専務理事のばたばた日記 

第128

商工会事務局 伊東 義員


11月女性活躍日 女性の活躍に期待


日本では、「一億総活躍社会」をスローガンにいろいろな政策が論議されていますが、その中でも注目度が高いのが、女性の活躍。人口の半分を占める女性への期待が高いのは理解できるし、能力が高い人材が豊富なことも十分納得。しかし、子育て、家事など、男性に比べて負担が大きいことも理解できる。

10月末から11月上旬にかけ、J-WINという団体が、海外研修としてトロントに来られた。企業におけるダイバーシティ・マネジメントの促進と定着の支援を目的に、2007年4月に設立された企業メンバー制の団体で、女性ネットワーク海外研修で昨年のニューヨークに続き、今回トロント訪問となったそうだ。

総勢80名近い、将来企業や団体での幹部として期待される有望な女性たちが参加。その研修プログラムの一つとして、商工会理事を中心とした日系企業のエグゼクティブとの交流夕食会があり、招待された。

商工会理事や日系企業エグゼクティブは、8人テーブルに2名ずつ着席し、同テーブルの女性たちから、海外駐在の仕事、生活などなど、様々な質問を受け、回答。

見回すと、汗だくで答えている人もいれば、和やかに笑顔で団欒している人もおり、これまでなかなか見たことのない光景。ただ、さすがにこうした団体に企業から派遣され、有望視されている女性たちは積極的で次から次への質問が飛び出てくる。

この懇親会の前には、エアカナダ、マニュライフ、TDバンクなどカナダの企業を訪問して、女性活躍の話を聞いてきたことから、イメージができていたのかもしれない。カナダも女性進出については、2017年経済フォーラムランキングで総合16位とかなり健闘しているが、その項目別を見ると、Economic Participation and Opportunityで29位と出遅れている。

この分野こそ、女性の経済的社会進出を示す分野で一層の改善が必要。ちなみに、日本は、総合ならびにEconomic Participation and Opportunity とも114位。おやおや、ちょっと頭を抱える順位ですね。

11月労働法改定日 約20年ぶりの労働基準法改定
オンタリオ州では、その労働基準法にあたるEmployment Standard Act,2000を約20年ぶりに改訂することになった。この法律では、最低賃金、労働時間、休暇など細かな規定が盛り込まれており、商工会でもセミナーを開催して各会員企業にその対策と準備を呼びかけてきた。

最低賃金時給(通常職)については、2017年10月11.60ドルになったばかりのものが、2018年1月からは14.00ドルに一機に上がり、2019年1月にはさらに15.00ドルになる。2年3カ月で30%近い引上げとなっており、中小企業や倉庫業などでは大きな影響が出ると予想されている。

また、休暇についても、有給になるかどうかは休暇毎に異なる規定があるが、日本では聞きなれない休暇が労働者の権利として設定された。子供死亡休暇Child Death Leave、犯罪に関わる子供行方不明休暇Crime-Related Child Disappearance Leave、家庭内及び性的暴行(逃避)休暇Domestic or Sexual Violence Leave。

こうした休暇が法的に権利として認められるということは、それに該当する事象が多くあるということ。日本では、こうした場合、会社が特別な配慮をするのではと想像されるが、権利として誰でも取れる休暇としてしまうところがカナダらしい。

出産休暇、育児休暇についても、合計18か月まで取得することができるようになり、それと同時に育児休暇中の手当を受け取れる雇用保険制度も改定された。

育児については、18カ月以下のいわゆる乳児を預かってくれる保育施設が少ないために12か月時点での母親の職場復帰が難しくなっていたが、今後は18か月まで休暇を取り、乳児保育は自分で行い、18カ月以上になった時点で保育施設に預け、職場復帰ができるようになった。

今回の改正は大幅かつ広範囲にわたる改正で、労働者が働きやすくなるように配慮されている。いかにもカナダらしい改正趣旨だが、さて、雇用側、特に中小企業ではどう対応するか。厳しいものもあるような気がする。




(上記記述は、筆者の個人的意見、判断で書かれているもので、商工会の意見・意向を反映しているものではありません。また、個別内容について、誤解、理解不足等があるかもしれませんが、それらは全て筆者の責任によるものです。)



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