専務理事のばたばた日記 

第145

商工会事務局 伊東 義員




4月移民法日 移民法アップデートは大切
商工会が毎年行っているセミナーに「移民法アップデート」があり、多くの方が参加されている。カナダの移民法は、頻繁に改定されることから常にアップデートをしておかないとトラブルになることも多い。大きな改定であればニュースなどで報道され知ることもできるが、マイナーな変更は専門家以外は知る機会も少なく、こうしたアップデートセミナーは貴重な機会となっている。

このセミナーは、DLA Piperバンクーバーオフィスのブライアン辻さんにお願いしている。辻さんは日系企業駐在員の査証手続きを数多く手がけており、様々な状況、近年の動向もよく理解されており、非常に頼りになる。

今年のセミナーでも、新しい要件として指紋と顔写真などバイオメトリクス情報の提供、CPTPPによる日本国籍者のビジネスビジターやICT就労査証の優遇、グローバルスキル戦略の中での免除規定など査証入手変更に加え、査証発行後の雇用主インスペクションとそのペナルティー強化、カナダ外での日数分を延長できる手続きなど、多くの変更、アップデートが説明された。

査証問題については、会員企業より毎年数件、発行を拒否されその後の対応がたいへんだったという情報をいただく。多くは、若手駐在員のケースで、その理由は、カナダ子会社で着くポジションとこれまでの就労経験が合致しないというもの。

日本の企業では、近年若手社員育成として、20代後半、30代前半の若手を海外駐在に派遣するケースが増えているようで、カナダもその一つ。会員企業の中でも、40代、50代のベテラン駐在員(エクゼクティブ)と若手という駐在員構成パターンが増えている。

こうした状況と問題を踏まえ、カナダ政府関係者と話す機会がある都度、日本企業の人事育成制度を説明しているが、さて、どこまで理解されていることだろうか。ある政府筋の人と話をしたときには、移民局関係者に情報を伝えておくとしながらも、査証の発行権限は入国審査官(オフィサー)に与えられており、彼らにこうした情報をあげ理解してもらうのは難しいかも、と言われたことがある。実際、空港などでの入国審査官の対応はまちまち。審査官によって対応や処置が違うというのはなんとかしてもらいたいところ。

入国に際してはこんなこともあった。4月に、補習校に新教頭が着任した。空港まで出迎えに行くとき、これまでの経験から入国審査に1時間以上かかるだろうと見込んで空港に到着したが、新教頭夫妻は既に入国していた。後から聞いたところ、最初、入国審査を経ず、査証ももらわずに入国できたとのこと。え!そんなこと、あるの?

入国審査や検査はまるで機能していなかのような対応。たまたま、当日のその時間帯、多くの入国者がいて見逃したのかもしれないが、見逃してしまうようでは機能しているとは言えない気がする。その後、再度移民局窓口に出向き、査証を発行してもらったとのこと。法律、規則を作っても、機能していないというのがカナダらしいところでしょうか。


4月TDBS日 突然の借用校変更
補習校では、トロント教育委員会から同じ敷地内にある小学校、中学校 二校の校舎を35年以上借用している。幼稚部から高等部まで学齢の違う600名近い生徒を収容できる施設は他になく、非常にありがたい。

4月に新しい教頭を迎え、入学式を終えた翌週、トロント教育委員会の施設担当から直接電話が入った。不吉な予感がしたが折り返し電話をすると案の定、借用についての緊急連絡。「昨日、教育委員会で補習校が借用している2校の夏季工事が承認され、来週(4月20日)から8月いっぱい、土曜日のレンタルができなくなった。代わって、借用できる校舎を探すが、希望があるか」との申し出。

昨年7月にも同様のことがあり、近くの高校二校を借用した。勝手がわかっており、当時の対処案もあることから、同じ高校が使えないかと打診。担当者が早々各高校の校長と交渉してくれ、承認を得てくれた。

ただ、不安は期間が長期にわたること。昨年は既に現地校が夏休みに入っている7月の2回の土曜日だけであったため、教室の利用について神経質になることはなかったが、今回はほぼ3か月に渡り、かつ現地校はまだ年度途中で借用期間中に年度末を迎える大切な時期。

教室内の黒板や掲示物にはいつも以上に配慮する必要がある。加えて、補習校保護者への通知と朝の交通事情の説明も早急に行わなくてはならない。特に、幼稚部、小学部が移ることになったForest Hill CIは、主要道路に接しており、朝夕の送り迎えの時間帯、渋滞を起こさないようにする必要がある。

交通整理の誘導をどうするかを運営委員に諮ったところ、最初の3開校日、運営委員有志がボランティアで交通誘導を行っていただけることに。早朝登校時間と下校時間に、主要道路からの進入と迂回の誘導、駐車場案内などを分担して行っていただき、大きな混乱もなく開校することができた。

トロント補習校では、運営委員を初め保護者に運営上のボランティアをお願いする機会は、順番でお願いしている低学年の朝の読み聞かせや昼の事務お手伝いを除くと、幼稚部、小学部の運動会と3年毎のオープンハウスだけ。通常の全体運営でボランティアをお願いすることはこれまでほとんどなかったが、今回運営委員の方々が積極的に手を挙げてくださり、非常にありがたかった。



(上記記述は、筆者の個人的意見、判断で書かれているもので、商工会の意見・意向を反映しているものではありません。また、個別内容について、誤解、理解不足等があるかもしれませんが、それらは全て筆者の責任によるものです。)



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