「こんにちは!」新代表者紹介インタビュー



<第174回>
Olympus Canada Inc./オリンパス カナダ
日比 博邦/Executive Vice President


今回の代表者インタビューは、2019年に創立100周年を迎えるオリンパスのカナダ支社に今年赴任された日比副社長へお話を伺いに行って来ました。
医療用内視鏡やカメラの技術に加えて、飛行機のエンジンなど人が内部に入って検査できない部分を確認することができる非破壊検査装置のお話など興味深い内容でした。またご本人のプライベートのお話ではサーフィンやスキー、キャンプなどとてもアクティブなご様子をご紹介します。

(平林)御社の事業内容をお願いいたします。

(日比氏)当社は光学技術を主体として、医療、科学、映像の大きく分けて3つの分野で事業を展開しています。売上げの約80%は医療分野、約20%を科学分野と映像分野で占めています。

カナダではこちらのリッチモンドヒルを本社として、主に医療分野と科学分野を展開しております。カナダにおいては製造はしておりませんが、製品を輸入して我々のセールス部門が販売をしています。加えてこのオフィスの中に医療製品の修理センターをもっておりまして、カナダ全体の医療製品の修理も行っています。


現在カナダ全体では約250名の従業員がおり、ここリッチモンドヒルのカナダ本社オフィスでは約100名強の従業員が勤務しております。2017年は働きたい会社GTAトップ100企業の1つにも選ばれました。

昨年に引き続き2018年も選ばれ、従業員がより働きやすい環境や育成の場を提供できていること、さらに社員もオリンパスで働きたい、そして社会に貢献したいと思える会社作りに対して評価を頂け、とても光栄に感じています。

(平林)まずは医療分野について詳しく教えていただけますか。

(日比氏)主体は内視鏡となります。大腸や胃の内視鏡観察は一般的ですが、内視鏡の先端に超音波の装置をつけて体の中から肝臓や膵臓、肺の気管支壁、壁外などを検査する機器も扱っております。特に消化器系の内視鏡では約70%の世界シェアを持っています。

最近力を入れているのは、手術で使用する外科用の内視鏡です。通常開腹手術をすると手術も大変になりますし、回復までに時間もかかりますが、内視鏡手術では身体に小さな切れ目をいれて、体内の様子を見るための内視鏡と実際に手術を行う器具を入れ、内部の様子を外部モニターで見ながら手術が行われます。

その中でも3Dやより画質の高い4Kなど高画質の技術を使ったシステムに力を入れて展開しています。今までは立体的な体内の部位を平面的に見た画像でしたが、高画質技術により立体的に見ることができ、より奥行きを実感しながら手術を進めることができるため、医療現場でも好評をいただいております。

その他には泌尿器科、耳鼻咽喉科専用のスコープ(軟性鏡、硬性鏡)も取り扱っています。また、例えば内視鏡手術中にポリープが発見された場合に、それを切除する器具など、内視鏡と一緒に使う処置具も数多く扱っています。

(平林)科学分野についてもお願いします。

(日比氏)顕微鏡においては生物系の研究などに使用する生物用と半導体の基板をチェックするなどの工業(産業)用の二つに大きく分かれています。産業分野では顕微鏡以外にも非破壊検査機器があります。

工業用内視鏡は、エンジンなどの内部に内視鏡スコープを入れて実際に目視や画像認識技術で内部を確認することができます。また最近世界的にも橋や公共施設の老朽化が問題になっているかと思いますが、そういった建築物の内部チェックや地震などで建物が倒壊した際、人が入りにくいような場所に内視鏡スコープを入れて内部を確認することにも使用されています。

その他、例えば飛行機のエンジンのブレードや翼の部分など毎回分解して確認することができないようなものに対して超音波を使用し、表面から内部に傷や異常がないか見ることができます。

(平林)御社の強みはどこにあると思いますか。

(日比氏)一番の強みは人だと思います。100年かけてここまで来たオリンパスというブランド力はどうやって出来上がってきたか、社会にどのように貢献しているかと言えば、人がいるからこそ新しい技術を生み出し、ソリューションを提供し、社会に貢献していくことができると思います。

(平林)会社の経営理念などはございますか。

(日比氏)弊社ではソーシャルインという経営理念があります。
3つの「IN」INtegrity,INnovation,INvolvementで企業と社会の関係を確立することを目指しています。

社会や人に対して貢献する、また人々の生活を豊かにすることに結びつく事業展開を理念としています。我々の科学分野や医療分野の技術を利用して、地震など災害時の人命救助にあたったり、早期発見で詳しく検査をすることによって早期治療に役立ったり、クオリティオブライフを上げるため利用して頂くことにより、社会と人に貢献できることを理念に我社の製品は生み出されています。

(平林)今後、力を入れていきたいことや展望などございますか。

(日比氏)医療分野においては今後も今まで以上に、低侵襲治療つまり人体への負担の少ない技術、また医師が使いやすい技術や、患者さんがより快適に検査を受けられる技術などの次世代の技術開発を進めて事業展開していきたいと考えております。

(平林)ご経歴についてお伺いしたいと思いますが、ご出身はどちらでしょうか。

(日比氏)出身は愛知県なのですが、実際に住んだことがあるのは大学時代の4年間だけで、父親が転勤や海外赴任が多かったことから私も小学生の時にニューヨークで4年間暮らしていました。

(平林)入社後のご経歴をお願いします。

(日比氏)大学卒業後は商社に就職し、約15年前にオリンパスグループに入社しました。商社時代に約6年間シカゴに駐在しました。オリンパスグループに入社後は、2005年からボストンに3年駐在して、その後日本のオリンパスグループ会社で社長を務めました。

2011年からにアメリカに戻り米州コーポレートの責任者を3年、その後2014年からマイアミにて中南米のコーポレートの責任者を3年、今年の4月からカナダのコーポレート関連の責任者として駐在しております。社会人になってから通算約16年ほど北米で仕事をしています。

(平林)これまでのご経験の中で、一番印象に残っているお仕事ありますか。

(日比氏)2005年に、非破壊検査の会社を買収し、ボストンに駐在した際に買収先のマネージメントを担当していました。オリンパスの新しい非破壊検査の会社を作るにあたって、日本人も全くいない異なる文化、経営理念の違いがある中で、両社の良さを引き出すことは大きなチャレンジでした。

相手企業とオリンパスそれぞれの理念、文化や戦略を融合する仕事は私にとっても大きな経験であり、人と人を繋げる印象的なプロジェクトでした。

(平林)仕事を進める上で大切になさっていることはどのようなことでしょうか。

(日比氏)今は人を育てる立場にあるのですが、いかに育てるか、また人の持っている能力を100%引き出すかということを大事にしています。他にはコミニケーションですね。いかに真のコミニケーションをとるか、一方通行ではなくどのように双方が分かり合う関係性を築くかということが大切だと思います。

日本人のあたりまえはアメリカやカナダでは当たり前ではないですし、カナダに来る前はアメリカとカナダは似たような感じだと思っていました。実際にカナダに駐在し仕事をしてみると、仕事に対する考え方や接し方、ワークライフバランスなどの違いには長年アメリカに住んでいたにも関わらずカルチャーショックを受けました。カナダはオン、オフのバランスがアメリカ以上にはっきりしている国だなと実感しています。

(平林)プライベートについてもお伺いしたいと思いますが、ご趣味は何でしょうか。

(日比氏)学生時代に競技スキーをやっており、社会人になっても怪我をするまでやっていました。今はもう競技スキーはやっていませんが、スキーは今でも好きです。また40代になってからロングボードのサーフィンを始めまして、ボストンに居た頃は真冬でもよく行っていました。

(平林)今後カナダでやってみたいことはありますか。

(日比氏)やはりスキーに行きたいですね。子供達が小学生ですので、この冬は一緒に行きたいと思っています。あとはもともとキャンプも好きなので、アウトドアもしたいですね。

今住んでいる家の裏が森に面してまして、今年の夏から秋にかけては毎週末、子供達へ薪を割ることや火の付け方など、焚火の面白さを伝えながら、焚火でご飯を作ったり、焚火の前に座ってゆっくりお酒を飲みながら楽しんでいました。

(平林)最後になりますが、商工会会員へメッセージをお願いいたします。

(日比氏)今年の3月から私を含めてオリンパスカナダに駐在員2名常駐しております。まだ手探りの中で、カナダ特有の社会システム、文化や市場環境などを商工会を通じて理解することができて大変助かっております。今後も色々な情報をシェアして頂ければと思っておりますので、宜しくお願いいたします。

(平林)インタビューは以上となります。本日はお時間をいただき、ありがとうございました。



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