カナダで事業:業界 表話ウラ話


  


第 66 回 

お茶でもしませんか?

軽工業委員会 ITO EN (North America) Inc. 宮内 栄一



 

米国NYにある伊藤園北米法人のトロント支店を2013年に設け、現在カナダにて「お~いお茶」をはじめとする茶系商品の輸入・販売を行っております。今回はお茶の会社がカナダでどのようなことを行っているか簡単にお話ししたいと思います。

 

日本茶文化の啓蒙活動

弊 社商品や日本茶というものを知っていただくため、各方面への営業活動を主に行っております。お茶の会社の営業と聞くとスーパーマーケットやレストランなど への提案販売が主な仕事と思われるかと思います。実際そちらが一番皆様の目に触れる機会が多いのですが、企業、大学、病院といった施設のカフェテリアなど とのお取引も多く、また、抹茶などを原料としてお取引いただいている部分も、お陰様で非常に大きくなってきております。

 
企業でのワークショップの様子

日 本茶をこちらでご紹介していく際に心がけていることが、商品だけでなくその文化的背景もご紹介するということです。マインドフルネスが注目を浴びてきてい る中で、禅と結びつきの強い日本茶を日々のメディテーションに取り入れていただく為のクラスや、茶会を模したミートアップを設け、日本茶のある生活を提唱 する活動を現地企業や大学、病院などで行ったりもしています。

お ~いお茶のボトルのデザインを思い出していただける方も、中にはいらっしゃるかもしれません。あれは竹筒をイメージしているのですが、なぜお茶なのに竹筒 なのかご存じない方もいらっしゃるかと思います。昔、農作業などに出かけるとき、お茶を淹れて持ち運ぶ際に竹を割って水筒にしていたことに由来していま す。その様な小ネタを紹介すると、今まで気にも留めていなかったアジアの飲み物に皆さん目を向けてくださるものなんですね。


日本、米国との違い

カナダ独特の難しさと面白さもあります。私は日本の伊藤園から米国に移り、7年間NYとカリフォルニアにおいて営業を中心に行ってきた後にトロントに移りました。隣国と言えど市場や商習慣もかなり違うことに驚きましたが、まず感じたのは並行輸入品の多さです。

 
カナダでも伊藤園と知らずにCostcoGreen Tea Bagを使っていただいているという方も多いです

 消費者としてはスーパーマーケットで自国の商品が多く並んでいるのは喜ばしいことなのですが、こちらで米国以上に厳しい基準を守って輸入・販売を行っているものとしてはなかなか悩ましい問題ではあります。

ま た米国と同じ移住者の多い多民族国家であるにもかかわらず、それぞれのコミュニティを互いにリスペクトしていることも面白い違いだと感じています。米国で は移住者も「米国人」になる(ならなくてはいけない?)風潮があるように感じていましたが、カナダでは地域によってそれぞれ異なるコミュニティによる違っ た市場があり、単一的な手法ではカナダ全土に水平展開が難しいという、一筋縄ではいかないやりがいのある挑戦を日々行っております。


コロナ禍における健康志向の高まり

コ ロナにより我々の生活は一変しました。これまでの当たり前が当たり前で無くなる中で、多くの人々が食を含めたライフスタイルの変化を余儀なくされたのでは ないでしょうか。思うように外出したり体を動かすことができなくなったことにより、食生活も健康的なものへとシフトしてきております。弊社もお~いお茶を はじめとする無糖茶飲料に加え、青汁など機能性食品を展開しながら新たなライフスタイルを応援して参ります。

https://itoen.com/


 





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