トロント日本商工会、そして『とりりあむ』読者の皆さま、ご無沙汰致しております。お元気ですか?前三井物産の宮本です。
早いもので2017年4月にトロントに入り、9月に『とりりあむ』でご挨拶させていただき、その後2021年4月までの4年間強、皆さま方には公私ともに大変お世話になり、改めましてお礼申し上げます。おかげさまで、多くの知己を得て、CANADIANの人々のあたたかさと大自然の懐の深さを実感させていただきました。ありがとうございます!一点、心残りは、コロナ禍ということもあり、皆さまにはきちんと対面で離任のご挨拶をする機会がなかったことご容赦ください。
さて、私事で恐縮ですが、2021年4月にカナダから日本に戻り、5月に37年間勤めた三井物産を退職、6月から一般社団法人 日本貿易会とNPO法人 国際社会貢献センター(ABIC=Action for a Better International Community)で第二の仕事人生を開始しております。
これまで「売上だ!」、「利益だ!」をしつこく追求し、その結果として社会に微力ながらでも貢献できればと思って歩んできた人生からは、(昨今の流行り言葉の)TRANSFORMさながらの転身となりました。
ご存じでない読者の方に、ちょっと固い話となりますが、日本貿易会についてご説明させていただきます。設立は1947年と古く、貿易振興のための先駆的役割を果たす総合経済団体として誕生し、1986年には、商社業界の共通課題に迅速かつ柔軟に対応するため、貿易商社・貿易団体を中心とする業界団体となりました。自由で公正な貿易・投資環境の維持・発展に向けた提言活動、会員相互の情報共有・意見交換の場の設定、商社機能・活動への理解浸透等、かなり幅の広い活動をやっています。
さらに、余談かつ意外と知られていないのは、日本貿易会がジェトロさんの「産婆役」・「名づけ親」であることです。第二次世界大戦終了後の1950年前後、英国では民間輸出振興機関BETRO(British Export Trade Research Organization)が設立され海外市場の情報を効率的に収集していましたが、日本はまだ「てさぐり貿易」といわれていました。BETROの活躍を知った我々の先輩諸氏が日本版BETROの必要性を説き、ジェトロ(JETRO)さんの発起人としてその設立に貿易振興の熱い思いを胸に奔走したとのことです。
また、ABICは2000年に、日本貿易会が民間レベルの支援・交流活動を通じて国内外での社会貢献に寄与することを目的に設立した組織です。やっていることは、その名の通り、正に国際社会貢献活動です。商社、メーカー、金融、官公庁等のOB・OGの方々が、多様な国々でのビジネス経験を通じて長年に亘って培われたノウハウや豊富な人的なネットワークといった知的財産を活用して、社会に役立てたいとの高い志をひとつにする3千人の活動会員の集まりです。
地方自治体・中小企業の海外ビジネス促進・販路開拓、大学等での講義・講演、外国人留学生の日本語・生活支援、小中高生国際理解教育等々、多様な分野で年間活動のべ人数2千名の方々が活躍されています。
⇒ご興味ある方は、是非、カナダからABICの活動会員登録TRYしてください。 https://www.abic.or.jp/outline/index_aisatsu.html
このように民間企業人時代は思ってもみなかったことを素晴らしい仲間と一緒に仕事をさせてもらってます。業界団体、NPO法人での現場での経験を積むにつれて、最近では、トロント商工会の伊東専務理事、酒井さんのご苦労が少しは理解できるくらい成長しました(笑)!
今回の『とりりあむ』では、日本貿易会とABICの宣伝に終始してしまいました、すいません。最近の写真も4枚添付させていただきました。これも日本貿易会、ABICのもので読者の皆さまには恐縮です(1枚、チーム全員の事前了解をいただいた写真ですが、私も映っています。どこにいるか、是非、あててください!)
最後に柔らかいお話ですが、現在、オフィスは虎ノ門にあり、コロナあけに備えて、近場のコスパの良い居酒屋系列のお店の探索を開始したところですので、東京にいらした際は、是非お声がけください。
新型コロナも感染拡大防止と経済回復に向けて出口戦略の局面に入って来たようです。この新型コロナの2年間で我々の仕事の仕方、日常の過ごし方が大きく変わってしまったと実感しています。ようやく出口戦略が始まったとはいえ、まだまだ油断できず、大変な日々が続くものと思われますが、皆様のご健康とご多幸を日本から心よりお祈り申し上げております。
ALL THE BEST!