リレー随筆


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私と極真カラテ 中年からはじめた趣味で現地交流
KPMG LLP トロント事務所
齊藤 賢一


私は2014年1月から2016年12月まで南アフリカのダーバンとヨハネスブルブ、2017年10月から2020年1月上旬までアラブ首長国連邦ドバイに駐在し、2020年1月下旬にトロントに着任しました。弊社は監査、税務、各種アドバイスを生業とするコンサルティング事務所なので、私はいずれの土地でも日本企業の現地法人の会計監査業務と日本企業のみなさまからの相談・営業窓口をしています。

トロントでの生活立ち上げがひと段落し、「さあ、これから営業活動をやるぞ!みなさまに会いに行くぞ!」と意気込んだ矢先にコロナ禍に見舞われ、3月初旬からずっと在宅勤務のため、なかなか日本企業のみなさまとお会いする機会に恵まれず現在に至っています。

ドバイでは着任から3ヵ月で500名 以上の方とお会いしてネットワークを構築していたのに比べて、厳しい滑り出しです。とはいえ悲観しても仕方ないので、お会いせずともみなさまのお役に立て るような情報発信の仕組みを作りはじめています。長期的な視点でお付き合いさせていただければと考えておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

さて、本日は仕事とは関係のない趣味の話をさせていただきます。私の趣味は極真カラテという、顔と急所以外にパンチやキックを当ててよい、いわゆるフルコンタクト空手です。南アフリカで、日本企業の駐在員(黒帯有段者)の方から勧められてはじめたのがきっかけでした。

30代半ばでの習い事としてはかなり激しい部類なので、はじめはかなり躊躇していました。しかし、空手というものはよく出来ていて、運動神経が良くなくても誰でもコツコツと練習すれば上達するので、性に合っていたのかすっかりハマってしまいました。

南アフリカ、ドバイ、トロントいずれでも現地の空手道場に通っているのですが、フルコンタクト(痛い、怪我をしやすい)という背景もあってかほとんど日本人の方がいないので、期せずしてローカルの仲間がたくさん出来ました。

ド バイの道場は、先生がバーレーン出身、仲間はドバイ、サウジアラビア、コートジボワール、ブルガリア、ロシア、インド出身と多国籍でした。先生や仲間と接 する中でイスラム教やヒンドゥー教には先人を敬うなど日本と共通する点が多いことが分かりました。アラブ人は最初は文化の違いからか若干お互いに警戒感が ありますが、一旦信頼関係ができると、家族なみに親身になってくれます。彼らとは今でもSNSなどで交流しています。おそらく一生の仲間になるでしょう。

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ト ロントの道場は、先生は白人カナディアン、仲間の出身地はトロントという場所がらドバイと同様に、イラン、ロシア、中国、イスラエル、インド、アメリカ、 フランスなど多国籍です。永住権の取得が比較的容易なので、多くの仲間が永住権もしくはカナダ市民権を取得しています。

道場の仲間を通じて、良いさじ加減で真面目でマナーを守るところ、自然と家族を大切にするところ、自分の意見がはっきりしているが他人のそれも尊重するバランス感覚など、トロントの人達の良いところがたくさん見つかりました。寒さへの強さも相当なものです。フェーズ3へ移行した当時は、夕方から夜間に屋外(道場近くのメモリアルパーク、公園、ビーチなど)で稽古していましたが、彼らはいつでもどこでも道着一枚で全然平気です。

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また、最初のロックダウン期間中は、トロントとドバイの道場のオンライン稽古で仲間と会うことで精神的に大きく支えられました。

海 外でも日本人だけで固まりがちな私に、空手は現地の仲間を作る術を提供してくれました。このように年をとってからでもなにかを始めることは遅くないです。 みなさまが当地の日本人以外の方々とつながれる趣味に恵まれることを願っています。また、もし極真カラテに興味がある方はぜひお声をおかけください。




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