わたしのお勧め週末旅行 エリー湖周辺の小さな町へ

わたしのお勧め週末旅行 エリー湖周辺の小さな町へ
デグルート紀久江

pumpkin

10月のまだ比較的暖かかった週末、1泊2日でトロントの南西に位置するエリー湖周辺の小さな町へ行ってきました。この辺りは砂浜の海水浴場があって夏はとても賑わうリゾート地帯ですが、静かな秋のビーチも散歩するのにお勧めです。

トロントを朝の9時半頃に出発して約2時間、最初の目的地であるPort Doverに到着しました。車をメインストリートに駐車して歩いてビーチに向かいThe Beach Houseというレストランで昼食をとりました。

この辺りで取れる淡水魚のフィッシュアンドチップスやサンドイッチなどがメニューに並んでいます。カジュアルなお店なのでお値段もさほど高くなくお勧めです。マンゴーとナッツのサラダがとても美味しかったです。私の注文したフィッシュフライのサンドイッチは+$3で付け合わせのポテトをサラダに交換する事が出来ました。レストランの窓からは湖が見渡せて最高の景色です。このビーチにはヤシの木が植えられていますが、お店の人に聞いてみたところ、さすがにカナダの冬には適応できないらしく毎年新たに植え替えているそうです。

昼食の後はメインストリートを散歩していくつかお店を見て回り、次の目的地 Burning Kiln Wineryを目指して出発しました。Norfolk Countyと呼ばれるこの辺り一帯はかつて煙草の産地だったそうですが今では小規模生産のワイナリーや地ビール工場が沢山あるそうです。Burning Klinはその中でも比較的大きいワイナリーで、有料ではありますがワインの試飲をしながらワインについて丁寧に説明してくれました。

このワイナリーのワインの名前は全て煙草に由来しているそうです。特に印象的だったのは煙草の原料を乾燥させるのに使っていた施設を応用して作った新しい施設で葡萄を乾燥させ甘味を凝縮させて作った特徴的なワインです。これは葡萄を天日干ししてからワインを作るイタリアの伝統的な製法に基づいているそうです。

他にも全体の1/2はオーストラリア、1/4はナイアガラ、1/4はここNorfolk Countyでしか作られていない Savagninという珍しい品種の葡萄で作られたワインもあり、試飲したワインの中で私はこのワインが一番気に入り2本購入しました。

ワイナリーの後はPort Stanleyへ。まずはこの日のお宿、Kettle Creek Innにチェックイン。

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お部屋はゆったりとしていて清潔感もあり快適。簡単な朝ごはんをお部屋に届けてもらうスタイルでお値段も良心的でした。夏の繁忙期はもっと高いのかも知れません。

夕食までにはまだ時間があったので近所を散策しながら雑貨屋さんや服屋さんに入ったりビーチを見に行ったりしました。

夕食は宿の中にあるレストランを予約しておいたので 落ち着いた雰囲気の中、美味しいお料理をゆっくりと楽しめました。素敵なお店なのに費用も良心的でした。

翌日はPort Stanley Terminal Railという観光列車に乗りました。ローシーズンだし、混雑しないだろうと油断していたのですが、偶然にもこの日はハロウィンに向けてPumpkin Patchのイベントがある日で現地にお住まいの家族連れにも人気があるようで乗り場に着くと満席だと告げられました。仕方なく次の列車を予約しようとしましたが、直前に予約のキャンセルが入り、運よく代わりに乗せてもらえることになりました。不定期の運行なので事前に確認してチケットは予約をお勧めします。

この路線はかつてポートスタンリーとロンドン(オンタリオ州)間を運行していましたが、自動車の普及と共に1957年に旅客列車としての役目を終え、貨物列車の運行のみに使われたそうですが1966年に廃線になったそうです。今はボランティアの方々により運営、管理されています。乗車中に流れる流暢で面白いアナウンスもボランティアの方とは思えない上手さで楽しませてくれました。

行き約30分、折り返し運転で帰り約30分の列車の旅の後、軽い昼食を取ってPort Stanleyを後にしました。トロントに戻る途中に近くにあるSkye Chase Estate Wineryに立ち寄りましたが大規模な改装中だったのでお店を少し見て長居はせずに家路につきました。私も主人もワインが好きなのでワイナリー巡りを楽しみましたが、ビールが好きな方は近辺の地ビール工場を巡っても楽しめるのではないでしょうか。

トロントに近づくと必ず渋滞に巻き込まれるので帰りは3時間ちょっとかかりましたが、2日間ゆったりと過ごせました。暖かくなって雪が無くなった頃にぜひ行ってみて下さい。