「こんにちは!」新代表者紹介インタビュー




<155回>
佐々木 健一郎 Branch Manager
H.I.S. CANADA INC.

エイチ・アイ・エス・カナダ・トロント支店の佐々木支店長にインタビューをして参りました。昨年移転をされた店舗は、トロントダウンタウンのシェラトンセンターホテル内にあり、大変立地の良いところです。移転後はウォークインのお客様が増えたとのことで、常にお客様がいらっしゃっていました。

エイチ・アイ・エスさんが新しく始められた2つの事業、佐々木支店長のご経歴とスイス赴任のご経験、オンタリオ州で楽しめるアクティビティ等、色々とお伺いしてきました。



(松田)御社の事業内容のご紹介をお願いいたします。

(佐々木氏)エイチ・アイ・エス・カナダの事業内容は、一般旅行業務です。日本からのお客様の受け入れと、カナダに居住されている方がカナダから出国される際のお手伝いとして、航空券、ホテル、その他地上手配のアレンジをしております。

オフィスはバンクーバーとトロントにあります。バンクーバー店の設立が1995年、トロントは、最初はインバウンドという、ツアーの受け入れのみの業務のために2001年にオープンをしました。航空券の販売もするようになり支店化したのが2005年ですので、本年で12年となります。社員数はバンクーバー店に37名、トロント支店は私を含めて10名です。

(松田)御社の強みはどちらにあると思われますか。

(佐々木氏)当社の一番の強みは、海外支店のネットワークです。現在、エイチ・アイ・エス全体として、海外66カ国141都市232店舗、日本国内297店舗を持っています。

(松田)前回御社をインタビューさせていただいた3年近く前は、海外160店舗程だったと思うのですが、あれから70店舗近く増えたということですか。

(佐々木氏)そうですね。特にインドネシア、タイ、ベトナムといったアジア圏にかなりの店舗数が増えました。各国で現地採用を行っていますので、従業員数も随分と増えております。

(松田)すごい勢いで成長されているんですね。御社では、新しい事業に取り組まれているとお伺いしたのですが、詳しくお聞かせ頂けますでしょうか。

(佐々木氏)エイチ・アイ・エス・カナダとして、昨年の11月にバンクーバーの語学学校を購入しました。CCEL (Canadian Collage of English Language)という名称で、語学学校でありながら専門学校の要素も持つ学校です。生徒数は、比較的少なくなる冬の時期でも500名ほどおり、6月〜8月といった多い時期ですと、語学学校と専門学校を合わせた累計で1300名程が通学しています。

CCELでは、もちろん日本からの留学生の受け入れもしておりますが、生徒の語学力強化のためのルールとして、一カ国の生徒シェアが13%以上にならないようにと国籍比率の配分をしているため、中東、インド、中国等、様々な国から多くの留学生が在籍しております。

そうした国々からの留学生は、当社の現地支店を通じて渡加されていますが、日本からの留学生は、代理店の留学エージェントを通して来ておりますので、エイチ・アイ・エス独占ということではありません。

エイチ・アイ・エス・カナダでは、生徒さん達のホームステイの手配や、送迎、レジャーの旅行等をサポートしています。

(松田)新しい試みに感じますが、カナダのことを熟知した旅行会社さんのサポートがあるというのは、理に適っているんですね。もう一つの新事業についてもお話し頂けますでしょうか。

(佐々木氏)エイチ・アイ・エスは、昨年12月に、カナダの独立系大手旅行会社のMerit Holdings Inc.と資本業務提携を行い、H.I.S. MERIT TRAVEL INC.を設立しました。

Merit Travelは、アメリカ・カナダのスキー、ゴルフ、クルーズといったレジャーのマーケットに強く、またMerit Bizとしてコーポレートをかなり持っておりました。そしてコールセンター業務としてCIBC銀行のカード会員の旅行手配を一手に行っており、総従業員数が約420名と、エイチ・アイ・エス・カナダよりも規模が大きい企業です。

現在日本からの出向者や、テレビ会議等を通して、両社の強みを活かした協業について話を進めています。エイチ・アイ・エス・カナダとしては、Meritの北米内のノウハウを活かし、ローカルのマーケットを伸ばしていくことが当面のミッションです。

我々の日本の知識を活かして、Meritが持つ北米のお客様への訪日旅行をサポートしたり、コールセンター業務においても日本に詳しい当社のスタッフが英語で対応したりということを考えています。

エイチ・アイ・エスでは、日本のみならずアジアへの旅行についても豊富なネットワークがありますので、北米からのアジア旅行への送客、そしてインドや中国といったアジア地域からの北米旅行といった相互送客等、様々な拡大が期待できますので、楽しみにしています。

(松田)今後ますますご成長されそうですね。では、商工会会員の皆様にご紹介したいサービスはありますでしょうか。

(佐々木氏)先ほど当社の強みとしても言及いたしましたが、カナダから海外旅行に行きたいという場合に、当社ではエイチ・アイ・エス海外支店のネットワークを駆使したサービスをご提供できます。

例えばメキシコに行きたいという場合、ご相談を頂ければ、当社のメキシコ支店のスタッフから、インターネットだけでは手に入りづらいローカルスタッフからの現地の生の情報等、より詳しい情報を得ることが可能です。ご旅行中も、現地支店より、日本語によるサービスや日本人によるアシスト・送迎のサービスをご提供することが可能です。

世界各国に直営のスタッフがおり、世界各国で日本的なサービスをご提供できるというのは弊社の強みです。世界中どちらの国でも、海外に行きたい、又は行く、という場合は、まずご相談頂ければと思います。

また、ご旅行のみならず、企業様からのマーケット調査依頼を現地支店にお願いすることもありますので、事業のお手伝いでできることがありましたら、是非お声がけを頂けますと幸いです。

(松田)それでは、御社が今後注力されたいことはどのようなことでしょうか。

(佐々木氏)昨年末より、語学学校運営や旅行会社のM&A等、会社としては大きな事業に取り組んでおりますが、エイチ・アイ・エス・トロントとしては、普段お取り引きさせていただいている身近なお客様皆様に安心していただけるサービスの提供に、引き続き注力していきたいです。

また、日本から来られたお客様に、カナダに来て良かったと思っていただけるようなサービスをご提供することで、カナダの良さを多くの人に伝えていきたいと思っています。

現在、航空券を含めたほとんど全ての商品がオンラインで購入できる中で、オンラインとは差別化した、気配りやおもてなしを大切にしたサービスができるように、スタッフとともに取り組んで行きたいと思っています。

(松田)佐々木支店長のご経歴についてお伺いしたいと思いますが、ご出身はどちらでしょうか。

(佐々木氏)出身は、埼玉県所沢市です。小さい頃から狭山丘陵の自然の中で育ちました。父の転勤のため、小・中学校時代は宮城県で過ごし、高校で埼玉に戻り、専門学校を経てエイチ・アイ・エスに1995年に入社をしました。

昔からサービス業に興味があったのですが、“カタチのない商品”を提供するという魅力と、自分が見識を深めたいという思いや海外に行きたいという思いもありました。自分自身が興味があるものに対して、“より多くの人に良さを伝えたい”というところが、旅行業を選んだ動機です。

(松田)ご入社からのご経歴を教えていただけますか。

(佐々木氏)入社後は、新宿本社にて、航空券の発券や座席コントロールという、直接お客様と接することのない部署に配属されました。そして3年後に、新宿のサウスゲートビルという関東で一番大きな店舗の中で、自由旅行セクションとして、世界各国のお問い合わせに対応しておりました。

その4年後には、商品造成の企画部門に異動し、また4年ほど後に、北海道の札幌に営業本部を立ち上げるために札幌に赴任しました。北海道営業本部は、地方本部でしたので東京とは違い、人事、総務、経理と全てのマネジメントを自分たちでやらなければならず、大変でしたが一通りを経験することができました。

その後、海外でも経験を積んでみたいと希望を出したところ、社長から「イタリア、スペイン、スイスのどこか選べ」と希望を聞かれました。その中でスイスは企画を担当していた国であり、また他の2国に比べて言語も豊富で近隣他国にも気軽に行けそうだと思い希望をし、北海道からスイスに3年半ほど赴任をしました。

東京以外では、北海道、スイス、カナダと、自然豊かで環境の良い国と地域を経験させてもらっていて、社内でも羨ましがられています(笑)。

(松田)北海道、スイス、カナダと気候も似ていそうですね。スイスは初めての海外赴任だったとのことですが、どのような思い出がありますか。

(佐々木氏)赴任直前にスイスの商品企画をしておりましたので、スイス観光局の方々、航空会社の方々を含め、現地での各サプライヤーの代表の方など、日本で仕事をしていた方々と引き続き現地から仕事をすることになるため、不安はあまりなく、実際着任後も皆様に助けていただきました。

私の所属先はチューリッヒだったのでドイツ語圏だったのですが、ドイツ語、フランス語、英語、イタリア語という多言語を話す国で仕事をするというのは、不安というよりも新鮮で面白かったです。今でも英語はそんなに得意ではないんですが、 私が英語で話すと、彼らも母国語が英語ではないので一生懸命聞いてくれるんですね。

トロントも同じで、英語が母国語ではない方が多くいるために、私が訛りのある英語を話してもきちんと聞いてくれますよね。そういったところに共通点を感じています。

有難いことに周囲のスタッフにも恵まれまして、失敗談などはないんですが、週末スキーで張り切りすぎて肋骨にひびが入ってしまい、身動きの取れない一人暮らしの辛い経験はあります。病院もドイツ語で当時は理解できませんでした(笑)。

(松田)それは大変でしたね。スイスからご帰国後はどのようなお仕事をされましたか。

(佐々木氏)スイスで海外経験をした後は日本の本社に戻り、ヨーロッパ・アメリカというロングディスタンス方面の販売チームに配属され、FIT(海外個人旅行)の商品企画や、また、ヨーロッパ専門店を立ち上げるという計画があり、その新店舗立ち上げのために、新宿の一番大きな店舗で営業販売、プロモーション、店舗ディスプレイ、イベント企画といった活動を、店舗単位で行うプロジェクトを行っていました。

そうした中、突然、前任のトロント支店長が日本での新事業の責任者として抜擢されたために支店長が不在のため、急遽ヘルプとしてトロントに1ヶ月間行ってくれという話があったんです。以前にも3ヶ月間ヘルプで海外出張といった経験はあったので、自分で良いのならと引き受けました。

ところがその翌週に面談が設けられ、「所長としてカナダに行く予定だった者が行けなくなってしまった為に、そのまま赴任して欲しい」という話を受けました。そこからバタバタとビザのための書類準備等をして、最初に話を聞いた2ヶ月後の2016年5月後半に着任をしました。

(松田)正に晴天の霹靂といった感じですね。実際に来てみて、カナダの印象はいかがでしたか。

(佐々木氏)カナダをメインで担当した経験はなかったのですが、私はスイスに赴任しておりましたし、ヨーロッパの企画を主に担当しておりました。そのため、カナダは寧ろライバル視をしていましたね(笑)。例えば、オーロラはヨーロッパでもカナダでも見れますし、ウィンタースポーツもどちらでも盛んですよね。

いざ来てみると、やはりカナダは大変魅力溢れる国だと実感しました。しかし、これだけ大きくて見所がたくさんあるのに、どうしても夏のロッキー、秋のメープル街道、赤毛のアンのPEI、といった決まった時期の観光のみに集中してしまっています。

特にトロントは、トロント自体に魅力があるのに、日本では“ナイアガラの滝を観にくる空港の街”という風に扱われてしまっており、大変残念に感じています。トロントから少し足を伸ばせば行ける素晴らしいところが、オンタリオ州内にはたくさんありますし、そういったところをもっと紹介して、商品化していきたいと思っています。

(松田)これまででどのようなお仕事が一番印象に残っていらっしゃいますか。

(佐々木氏)一番印象に残っているのは、北海道の営業本部を立ち上げた時ですね。その以前は本社でずっと働いていたので、事務所の物件探しから任される環境、東京の商慣習とは違って人と人との繋がりが重要である部分など、個人の責任において決裁範囲が広がりました。

東京では大きい組織の中、人もたくさんおりますので、自分の仕事にどこまでプロフェッショナルになれるか専門性が問われていましたが、北海道に行ったおかげでマルチプレーヤーとして幅を広げる事が出来ました。

北海道での経験があったからこそ、誰かがやるではなく、自分たちで作り上げる、という風に発想を転換するようになりました。そのおかげで、スイスに行った時も今トロントでも、以前とは違った意識で取り組めていると思います。

(松田)佐々木支店長が、お仕事を進める上で大切になさっていることはどのようなことでしょうか。

 
スイスでスキー 
(佐々木氏)我々は“旅行”という楽しいものを売っておりますので、商品を企画する我々が楽しくなければ楽しい商品は生まれませんし、店舗スタッフが楽しんで仕事をしていないとお客様に良さは伝わらないと思っています。シンプルではありますが、スタッフも自分たちも楽しい環境で「明るく楽しく」が、第一前提ですね。

また、マネージャーやスタッフ一人一人によって、支店全体の雰囲気は変わります。もちろんルールを設けたり厳しくすることもありますが、押し付けるようなことはせず、スタッフ一人一人が、持っている個性を活かしながら生き生きと仕事ができるよう、「個を尊重」するように心がけています。

(松田)プライベートについても少しお伺いしたいのですが、ご趣味はなんでしょうか。

(佐々木氏)元々はダイビングをしていました。ただ、北海道、スイスといった山の方に縁が出来てしまいまして、そこから機会を失ってしまいました。他にも、ゴルフも北海道で始めたんですが、スイスでは格式が高かったり、夏のシーズンは本業が忙しく休みが取れなかったりといった理由で止めてしまいました。それからはスキーとスノーボードはやっています。スイスでもスキー道具を一式買って、週末に電車で山に行っていました。

(松田)お休みの日はどのように過ごされていますか。

 
オンタリオ州でハイキング 
(佐々木氏)週末はできる限り外に旅行に出るようにしています。自分自身が体験をして、お客様に魅力を伝えられるようにと、今はオンタリオ州の色々なところを訪れているのですが、先日は、シロフクロウを探しにキングストン近郊にあるアマースト島というところに行きました。

日本から来られたメディアの方々と合流し、カナダ国内やアメリカ本土から来ているバーダー(Birder)の方々と一緒にバードウォッチングをしました。シロフクロウは初日から3匹見れました。

一番近いところで100〜150mほどの距離がありましたが、個体が大きいので目で見えるのですが、双眼鏡は持って行った方が良いですね。写真は、プロのような600㎜を持って行かなくても意外と写せます。シーズンは12月〜3月くらいですのでそろそろ終わってしまいますが、来年以降にお薦めのアクティビティです。

今後も、もっと多くの人にカナダの良さを伝え、発信できるように、自分自身が積極的に楽しんでいきたいと思っています。

(松田)シロフクロウ観察のお話は初めて聞きました。新しいオンタリオ州のアクティビティとして興味ある方が多そうですね。最後になりますが、商工会会員へメッセージをお願いいたします。

(佐々木氏)航空券購入や旅行の相談がなくても、まずは気軽に店舗にお越し頂ければ嬉しいです。多くの人が来店し、お客様同士が情報交換などを出来る店舗に出来ればと考えていますので、どうぞお気軽に足をお運び頂ければ幸いです。

(松田)インタビューは以上となります。本日はお時間を頂き誠に有難うございました。



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