「こんにちは!」新代表者紹介インタビュー


<第129回> 
Tokio Marine & Nichido Fire Insurance Co., Ltd.
斎藤 芳孝 Chief Representative For Canada

東京海上日動火災保険の斎藤首席駐在員にインタビューをして参りました。2015年4月に赴任された斎藤氏に、海外事業の拡大や保険業界における日加間の違いについてお話いただきました。また、東京本店で営業をされていた時の印象深いご経験や斎藤氏のご趣味についても、お伺いしました。




(丸山)御社の事業内容のご紹介をお願いします。

(斎藤氏)当地では現地法人でなく、東京海上日動火災保険のカナダ支店として、損害保険事業を行っております。カナダ支店は損害保険のみ扱っておりますが、東京海上グループの中では、生命保険、リスクコンサルティングサービスや介護事業等のサービス事業、その他金融・資産運用事業等の会社があります。

グループ全体では、37の国・地域、486の都市に拠点があります。海外の保険会社を買収してきた経緯もあり、現地スタッフ社員も含めた海外スタッフの総数は約18,000人と10年前と比較し3倍に増えています。現在、私を含め日本から海外へ派遣されている海外駐在員は約260名で、前任の有田が2010年に着任した際には約180人ですので、駐在員の数も急増しています。

また、2002年当時、グループ全体の修正利益に占める海外事業の割合は約3%でしたが、現在は、グループ全体の約35%を占めており、この10年間で海外へのシフトが急速に図られているが現状です。

(丸山)カナダでの拠点はトロントの他にもございますか。

(斎藤氏)カナダ支店の拠点はトロントとバンクーバー、そして本年5月、モントリオールに開設したところです。バンクーバーは1977年、トロントは1980年に設立されましたが、日系の損害保険会社の中でバンクーバー及びモントリオールに拠点があるのは当社だけなんですよ。

(丸山)従業員の方は何名いらっしゃいますか。

(斎藤氏)当社単体の従業員はトロント7人、バンクーバー3名、モントリオール1人と少人数ですが、業務全般をカナダ大手の保険会社であるNorthbridge社に総代理店として委託しています。

同社は法人分野に強い優良な保険会社で、カナダの保険事情にも精通し、コンプライアンスへの対応も良い意味で保守的な運用を行うので非常に助かっています。当社とは何と60年の提携の歴史があるんです。

(丸山)お客様は日系企業さんが多いでしょうか。

(斎藤氏)お陰様で古くからお付き合いのあるお客様も多く、日系のお客様が当支店の売上の約7割を占めています。個人のお客様も多数いらっしゃいますが、法人のお客様の方が圧倒的に多いです。

残る約3割は、非日系企業の引受となっています。具体的には、Northbridge 社と当社が共同で保険を引き受ける形式で引受けを行っており、お陰様で数字も伸びています。


(丸山)保険業界において、カナダと日本でどのような違いがありますか。

(斎藤氏)沢山ありますが、個人的には、企業のお客様に関してはビジネスの手法に大きな違いがある点が印象的です。日本では、代理店制度が普及していますが、カナダではブローカー制度です。

具体的には、日本では、担当する企業の子会社が代理店として登録されているケースが多いものの、私のような保険会社の営業担当が直接お客様(企業)を訪問し、保険担当の方に対して、直接各種ご提案をするケースが圧倒的に多いと思います。

一方、カナダでは、ブローカーさんを経由しなければいけないという法規制があります。保険会社とお客様企業の間に必ずブローカーさんが介在しますので、保険会社が勝手に直接お客様にお会いし、各種ご提案を自由にする事はできません。

保険文化の違いですから、どちらが良い悪いという話は一切ありませんが、日本で20年間営業を行ってきた身ですので、ある種新鮮、ある種寂しさを感じる所もあり、まだ慣れないです、正直(笑)。

(丸山)御社はこれからどのようなことに力を入れていきたいとお考えですか。

(斎藤氏)日系企業のお客様が7割弱ですので、日系企業のお客様に対する各種サービスのご提供が当然第一ですが、会社の成長のために新たなビジネスができないかを常に考えています。

前任の有田が良い流れを作ってくれたので、その流れを大切にしつつも、私の赴任中にカナダ支店で新しいビジネスモデルを構築する等、付加価値を提供したいと思っています。具体的な付加価値の内容については、まだ着任後間もないですので、もう少し時間をかけて考えていく予定です。

先に述べた通り、当社グループはこの10年間積極的に海外進出を行っており、海外現地スタッフも急増、グループの一体感を醸成し、同じ目標に向かって走っていくのは難しいことです。そこで全世界の東京海上グループ社員を束ねるために、グループのビジョンとして「TO BE A GOOD COMPANY」を掲げました。

「TO BE」という言葉が重要で、良い会社を目指して挑戦し続けるという、全社員共通のビジョンでありメッセージです。組織や人間は、「あぁいいな」と思った瞬間に衰退するので、常に進化をしなければいけないと思い仕事を続けてきましたので、非常に感銘を受けたビジョンです。

カナダにおいても、今あるものを大事にしつつも、次のステップに向けて何ができるかを考え、To Be A Good Companyを目指して挑戦を続けていきたいと思っています。

(丸山)それでは、斎藤首席駐在員のご経歴についてお伺いしてもよろしいですか。

(斎藤氏)1996年に当社に入社して以降、自らの意思で労働組合の専従者となった4年間以外は、営業一筋です。自動車メーカーやディーラー、石油会社やガス団体、電機メーカー等企業のお客様を中心に担当させて頂きました。

幸か不幸か、入社以来、転勤の無い異動を繰り返しており、今回が初めての転勤且つ海外赴任です。全てが初めてで、私も妻も本当にテンテコマイでした。

父の仕事の関係で、中学校2年から高校3年まで米国ニュージャージー州で過ごしましたが、日本へ帰国後、大学では野球グランドと睡眠場所であった図書館の記憶しかありませんし(笑)、入社以降も英語は殆ど使っていませんでしたので、英語も含めて海外での仕事はチャレンジングですね。

一人駐在員ですので、業務は項目的にも広範囲に亘ります。現場の責任者として、一通りのことは理解した上で経営管理する必要がありますし、自分でも一定程度実務を担当していますので、何だか落ち着かない日々を過ごしています。

(丸山)これまでのご経験を通じ、どのようなお仕事が印象に残っていますか。

(斎藤氏)カナダに赴任する直前に担当させて頂いたお客様への対応が一番印象に残っています。

2011年にタイで発生した大洪水により、全世界で大きな損害が発生し、事故後から本当に長期に亘り、当社損害部のメンバー、お客様、代理店さん、そして共同で保険を引受けていた他保険会社のメンバーと一緒に損害査定をし、解決に向けて取り組んでいました。

お客様とぶつかることも多々ありましたが、着任直前に全てが解決し、お客様からは大変感謝していただきました。ここ数年間、無事決算ができたのも保険会社の皆様のお陰ですと御礼を頂いた際には、本当に涙がでる程嬉しかったですね。

お客様にとっては事故が無いことが一番ですし、事故が無いと保険料コストに目が奪われがちですが、万が一事故が発生した際にどれだけの価値を提供できるか、企業のバランスシートを守るのも保険会社の大事な使命であると、身を持って体感することができ、非常に印象深い経験となりました。

(丸山)斎藤首席駐在員ご自身がお仕事を進める上で大切になさっていることはどのようなことですか。

(斎藤氏)社内の仕事は、自分一人の力では何も解決できないことが多く、支店内のチームワークを大事にしています。また、特に現行ポジションでは、スケジュール管理を徹底するようにしています。

締切がタイトな中での仕事は、ミスを誘発し、最後の判断に時間をかけられず多角的な角度から物事が見られなくなるので、できるだけ締切の1週間前に全て終了するよう皆で努力しています。

入社して一年目の際に面倒見て頂いた先輩からこの点を徹底的に叩き込まれ、当時は物凄く怖かったですが、現在では非常に感謝しています。ただ、実際にはそんな上手くは行きませんが。

お客様という視点では、保険は目に見えない商品ですので、お客様との間で信頼関係を如何に構築していくかが非常に大切であると考えています。

お客様は、事故が無いに越したことはありませんが、万が一の際や何か相談毎が発生した際に、東京海上日動の斎藤だったら即相談できるし、安心であると思って頂けるよう、引き続きオンオフ共に努力して参りたいと思います。

(丸山)それでは、プライベートなこともお伺いしたいと思いますが、好きなスポーツやご趣味についてお聞かせください。

(斎藤氏)体を動かすことが大好きです。小学校2年から野球を始め、入社後も会社の野球チームで活動していましたので、野球はかれこれ20年以上続けてしまいました。今は塁間すらも投げられませんが、ソフトボール等で汗を流したい気持ちは強いです。また、娘がテニスをしているので、一緒にテニスをすることもありますね。

最近はゴルフを楽しんでいます。ゴルフは難しいですね。野球をしていた頃は140キロ前後の直球や落ちる球を打っていたのに、どうして止まっているボールを上手く打てないのだろうといつも落ち込みます。

日本では年4、5 回程度でしたが、カナダでは大幅に記録を塗り替えているのは事実です(笑)。カナダはゴルフ場が広大で非常に気持ち良く、値段も日本に比して恵まれた環境なので、仕事以上に(?)ゴルフに熱が入っています。

家族と7月末に合流し、第一弾としてナイアガラの滝に旅行に行きましたが、今後は家族とカナダ全土の名所を旅行したいですね。

(丸山)最後になりますが、商工会会員へメッセージをお願いします。

(斎藤氏)商工会会員の方々とは、異国の地カナダのトロントで、同じ時期に、仕事やプライベートでご一緒できるというご縁を大切にしたいと思っています。日本では、このように多数の企業の皆様と知り合える機会は余りありませんから、大変貴重な経験です。

また、カナダだけのご縁にせず、お互い日本帰国後も、仕事・仕事以外のいずれかでお付き合いできたらいいなと思っています。人との出会いは財産ですね。

(丸山)インタビューは以上となります。本日はお時間を頂きましてありがとうございました。








戻る   過去の新代表者紹介インタビュ一覧はこちら