっては初めての経験でした。

ただ一方で家探しはとても大変でした。当時物件数が少なかった上に、土地勘が全く無い中での家探しはかなり難航しました。とは言え、程なく今の家に巡り合い、ようやく引越し先が決まった時には本当にホッとしました。家には小さな庭が付いていて、可愛らしいうさぎちゃんもハムハムと草を食んでお出迎えしてくれました。娘たちは釘付けです!

さて、引越し先が決まると次は学校の準備です。Mississaugaの公立学校(学校の種類による)はPeel District School Boadという教育団体の管轄で、そのHPで確認の上、必要書類を揃えて手続きの第一歩であるWelcome Centreへ向かいました。公的な手続きに私の英語力では…と不安もありましたが、スタッフの方が思いのほか素早く動いてくださり、手続きは30分も掛かりませんでした。

その日はWelcome Centreでの手続きのみでミッション完了!と思っていたのに、実は続きがありました。Welcome Centreで、「ここでの手続きは終わったので、この足で該当の学校へ行ってください」…え?予定にない展開の早さに驚きつつも、ナビを頼りに学校へ移動。学校でもまた手続きが進み、「では、明日から学校へ来てください」…(更に)えぇ!?

引越しもしていないし、長い夏休み気分が抜けない私は躊躇して、「10月からの登校でいいです~(ニコッ)」と答えたものの、ダメですよね。翌週の月曜日から登校、という着地点を見つけ、ようやく学校入学の手続き完了となりました。

登校初日の朝は、校内の事務所で先生やスタッフの方に子供達を引き渡し、送りは完了。お迎えは14:50に園庭と生徒が出てくるドア付近で待機して、ここも無事お迎えすることができました。翌日からかなりの期間、次女の「行きたくない涙」に悩まされることになるのですが、今となってはそれも一つの思い出です。

また、入学後1‐2週間の頃、ソーシャルワーカーの方からメールをいただき、暮らしや子育てに便利な情報を教えていただきました。その方と私たち夫婦との面談もあり、学校関係で必要なWeb登録(学校の出欠席の連絡用、PizzaDayや特別授業の申し込み・支払い用、保護者専用ポータルサイトなど)も確認し、確実に情報が届く環境を整えることができました。

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学校の生徒や家族、先生方に日本人や日本語を理解する方はいらっしゃいませんが、逆に私たち家族は多くの異文化に触れることができています。授業や遊びの中で、友達の文化背景を知りますし、それを機会に子供達は国旗作りにはまったり、描く絵すらこれまでと異なるテイストを取り込んだりしています。また母である私も、様々な国籍のママ友ができ、なかなか刺激的な毎日を過ごすことができています。

長い冬を越えもうすぐ1年が経とうという今、Mississaugaはまた新たな一面を見せてくれています。人も鳥も動き出し、街中に花が増えました。きっとこのように季節を楽しめていることも、日々が上手く動いてくれているからだと思っています。今後も様々な想いをするのだと思いますが、感謝とその時の幸運を忘れずに、楽しんでいこうと思っています。