「こんにちは!」新代表者紹介インタビュー

<第207回>

MUFG Bank, Ltd. Canada Branch

MUFG銀行 カナダ支店

Deputy Head of Canada Branch 狩野 真史

 


MUFG銀行カナダ支店の狩野副支店長にお話を伺いました。COVID-19による外出規制の中、今回は『とりりあむ』初の試みであるオンラインでのインタビューにもかかわらず、快く引き受けて下さいました。狩野氏には2020
年度の理事会の副会長を務めて頂いております。
よりローカル化を目指した現行体制へ移行されたお話、国際機関へ出向された当時のお話など、とても興味深い内容となっております


(酒井)御行の事業内容のご紹介をお願い致します。

(狩野氏)三菱UFJ銀行カナダ支店というのが正式名称になり日本の三菱UFJ銀行のカナダにおける支店と言う位置づけで業務を行っています。現在従業員は約150名、うち日本人が8名ですので割合にすると95%がカナダ人、5%が日本人で構成されています。メインオフィスがトロントにあり、モントリオール、カルガリー、バンクーバーにそれぞれ事務所があります。

お 客様は基本的に法人のお客様が中心になります。個人の取引は残念ながらライセンスの関係もあり取り組んでおりません。日本の銀行ですので日系の企業様との お取引、例えば貸出や決済、外国為替等のお手伝いをさせていただいております。現地のカナダ企業様との取引もございまして、割合としては日系よりも大きく なっております。

 (酒井)以前のインタビューが2017年でしたが、この3年間で大きな変化等はありましたか。

(狩野氏)非常に大きな変化がありまして、まず一番の大きな変化としてカナダの拠点のトップが日本人からカナダ人に代わったという事です。これにより急速にローカル化が進みました。

こ れは我々だけが急速に進めているわけではなく、カナダ企業とのビジネスが膨らんだというのもありますが、実は日系企業の多くは業種を問わずローカル化が進 んでいてカウンターパートの方々もだんだん日本の駐在員の方から現地のカナダ人になっている面もあります。この3年間で我々だけでなくお客様の変化も大き かったような気がします。

(酒井)現行の体制に変わったのはいつ頃になりますか。

(狩野氏)20187月からです。松井(前支店長)が最後の日本人の支店長で、異動のタイミングで現行体制に移行しました。

 (酒井)トップが日本人からカナダ人へ替わった事により、社内の変化はありましたか。

(狩野氏)そこまではありませんでしたね。というのもCraig(現支店長)は、元々当支店におりましたので当行のカルチャーや日本に親会社がある現地法人の在り方について理解がありました。なのでカルロス・ゴーンのように大きく変わったという事はないです()

(酒井)今後力を入れていきたい事業についてお聞かせください。

(狩野氏)支店としての業務の内容は大きく変わらない中で、現行のサービスをもっとブラッシュアップしてお客様へ提供できるようにしたいという事が一つです。もう一つはカナダの現地銀行に劣らないサービスを提供しながらマーケットを広げていく事が大きな目標です。

幸い、当行は在カナダの多くの日系企業様とお取引を頂いております。カナダ企業との取引を拡大させつつ、同時に日系の既存のお客様に対してはより良い、深いサービスを心掛けていきたいです。

(酒井)それでは狩野副支店長のご出身とご経歴についてお聞かせ下さい。

(狩野氏)生まれも育ちも千葉県ですが両親の実家は島根県にあります。両親はリタイアしたと同時に島根の実家に帰ったので、私が日本に帰る際は千葉ではなく島根に帰ります。

大学卒業後、1995年に当時の東京銀行へ入行しました。今年で25年経ちましたね。その間、合併が2回ありまして東京三菱銀行になり、三菱東京UFJ銀行になり、現在の三菱UFJ銀行に至ります。私は法人営業のバックグラウンドだと言えると思います。

日本での法人営業が10年、一時期証券会社への出向もしました。勤務15年目あたりの2010年から海外赴任を始め、その後はほとんど北米におります。2010年から3年ほどワシントンDCにおりまして、その時は世界銀行の傘下である国際金融公社に出向していました。国際金融公社ではいわゆる発展途上国の為にファイナンスをつけるという業務を行っていました。

その後MUFGに戻り、一瞬東京に戻りました。2014年から今度はロサンゼルスに5年、そこではMUFGの現地法人であるユニオンバンクにて経営企画に携わっておりました。その後、2019年にロサンゼルスから直接カナダへ来ました。

  酒井)今までのキャリアの半分近くが海外赴任なんですね。その中で一番印象的だったお仕事についてお聞かせ下さい。

(狩野氏)やはり初めての海外経験は鮮明に覚えていますね。私の場合は出向先の世界銀行が初めての海外赴任でした。金融の仕事とはいいましても国際機関ですので、国ごとの色んなコミュニケーションチャネルがあり、机の上ではにこやかに話していても机の下では蹴り合っている()という場面もありました。

私は帰国子女でもないので英語でどういう風にコミュケーションをするのか、コミュニケーションのわびさび、また当たり前の事ですが文化の違いを身に染みて感じました。言葉にするとチープに聞こえますが、その時の経験はかけがえのないものになりましたね。外国人と仕事をするという大変さを痛感しました。世の中そんなにあまくないという事ですね。()

(酒井)出向先に日本人は何人ほどいましたか。

(狩野氏)私は本部であるワシントンDCにおりましたが、世界中のオフィスに日本人スタッフはいます。当時は割合でいうと3%ぐらいでしたね。世界銀行の場合は政府が拠出金をしていて、日本政府は6%程だしていますが日本人スタッフの割合が日本政府の拠出金の割合より低いのでよくリクルート活動をしています。

(酒井)仕事をする上で大切にしている事は何ですか。

(狩 野氏)チームで仕事をしておりますので、チーム全体でどうやって力を出すかという事を意識しています。チームを構成する個々人がどうやったら一番気持ち良 く力を発揮できるかという事に常に心を砕いているつもりです。いつもうまくいっているとは限りませんし、人それぞれ個性がありますので難しいですね。

私は拠点運営と営業の両方をカバーする立場ですので、お客様の為になり、且つ社会的な責任も果たしていくのが理想です。

私達のチームは日本人だけでなくカナダ人ほか多国籍のメンバーで構成されています。多国籍チームでプロジェクトを進めていく時に何が一番大事か、何をしなければいけないかという事を考えるうえで、先程お話した世銀での経験が非常に役立っています。

(酒井)プライベートについても少しお聞かせ下さい。ご趣味はなんですか。

(狩野氏)色々試してすぐに飽きてしまうという性格なんですが、ピアノは45歳から続けています。最近は全然弾いていませんが音楽はジャンルを問わずなんでも聴いています。最近では健康にも気を配っていますので、ジムでの筋トレもかかせません。土日は必ず行くようにしています。

スポーツ観戦も好きですね。特に野球とアメリカンフットボールが好きです。アメフトは年に1回は必ずスタジアムに観にいっています。トロントに来てからはバスケットボールやホッケーを観に行きました。特にホッケーは盛り上がって良かったですね。

(酒井)ご自身でスポーツはされますか。

(狩野氏)最近は全然です。筋トレと軽いジョギングあとはゴルフを少しやるくらいです。下手の横好きですけどね。()

(酒井)カナダでの生活はどうですか。

(狩野氏)実は私の最初の勤務地が札幌でして、トロントに来た時にすごい札幌に似ているなと感じました。トロントは街中には何でもあり結構都会的で、また野球、ホッケー、バスケのチームもありますが、ちょっと向こう側に目をやると自然にあふれているのがまさに札幌と同じですね。

生活はとてもしやすいです。このままだと東京には戻れませんね。()コロナの感染拡大が始まる前は時々出張で東京に行くがありましたが、地下鉄があまりにも忙しすぎて嫌になってしまいました。

(酒井)特にラッシュ時はすごい人ですよね。今後カナダでやりたい事はありますか?

 (狩野氏)せっかくなのでオンタリオの地元の人が楽しむ場所を訪れたいですね。アメリカにいた時にバンフやプリンス・エドワード島、モントリオールなどの観光地は訪れた事があるので、今度は日本のガイドブックにあまり載っていない場所を一つ一つ見つけながら楽しみたいです。


コロナが落ち着いたら週末には家族で行きたい場所をチェックしています。ハミルトンやキングストーン、ピーターボローあたりが今候補にあがっています。ムスコカもいいですね。

冬のアクティビティーにも挑戦したいです。実はスケート靴を昨年買いましたが今年はほとんど行けずに終わってしまいました。スケートはカナダ人並みに滑れるようになるのが目標です。

(酒井)コロナの影響により生活が一変してしまいましたが、何か新しく始めた事などはありますか。

(狩野氏)Work from home を始めた時に新しい事を始めたり、読めなかった本を読んだり、子供の勉強をみたりと何かできるかなと思っていましたが実は真逆で。この2ヶ月は嵐のように忙しかったです。

業種によって分かれるかと思いますが、金融機関は駆け込みで色々な相談をいただくことが多かったので改めてEssential Businessの産業にいるのだと実感しました。私としてはコロナの状況にも関わらず、健康に仕事をすることができて、皆さんのお役に立てるという事に感謝して日々生きています。

 (酒井)最後になりますが商工会会員の皆様へメッセージをお願い致します。

 (狩野氏)皆さんそれぞれ大変な状況が続いていると思いますが、だんだんと明るいニュースも出てきております。経済活動を戻していく取組みも始まっておりますし、実際、弊行もどうやって従業員を戻していくのかという議論も始めているところであります。


この状況がずっと続くことはないと思います。今後元に戻った時には皆さんに直接お会いできるのをとても楽しみにしております。その間、少しでも皆様のお役に立てるように頑張って参りたいと思っております。

(酒井)これでインタビューを終わります。本日はありがとうございました。





                                      

                                             

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