「こんにちは!」新代表者紹介インタビュー

Panasonic Canada Inc.
President 奈良輪 仁志

president

今回はPanasonic Canada Inc. 奈良輪 仁志氏にお話を伺ってきました。半世紀に渡り、カナダで私達の暮らしに役立つ製品展開をされ、快適な暮らしをご提案されている同社。ミシサガのオフィスには、空調、オーディオ、キッチンスタジオと各製品に応じたショールームが設置され、見学させていただきました。アフリカで生まれ、幼少期を過ごした奈良輪氏は、今回2回目のカナダ赴任となります。幼少期のお話、ビルトインキッチンプロジェクトに携わったお話などもお聞かせいただきました。

-事業内容の紹介をお願いいたします。
弊社は1967年からカナダで商売させて頂いており、今年で57年目となります。現在のミシサガのロケーションに移ったのが46年前の1978年となり、以後半世紀にわたりカナダの皆さんの暮らしに寄り添って社会貢献させていただきたいとう思いで商売を続けて参りました。

B to C、B to Bをはじめ、政府官公庁向けのB to Gといった幅広いお客様に総合エレクトロニクスのソリューションやサービスを提供しております。例えば商品の例で申しますと、コンシューマであれば、電子レンジなどのいわゆる生活家電。ほかにもエアコン、オーディオ、デジタルカメラ、また官公庁向けであれば堅牢PCという警察のパトカー等で使用する堅牢パソコンや、プロジェクター等と色々な商品を販売しております。

-御社の強みについてお聞かせ下さい。
幅広い商品を持っておりますので、ポートフォリオを活かしたクロスセルです。例えば、エアコンや換気扇の空調にキッチン家電、さらに電気を貯める蓄電を足すといったように、全体のソリューションのご提案ができるというところが弊社の強みだと思っております。

-今後力を入れていきたいことについて、お聞かせ下さい。
カナダでも環境に対する関心が高く、規制も厳しくなっていますので、それに合わせた商品の展開です。省エネでしたらヒートポンプ。暖房も今カナダはガスが主流ですが、昨今は電気に置き換わりつつあります。また、健康について関心をお持ちの方へはナノイーXがご提案できます。こちらは花粉や空気中の匂いなどを無力化し、綺麗な空気の中で生活できるような商品になっております。

showroom

クッキングですと、油で揚げるよりもヘルシーなエアフライヤー、あるいは蒸気で調理して栄養分を逃さないといったところに気を使ったような調理商品も展開しております。カナダの皆さんの暮らしに寄り添えるような事業に今後力を入れていきたいと思っております。

ほかにも面白い事業としては、カナダのコーヒーチェーン様のPOSシステムは実は弊社が請け負っています。ハードウェアだけではなく、サービスや施工も含めた事業も展開しています。

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-ご出身から今までのご経歴についてお願いいたします。
実は生まれがアフリカなんです。 父の仕事がアフリカ専門でしたので、その関係で、ウガンダで生まれて、中学の終わりまでアフリカへ飛び飛びで9年ぐらい住んでいました。現地の子しかいないような学校にも通っており、異国の生徒は私と姉と弟しかいないような国へも行きました。

3年行ったら1年か2年日本に戻り、また3年行って…というように、ザンビア、マラウイ、ウガンダへ行きました。アフリカはどこへ行っても日本といえば「空手・柔道」か「電機メーカー」が有名でしたので、当時から漠然と電機メーカーに入りたいという思いを持ち、パナソニックに入社しました。

-海外駐在の経験についてお聞かせ下さい。
モスクワに2005年から2007年の2年間、トレーニーとして派遣され、2014年から2021年までの7年間、カナダへ駐在をしておりました。その後、2021年から2023年までニュージャージーへ横異動し、その後カナダへ再赴任しました。ですので、カナダは2回目となります。 まさか自分がカナダに戻ってくるとは思っていませんでした。入社面談の時も「君はアジア・アフリカ人材」と言われていたので、人間わからないものですね(笑)。なぜか寒冷地に送られているという、ちょっと不思議な感じです。

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-印象に残っているプロジェクトは何ですか?
ビルトインキッチンプロジェクトです。カナダはオーブン、食洗機、電子レンジと冷蔵庫が全部一つのキッチンのパッケージになっていますが、弊社は電子レンジ以外は商売がなく、ゼロからはじめました。すごい勉強になりましたし、面白かったですね。

弊社は、アジア、南アジア、東南アジアでのブランド認知度が高く、カナダにはそれらの国々から移民される方が多くいらっしゃいます。その方々が住まれる高層コンドミニアムで、コンパクトな部屋に住み慣れている方向けの、いわゆる小さいフォーマットの商品を色々入れることができないか?ということがプロジェクトのきっかけでした。現在ではお陰様で、ダウンタウンの高層コンドミニアムにも納入させていただけるようになり、少しずつですが実例を増やしております。今後、商売として伸ばしていければと思っております。

-お仕事を進める上で大事にされていることについてお聞かせ下さい。
弊社には、「ものを作る前にまず人を作る」という理念があります。創業者である松下幸之助は「事業は人にあり」と仰られましたが、これはどこの国でも共通だなと思います。弊社で働くカナダ人も理解、共感していただき、私自身もそれを大事にしています。

オフィスの廊下にも創業者の七精神を掲示しており、従業員はきちんと社会貢献についての教育もされています。 長年働いている方も多く、中には40年選手の方もおります。北米は転職によるステップアップが自身のステータスとなりますが、そんな中で長く勤めるというのは珍しく、ロイヤリティが高いと感じています。

-ここからプライベートについてお伺いいたします。お好きなスポーツや趣味について、お聞かせ下さい。
いろいろ考えましたが、できるだけ外を歩くようにしています。いわゆる散歩です(笑)。 本当はゴルフと言いたいのですが、上手じゃないので。まあ、下手の横好きですね。休日の過ごし方は、現在単身赴任ですので、掃除、洗濯、炊事、買い物を満喫してます。

-駐在中に経験したいことや挑戦したいことは何ですか?
カナダに長くいますが、まだ一度もオーロラを見たことないんです。ですので、オーロラを見に行きたいです。

-商工会会員の皆様へメッセージをお願いします。
何かお困りの際は、panasonic.caへどうぞ。皆さんにナノイーのヘアドライヤーが欲しいんだけど、どこで売ってるのか分からないとよく聞かれるんです…。僕らとしては一生懸命売っているつもりですが、ネットで是非お探しください。カナダでも、どうぞご愛顧よろしくお願いいたします。

-本日はお忙しい中、ありがとうございます。これでインタビューを終わります。