「こんにちは!」新代表者紹介インタビュー




<第138回>
IACE Travel Inc.
満木 貴広 General Manager

IACE トラベルの満木氏にお話をお伺いしました。オフィスは、トロントダウンタウンのBay ×Bloor に位置します。日本語のパンフレットと共に、多くの英語の日本地図やパンフレットが置いてあり、増えている訪日のお客様のために資料を充実されているとのことです。

IACEさんが設立に至った経緯、満木さんのご入社のきっかけ、思い出に残っているお仕事のお話など、とても印象深いエピソードをたくさんお話しいただきました。また充実したご趣味のおかげで「ストレスがない」とおっしゃられるプライベートについてもお伺いしてきました。




(松田)御社の事業内容のご紹介をお願いします。

(満木氏)IACEトラベルの事業は旅行業です。航空券、ホテル、レンタカー等の旅行に関連する様々なことを全て手配いたします。メインのお客様は日本人の方々で、日本への里帰り・帰国チケットや、企業駐在員の方々のご出張の手配が多いです。しかし最近はカナダ人、特に中国系カナディアンのお客様の訪日のご依頼がとても増えています。

トロント支店の社員数は、現在10名です。

(松田)支店はどちらにありますか。

(満木氏)支店は日本に44店舗、海外に22店舗あり、海外支店の多くが北米にあります。カナダにはバンクーバーとトロントの2店舗、アメリカには18店舗あります。

ニューヨーク、ラスベガス、ワシントン、ボストンなど、日本人に人気のエリアにはもちろん、コロンバス、ダラス、アトランタなど、日系の企業様がいらっしゃるエリアにはほとんどオフィスがございます。最近ではメキシコ・アグアスカリエンテスにもOPENしました。

(松田)御社の設立はいつでしょうか。

(満木氏)当社は1970年にニューヨークで設立されました。トロント支店の設立は2006年です。IACEとは“International Association for Cultural Exchange”の略で、これは、IACEが元々日本人や日系コミュニティの方々の文化交流事業を行っていたことに由来します。

1970年頃は1ドルが360円だった時代で、現地在住の方々にとって日本への航空チケットは高価過ぎて帰国したくてもできない状況にありました。

そこで当時のIACEの社長がこの状況をどうにかしようと考え、飛行機を1台チャーターすることで、会員に安くチケットを提供できるようにしたんです。それが、当社の旅行事業の始まりです。飛行機をチャーターした初めての日系旅行会社と聞いています。

(松田)まるで映画になりそうなお話ですね。それでは、御社の強みはどちらにあると思われますか。 

(満木氏)1つめに、北米のネットワークを活かした顧客サポートです。トロント支店では、スタッフの半分がアメリカ担当としてアメリカにいらっしゃるお客様の手配を行っております。時差の関係で中西部に限られますがIP電話を通じて トロントでお電話を受け取れます。

限られた人材を最大限に生かし大事な予約のお電話を逃すことなくまたご満足いただける対応をする事ができます。柔軟性がありフットワークが軽いという点も我々の利点だと思います。

2つめに、高い品質のサービスです。大手他社と異なり知名度の低い我々のような会社は、サービス力がすべてです。当社の日本支店のサービスは質が高いと評価をいただいておりますが、日本、アメリカ、カナダとどこのIACE支店を訪れられても同じレベルのサービスを受けられるように社として取り組んでいます。

日本人にご満足いただける品質のサービスには、トロントのお客様にも高評価を頂いております。

(松田)現在は、どのような旅行先が人気ですか。

(満木氏)カナダ人のお客様ですと、先程申し上げたように、訪日です。当社ではジャパンレールパスを取り扱っているのですが、昨年の夏頃から非常に販売数が増え、一昨年の倍以上となりました。

オフィスに御来店されているお客様が全て非日本人という状況も度々見かけられるようになりました。これは一昨年までは見られなかった光景です。

日本人のお客様からは、クルーズのご要望がとても増えています。日本からよりもリーズナブルに行けるということと、こちらではとても身近であることが理由かと思います。カナダに来て、クルーズってこんなにお得なんだと知っていただき、リピーターになって下さるお客様も多いです。

(松田)クルーズ旅行ですと、どのような行き先が人気なのですか。

(満木氏)ご家族連れだとディズニークルーズは非常に人気がありますし、クルーズが初めての方やカップルのお客様ですと、ロイヤルカリビアンやセレブレティークルーズなどのカリブ海地域へのクルーズが人気ですね。

ただ、クルーズ旅行は、移動手段である飛行機とは違って、移動しながら中で楽しんでいただくことも目的の一つです。ご旅行されるのがご家族連れなのかカップルなのか、クルーズは初めてか過去にご経験があるのか、またご旅行の目的によって、お薦めするクルーズ会社も変わりますので、一概にクルーズに行かれるならここ、とお薦めすることはできません。


当社では、クルーズやディズニーワールドなど、専門知識が必要なエリアへのご旅行には担当制をとっています。ウォークインももちろん受け付けていますが、ご検討されているお客様には事前にアポイントを取っていただくようご案内しています。

専門知識をもった担当スタッフが、一人一人のお客様からじっくりとお話を聞いてプランニングをし、ご希望に合ったご旅行プランをご紹介し、ご満足いただける思い出深いご旅行になるよう、サポートをいたします。

(松田)それでは、満木さんが特にお薦めされるご旅行先はありますか。

(満木氏)当社のお客様はリピーターの方が多いため、定番以外のご旅行を求められる方がたくさんおられます。そのようなお客様にお薦めしているのは、コスタリカやアルゼンチンといった南米エリアです。

コスタリカは火山国ですので温泉があり、また時期によってはウミガメが見られる国立公園があり、ホテルの目の前に野生のイグアナが歩いていたりと、自然に溢れている場所です。まだまだ手付かずの自然に触れることが出来る、とても魅力的な国です。

また、アイスランドもお薦めです。オーロラが見られるのですが、イエローナイフに行くと乗り継ぎを含めて9、10時間かかってしまうところを、アイスランドへは冬季はトロントから直行便が飛んでいるため、6時間半ほどで到着できます。

また、ブルーラグーンという世界最大の露天風呂でリラックスすることもでき、お客様からのお問合せも非常に増えています。

(松田)アイスランドは日本から行くと20時間近くかかるとのことなので、カナダにいる間に行きたい国ですね。では、今後御社が力を入れていかれたいことはどのようなことでしょうか。

(満木氏)現在ブームとなっている訪日旅行には、引き続き力を入れていきたいです。お客様が日本旅行に求めるものが昔に比べると大変細かくなっているんです。

昔は、東京、大阪、京都、という3都市が主流でしたが、今は箱根や伊勢などに行かれる方が増えてきています。最近では小田急トラベルさんと提携をし、小田急ロマンスカーと箱根の温泉をセットで海外から予約ができるようになりました。

また、当社のお客様は個人旅行をされる方が多いので、それぞれのお客様に向けた個別のアレンジをしています。様々なご要望に対してしっかりと情報をご提供できるように、日本から資料をもらったり、当社のスタッフの出身地がバラバラといった強みを活かして、地元の情報をスタッフから得たりしています。

そのように、カナダの会社では提供できないコアなプランやサービスをアピールしていきたいと思っています。

(松田)それでは、満木さんのご経歴についてもお伺いしたいと思いますが、ご出身はどちらですか。

(満木氏)生まれは山口県ですが、1歳の時に愛知県に引越し、愛知県で育ちました。当社に入社したのは、1998年です。入社後は東京本社に勤務をしておりましたが途中で名古屋支店に異動しました。そして2005年にバンクーバーに駐在となり、その後2012年にトロントに来ました。

(松田)御社にご入社されたきっかけはありますか。

(満木氏)旅行専門学校に通っていた時に、シアトルに1年間の研修留学をしました。英語の勉強+旅行業についての研修があったのですが、その時に講師として来てくれたのが、IACEの現会長の石黒でした。

私は当時20歳でしたが、その講義を聴いて、会社に魅力を感じたのと、石黒の人柄に惹かれたのが、入社を希望した最初のきっかけです。石黒は当時50歳前くらいで、非常にアグレッシブで、けれどとても謙虚で、この人の下で仕事をしてみたいと思いました。

そして日本帰国後採用試験を受けたのですが、実は私は一度不採用になってしまいました。そしてその後人員を増やすことに決まったとお声掛けをいただき、採用して頂きました。自分では二軍組と呼んでいるのですが(笑)、何かご縁があったんだと思っています。

その後石黒と仕事をする機会がありました。彼はその時社長ですのでオフィスには週に1、2回ほどしか来なかったのですが、ある日土曜日に出社すると、彼がトイレ掃除をしていたんです。私は驚いて「社長、そんなこと我々がやりますのでしないで下さい」と声をかけると、「君達は予約を取るのが仕事だから、これは私がやる」と返されたんです。

また会った瞬間にすぐに友達になれるような壁のない方であり、人としての魅力に溢れた方なんです。入社前も、入社後も、今でも、変らぬ印象を持っておりますし、自分もそうなりたいと憧れであり目標となる方です。

(松田)素敵なエピソードですね。私も石黒会長に一度お会いしてみたいです。それでは、満木さんにとって、これまでで最も思い出深いお仕事についてお話頂けますか。

(満木氏)新人の時に大きなミスをしたことがありました。ディズニーワールドへの新婚旅行の手配をお願いされまして、新婚旅行ですので飛行機はビジネスクラスでとご要望がありました。10何年前ですのでビジネスクラスは大変高価だったのですが、私はお座席のシートアサインを忘れてしまったんです。

そしてお客様が空港でチェックインをした時にそれが発覚しましたが、もう横並びの席が空いていませんでした。当然、空港から「どうなってるんだ!」とすごい剣幕のお電話がありましたが、とにかく一生懸命謝ることしかできませんでした。幸運なことに、帰りの飛行機は航空会社さんになんとか席を確保していただけました。

そして、お客様が帰国後、お詫びに向かうことになりました。新人でしたし、やはり怖い気持ちが大きく、支店長が「一緒に連いて行こうか」と言って下さったのですが、「自分1人で行きます」と1人でお詫びをしに行ったんです。

お客様もその時にはある程度お怒りも収まられて落ち着かれていたんですが、心から謝罪をし、お客様に受け入れていただきました。それどころか、その出来事をきっかけにそのお客様と仲良くなりました。カナダに来てからも日本帰国の際にお会いしたりと今でも仲良くして頂いています。

新人の時にそういう経験を出来たというのは、とても幸せなことだと思っています。経験を積んだ後では段々と失敗が怖くなると思いますが、新人の頃に失敗から逃げなかった、例えピンチの時でも誠心誠意対応をすることでお客様とのご縁に繋げられる、ということを若いうちに知ることができたということは、これまで仕事を続けてきた中で、一番の宝だと思っています。

(松田)素敵なお話ですね。それでは、満木さんがこれまでのお仕事を通じて大切になさっていることはどのようなことでしょうか。

(満木氏)当社は日本的なサービスのご提供を心がけており、お客様に親切丁寧にというのはもちろんですが、私が一番大事にしているのは社内の雰囲気です。社内のスタッフ同士が、しっかりと挨拶、配慮、心遣い、ということができなければ、お客様に同じような対応はできないと思っています。

サービス業はパーソナリティが重要ですので、人材採用の時もそこを意識しています。

帰宅前や誰かが忙しそうな時に「何か手伝えることがないか」という声掛けや、御礼の言葉、という大切なことを素直に心からできる人間関係、雰囲気というのは、お客様に御来店いただいた瞬間に感じられると思うんですね。誰か1人が心がけるだけでも、それが徐々に皆の中に広がり、段々とお客様の集まりや、会社の売上げに最終的に繋がっていくと思っています。

(松田)プライベートなこともお伺いしたいと思いますが、ご趣味はなんでしょうか。


(満木氏)趣味は2つ、野球と音楽鑑賞です。野球は小学校から高校までずっとしており、現在はトロントにあるJCBLというリーグにも入っています。4月末から今シーズンが始まるんですが、毎週日曜日は野球をしてリフレッシュしています。

観戦もとても好きです。私は小学校からずっとピッチャーをしてきましたので、観戦するときはどうしてもピッチャー目線になってしまうんです。ロジャースセンターですと、ブルペンが丁度外野席の下にあるんですが、私は野球を観るというよりか、ブルペンを見ていることが多いです。

ピッチャーのウォーミングアップやキャッチボールなど、自分の中で取り入れたいトレーニングなどを見るのが好きですね。試合は正直ほとんど観ていない時もあって(笑)、ピッチャーさえ見ていれば満足なんです。

(松田)1シーズンでどれくらい球場に観にいかれるんですか。

(満木氏)レッドソックスの上原投手が大好きなので、彼がトロントで登板する試合はほぼ必ず観にいっています。仕事が終わって、「あ、時間があるな」と思うとそのままロジャースセンターまで行ってチケットを買って観ることもありますね。

ただ僕はブルペンにしか興味がないので、1人で行くのが好きなんです。友人と行くと、やっぱり椅子に座って観なきゃいけないじゃないですか(笑)。友人も僕と行っても面白くないと思いますしね。

(松田)2つめのご趣味の音楽鑑賞についてもお伺いできますか。

(満木氏)音楽は中学校の時から野球と同じくらい好きで、中学高校時代のお小遣いは、好きなアーティストのCDを買ったりコンサートに行ったりと全て音楽に費やしたと思います。

中学高校時代に聞いていた音楽を今でも通勤中に聞いているくらい、僕にとってはなくてはならないものです。一番好きなのは、サザンオールスターズですね。僕の体の80%くらいはサザンで出来ているのではないかというくらいとても好きで、今でもCDやDVDが発売されたら日本から取り寄せますし、コンサートがあったらそのためにでも帰国したいくらいですね。

毎週末1回、必ず湯船につかりながら音楽を聴くという時間を作っていまして、多分妻はウザイと思っていますけど(笑)、スピーカーをお風呂に持ち込んで1時間くらい音楽を聴きながらリフレッシュしています。その時間と野球があれば僕にストレスはないですね。

(松田)ストレスがない、と言い切れる方ってなかなかいないと思います。羨ましいです。私も満木さんのように、上手にリフレッシュできる充実した趣味を見つけたいです。それでは最後になりますが、商工会会員へメッセージをお願いします。

(満木氏)当社のトロント支店はまだ10年と非常に若いのですが、日本人の方にご満足いただけるサービスを提供するよう努力しており、お客様にも好評をいただいております。航空券のご購入やご旅行の際は、是非皆様からお問合せをいただければ有り難く存じます。宜しくお願い致します。

(松田)インタビューは以上になります。どうも有難うございました。

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