「こんにちは!」新代表者紹介インタビュー



<第165回>
IKO Thompson Bearings Canada, Inc. / IKO トムソン カナダ
宮原 達哉 General Manager


今回は空港近くのMississaugaにトロント支社の立ち上げとして赴任された若き精鋭、General Managerの宮原達哉氏にお話を伺ってまいりました。日本のIKO日本トムソンはベアリングを中心に製造、販売をされており、ここカナダで今後どういった事業展開をお考えか、またプライベートのお話もご紹介させて頂きます。


(平林)御社の事業内容のご紹介をお願いいたします。

(宮原氏)当社では日本、ベトナム、中国で生産をしているベアリングという機械部品を、カナダの法人に販売拡充していくために、現在マーケット開拓を行っています。

ベアリングは用途によって形が異なるのですが、主に丸形のものと直線型の2種類があり、丸形は電動ドライバーやバイク、タワークレーンなどに使用されています。直線型はロボット、印刷機械、半導体製造の機械などに使われています。現在はカナダ企業、特に小さなベンチャーのような企業へのアプローチを行っています。

 

(平林)御社の強みはどういったところにあるとお考えでしょうか。

(宮原氏)当社は多品種少量生産と言う生産方式で、お客様のご要望に合わせて生産することが得意です。そのため最先端の研究機関などに入り込みやすいというところが強みだと思います。お客様のニーズに合わせた商品の提供が可能だと思います。

(平林)今回は立ち上げでの赴任ということですが、ご苦労などはございますか。

(宮原氏)カナダ法人の立ち上げということで赴任しているため、やることすべてが初めての事ですので、日々試行錯誤しながら進めています。カナダのマーケットは日本と比較するとまだ比較的小さいイメージがありますので、これからどのように成長していくのか、また当社が関わっていくことができるのか、未来に向けて考えています。

大変なところは、国土が広いため企業を訪問するにも1日1件、2件と数に限りがあり、日本のように足で稼ぐような営業することが難しいことです。そのため今後どのように効率良く回り、我社のことを知って頂くかというのがポイントになると思います。

また当社はカナダの企業を対象に営業活動を行っておりますので、先方にも既に取引先の企業がある中、すぐに成果を出すことは難しく、3年後の成果を目指して今は営業をしているといった感じです。今後は現地の人材を採用して、もっと効果的なアプローチをしていけたらと思っています。

(平林)今後特に力を入れていきたいことや展望などがあればお願いします。

(宮原)カナダのシリコンバレーと言われている場所が、ウォータールー大学やキッチナーのあたりにあり、若い起業家が新しいアイディアをもって起業しています。例えば学生3人で立ち上げたような小さな会社などを、今はベンチャーキャピタルのように訪問させて頂いています。

アメリカのシリコンバレーの例でいうと、当初は5人で始めた炭素繊維を加工する企業が今は何百人規模の企業に成長し、売り上げを上げているという例があります。カナダでも同様なことが今後考えられるため、手術用ロボット、半導体のプリンター、航空宇宙メーカーなど最先端分野で起業している、小さな会社をフォローアップしています。

(平林)それでは、宮原さんのご経歴をお伺いできますか。

(宮原氏)出身は宮城で、2歳まで住んでいました。その後は親の仕事の関係で、高知、宮崎、鹿児島、大阪に住んでいました。特に印象にあるのは、中学高校時代を過ごした鹿児島と大学時代に過ごした大阪で、人が特徴的で楽しく好きな場所です。

私が就職する頃はリーマンショックの時期で、就職活動は非常に厳しかったです。私の中で働くというイメージが、スーツに工場のジャケットを着て、ヘルメットを被っている東国原元宮崎県知事のような感じが理想でした。

またその当時、日本のもの造りの素晴らしさが良くフォーカスされており、もの造りを裏側から全部見ることが可能なのはどういった会社なのだろう思った時に、機械部品メーカーに就職しようと思いました。就職してから、実際に日本のもの造りの現場を目の当たりにしたのですが、世界と比較しても日本の質の高さを実感しています。

就職後は、まず東京にて国内営業、その後アジアの営業を各2年くらい担当し、その後アメリカのシリコンバレーやカナダの営業を担当後、現在のカナダ赴任に至ります。アジア営業担当になった際に、英語がまだ十分ではなかったため、仕事も忙しい中、週に3回英会話に通っていました。またアジアの中でも特に日本、韓国、中国は非常に仕事のスピードが速く日々忙しく大変でしたね。

(平林)これまでに何か印象に残っていることはありますか。

(宮原氏)まだ新人の頃、東京都大田区の小さな町工場を訪れた際に、その工場ではその当時、月面探査機のタイヤを作っているとおっしゃっていました。こんな小さな、お世辞にも綺麗とは言えない工場で、すごく夢のある仕事をしているなと感じました。

その1年後にJAXAが月面探査機の発表をし、その詳細をニュースで見ると、実はその工場で製造していたタイヤが使用されていることが判りました。その時に改めて、日本の技術力は本当に凄いなと実感しました。

この業界にいると、最先端産業に関わることが出来るので、次はどういった製品開発が行われ、新しい技術が求められていくのだろうということを早く察知することができます。今後、当社が世界の企業にとってどういった部品を提供できるのか、常に未来志向で物事を捉えるようにしています。

(平林)では、少し週末などプライベートの様子を教えてください。

(宮原氏)日本にいた時は、歴史めぐりが好きで、休日は遺跡や寺社仏閣をめぐっていました。私の一番のお薦めは「富岡製糸場」です。日本の産業革命の発祥地として2014年に世界遺産に登録されました。激動する世界の中、明治政府が国家の威信をかけて創業した立派な工場を見ていると、偉大な先人の努力により現在の私の仕事があるのだなと実感し涙が出ました。

カナダは国ができてからまだ歴史が浅いので、歴史めぐりというのはなかなか難しいです。先日もカサロマへ行きましたが、まだ新しいなという感じがしました。そのためカナダでの週末は買い物をすることが多いです。

カナダに赴任するにあたり結婚をしまして、夫婦共々買い物が好きなので、お互いの買い物に付き合ったりしています。こちらは大型のショッピングモールが充実しているので便利だなと思います。また今後は、ホームページなども作ってみたいなと思っています。

 
富岡製糸場にて

(平林)では、最後に商工会会員へのメッセージをお願いします。

(宮原氏)立ち上げたばかりの会社でまだまだ分からないことも多く、会員の中には同じような経験をされている方がたくさんいらっしゃると思いますので、ぜひ情報交換をして、今後の活動に活かしていけたらいいなと思っております。どうぞ宜しくお願い致します。

(平林)是非、また商工会の活動にもご参加頂ければと思います。本日はお忙しい中ありがとうございました。


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