「こんにちは!」新代表者紹介インタビュー


<第181回>
Subaru Canada, Inc./スバルカナダインク
President & C.E.O. 榎並 靖之

今年カナダでの販売40周年を迎えられたスバルカナダ。社内には40周年記念ロゴの入ったポスターが展示され、正面玄関には赤いWRXがあったのがとても印象的でした。2018年もALG Canadian Residual Value Awardsのベスト・メイン・ストリーム・ブランド賞を4年連続で獲得され、高い評価ならびに好調なセールスを記録されている理由などを榎並社長にお伺いして参りました。


(平林)まずは御社の事業内容についてご紹介お願い致します。

(榎並氏)スバルカナダは親会社である株式会社スバルの100%出資会社となっております。そこで生産した自動車ならびに自動車部品をカナダ全土の93ディーラー(そのうちの1つはミシサガにあるスバル直営ディーラー)に販売しています。

現在カナダのマーケットは、アメリカ、日本に次いで世界で3番目に大きいマーケットとなっており、非常に重要な販売地区と捉えております。現在はトロント、モントリオール、バンクーバーに拠点を構え、従業員の合計は148名、そのうちトロント本社に130名が勤務しております。

(平林)カナダでの販売が40周年を迎えられたそうですが、今年は何か企画やイベントなどはございますか。

(榎並氏)1978年にカナダでスバル車の発売を開始しまして今年でちょうど40年になります。40周年ということで記念のロゴを作成しておりまして、エントランスにもあったかと思いますがポスターなどに使用し、各ディーラーでも使用して頂いています。

また、7月に予定しておりますディーラー大会で、ディーラーの皆さんと40周年のお祝いをしようかと考えています。

(平林)御社の取り扱い製品についてご紹介ください。

(榎並氏)大きく分類しますと日本製とアメリカ製がございまして、現在の取り扱い車種は7種類となります。

まず、日本製はForester、WRX/WRX-STI、BRZ、Crosstrek、そしてアメリカ製はImpreza、Legacy、Outback、そして今年の夏から販売予定の新型Ascentとなります。

(平林)カナダで特に人気のある車種はどちらですか。

(榎並氏)スバル車は、ピストンが左右水平に向き合う形で配置された水平対向エンジン(BOXSERエンジン)とAWD(4輪駆動)仕様になっているのが特徴です。特に人気のある車種は、SUVセグメントのForester、Outback 、Crosstrekになると思います。

 

(平林)こちらの3種類がカナダで人気の理由はどのような点だと思いますか。

(榎並氏)AWDはカナダの気候、環境にとてもマッチしているという点と水平対向エンジンは低重心で、且つ、とてもバランスがいいので、走行安定性が優れていること、そして最近アイサイトという運転支援システムを導入しましてこちらがまた大変好評を得ている点だと思います。

(平林)アイサイトについてもう少し詳しく教えて頂けますか。

(榎並氏)アイサイトは、ステレオカメラだけで距離を測定し物体を認識し、車両を制御する運転支援システムです。アクセル、ブレーキを制御して運転を支援することで、ドライバーの運転負荷を大幅に軽減し、安全運転を支援します。

私はゴルフが趣味ですが、ゴルフ場から自宅へは、アイサイトの追従クルーズコントロール機能の支援で安心、快適に帰宅しています。

(平林)御社のWEBでもご紹介のあるとおり販売が好調とのことですが、要因はどういった点だと思いますか。

(榎並氏)1つは中古車の残存価値評価(ALG;Residual Value Award)にて、スバル車が4年連続でベスト・メイン・ストリーム・ブランド賞の評価を頂いている点だと思います。

車は使用期間によって価値が下がっていきますが、その変動が他の車より緩やかであり、そのためお客様が乗り換えをして頂く際にも、高い価値で売却し乗り換えることができます。

またIIHS(米国道路安全保険協会)というアメリカ外部機関の安全性評価でも、高い安全評価を頂いております。

(平林)この他にもImprezaが4年連続Compact Car Award、WRXではSporty Car Awardと数々受賞されていますが、どのように受け止められていますか。

(榎並氏)我々メーカーやディーラーが宣伝する時は、自分達の良いところだけを言うと思われがちですが、こういった第三者機関の方によって評価して頂けるということは、お客様が車を選ぶ際に非常に助けになっていると思いますので、こういった評価を大事にしていきたいと思っております。

(平林)御社の強み、売りはどのような点だと思いますか。

(榎並氏)スバルは昔から水平対向エンジンとAWDを導入しており、今もなおそのポリシーを続けているという点がお客様から愛されている一つだと思います。北米では熱狂的なスバル車ファンはSubieと呼ばれており、そういったお客様を大切にしていきたいと思っています。また先程ご紹介した独自の運転支援システムアイサイトの導入や第三者機関からの高い評価といった点も大きな強みだと思います。

(平林)最初にお話のあった今年の夏から販売されるAscentについてご紹介お願いします。

(榎並氏)アセントは、SUBARUが北米市場での更なる成長を追求し、特にファミリーユーザーに向けて新規開発した3列ミッドサイズSUVです。ラインアップで最大となるボディサイズを活かし、7名・8名乗車いずれの仕様でもゆとりのある室内空間を実現しました。

SUBARU GLOBAL PLATFORMを採用することで得た高いボディ剛性によって、振動騒音を抑えた快適な移動空間としています。

更に、先程お話しました運転支援システム「アイサイト」を標準装備とし、新開発2.4L 水平対向直噴ターボエンジンを核とするシンメトリカルAWDや、SUVらしい走破性を高めるX-MODEといったSUBARUコアテクノロジーの採用により、家族で安心して楽しんで頂ける車となっております。


(平林)今後力を入れていきたいことはありますか。

(榎並氏)Confidence in Motionといって車づくりの基本として安心で愉しめる車ということを、作る側から販売する側まで一貫して行い、新しい世の中の動きにもすばやく対応し、引き続きお客様に喜んで頂ける車を販売していきたいと思っています。

現在6年連続で販売台数を伸ばしておりますので、引き続き着実に販売を伸ばして、カナダで1人でも多くスバルファンを増やしていきたいと思っています。

(平林)では、このあたりで榎並社長のご経歴についてお伺いできますか。

(榎並氏)出身は大阪です。大学は京都にある大学です。今、『西郷どん』がNHK大河ドラマでやっていますが、坂本龍馬や西郷隆盛の幕末の志士達が京都御所の周りで活躍したのだなあと思い、司馬遼太郎の小説を読みながら学生生活を過ごしました。

卒業後、1987年に株式会社スバル(当時、富士重工業株式会社)へ入社しました。スバルでは(前身は中島飛行機)飛行機も作っておりますので、まずは航空機事業部に配属となりました。飛行機を製造していたということもあって、車製造においてもより安全、安心にこだわった思想となっていると思います。

4年後、セールスマンとして大阪にあるディーラーへ出向しましたが、その経験が今、非常に役に立っております。ディーラーさんやお客様と接するうえで、カナダであっても日本であってもお客様に車を販売するということは同じだと痛感しています。

1995年に東京の本社に戻り海外営業部に在籍し、中東、ロシア、アジア、アフリカなどかなり広い範囲を担当しておりました。

その後2007年から2012年まで5年間カナダの副社長として駐在しておりまして、2012年にまた本社に戻り、海外営業・企画部勤務を経て、約1年前の2017年に今度は社長として、カナダに2度目の駐在として戻って参りました。

(平林)入社のきっかけや経緯は?

(榎並氏)車が好きだったということと、その当時からスバル車は水平対向エンジンで四輪駆動仕様だったので、車業界の中では大手と言うわけではありませんでしたが、小粒で特徴のある会社だったところに興味をもって入社しました。

正直言いますと特に海外を希望していた訳ではなく、大阪勤務のあとも国内営業を希望していましたので、まさか海外営業部へ異動となりその後、海外の仕事に携わるとは思ってもいませんでした。人生分からないものだなと思いますね。

(平林)前回5年間カナダに駐在され、今回2度目となり立場も変わっておりますが、今回仕事をする上で異なる点はありますか。

(榎並氏)当たり前ですが、今は全て自分で決めなければいけないというのが副社長と大きく異なりプレッシャーに感じる点でもあります。あとは発言の重さや、ディーラーさんに車を売っていく上で、そのオーナーさんとの信頼関係をしっかり築かなければいけないという点が前とは少し違うと思います。

(平林)いままでのご経験の中で何か記憶に残るお仕事などはありますか。

(榎並氏)そうですね。海外営業担当者時代に各国で実施したAWD比較試乗会ですかね。今でこそ、AWDはその呼び名も一般的になって来ていますが、当時は各社4WDと呼んでおり、4WDを採用しているモデルは、オフロード車がメインでした。

スバルは当時から全モデル(乗用タイプからSUVまで)AWDに拘っており、如何にお客様にAWDの優位性をご理解頂くか苦労しました。

そこで、広い駐車場を貸し切り、横長で巨大なビニールシートをそこに敷き、雪道の様にタイヤが滑りやすい路面にするために、石鹸水をビニールシートに撒き、そのシートの上でスバル車と欧州プレミアム車とを綱引きをさせます。スバル車がAWDの効果を発揮し大きな高級車を引っ張るというわけです。会場からは驚きと拍手が上がります。

若い頃は、各国の現地スタッフと試行錯誤を重ねながら無我夢中で新車の導入とAWD試乗会をやりましたね。スバルは、現在までコア技術の1つであるシンメトリカルAWD(水平対向エンジン+AWD)に拘り続け来ております。

この左右対称の優れた重量バランスが、AWDの能力をさらに引き出し、さまざまな状況で卓越した走行性能を実現します。カナダは雪国ですので、スバルのシンメトリカルAWDは非常に市場にマッチしていると思います。

(平林)仕事をしている上で大切にしていることは何かありますか。

(榎並氏)社内でも言っておりますが、チームワークが一番大切だと伝えています。
あとはありきたりですがコミュニケーションを大切にしています。ディーラーさんあってのカナダでの車販売となりますので、信頼関係を一番大切にしています。

(平林)お好きなスポーツや、休日の過ごし方を教えてください。

(榎並氏)趣味はゴルフです。週末はカナダで知り合いになった方々とゴルフをしています。カナダはゴルフシーズンが半年と短いのが残念です。冬の間はゴルフチャンネルを見たり新しい道具を買ったり、FITTINGをしたりしています。

あとは、NHKの早指し将棋をビデオに撮って見ています。名人戦とかは、2日かけて対戦しますが、早指し将棋は、持ち時間が短く、10秒、20秒とギリギリの所で予期せぬ一手を打つあたりが非常にスリリングです。ひふみんが加藤一二三名人であった頃から将棋ファンです。少しはビジネスにも役に立っているかと思います。



(平林)今回の滞在中に何か挑戦したいことはありますか。

(榎並氏)ニューファンドランドなど、まだまだ行けていない地域やオーロラなどを見に家内と旅行したいですね。

(平林)最後に商工会会員へのメッセージをお願いいたします。

(榎並氏)駐在2回目になりますが、前回の駐在の際は子供2人が補習校に非常にお世話になり、その際色々な友人を作り国際経験を積ませて頂くことができました。有難うございました。今回は家内と二人での駐在となりますが、引き続き宜しくお願い致します。

(平林)インタビューは以上となります。本日はどうもありがとうございました。









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