わたしのとっておきのお店


最後もここで… Turf Lounge

在トロント日本国総領事館 市川 秀隆




いきなり競馬の話で恐縮ですが、今年米国で遂に37年ぶりのクラシック3冠馬が誕生しました。米国のクラシック3冠レースは日本よりも遙かにローテーションが短く、かつ幅広い距離適正が要求されること、競馬場間の移動距離が長いこともあり、最初の2冠(ケンタッキーダービーとプリークネスステークス)はある程度楽に取れても、最後のベルモントステークスで涙を飲んだ馬が過去数多くいました。

久々の3冠馬となったAmerican Pharoah(ファラオ=Pharaohのミスタイプがそのまま馬名として登録されてしまった)は8頭立てとなったベルモントS(6月6日、ニューヨークのベルモント競馬場)でも5馬身半差の圧勝で、競馬場だけではなく、近くのヤンキースタジアムでも試合中にこのレースを観ていたエンゼルスのマイク・トラウト選手も思わず、やった!と叫ぶほどの興奮ぶりでした。

日本でも現在2冠馬が出ていますが、1ヶ月間に3レースをこなす米国と、夏や秋のステップレースを挟み6ヶ月間で3レースの日本とでは条件が全く異なるため、この3冠の価値は途方もなく大きいと考えます。

前置きが長くなりましたが、トロントのダウンタウンでも気軽に?競馬を楽しめるレストラン・バーのTurf Loungeをご紹介します。場所はBay×AdelaideからBay沿いに少し北へ進んだところにあり、平日の昼休みでも容易に行けてしまうのが嬉しいところです。

そうです、ここはウッドバイン競馬場を運営するWoodbine Entertainment Groupが経営する、競馬場外でありながら馬券投票が行える数少ない場所なのです。

   

 


歴史あるビルの一角にある入り口は一見シンプルですが、中は天井が高く広々としたスペースに競馬の歴史を映した写真や優勝カップが展示されており、競馬場にある貴賓席を想像させる高級感漂う造りとなっています。

また各所にあるモニターでは、毎日正午から夜半まで北米で行われているサラブレッド、トロッターなど最大6レースの模様を同時に観ることができます。特に壁沿いの席では、すぐ側にモニターが設置されており便利です。

 


投票の方法は、係の人に頼むか、上の写真のような投票機のいずれかになりますが、競馬場のようにレースプログラムが置いてあるわけではないので、出走情報を事前に把握しておかないと正直訳が分かりません。

ただこの4月に国会で改正競馬法が成立し、近い将来日本でも外国競馬の馬券購入が可能となることから、諸外国の競馬事情をギャンブルの側面から知っておくことは、私のような日本の競馬以外殆ど知らない者にとって非常に興味深いことではないでしょうか。

競馬に興味のない方々の多くは、ここまで読まれずに脱落されたと思いますが、料理の方もなかなかのものです。CanoeやNorth44、Gramercy Tavernなどの有名レストランのシェフであったTom Brodi氏が料理の監修を手がけており、メニューはシンプルなものから魚・肉のコースまで各種取り揃えています。

 

例えば上の生パスタ・カルボナーラや下のラビオリは味とともに盛りつけも素晴らしく、またレース中継の音は殆ど聞こえないため、競馬に興味のない方でも食事を楽しめるようになっています。個室も用意されており、立地の良さを考慮すれば、ビジネスの接待やレストランウェディングにも最適といえます。


 


さて私事ですが、7月下旬に3年間の任期を終え帰国することになり、カナダ最高のレースである7月5日のクイーンズプレートが、トロントで競馬を観る最後の機会となります。
カナダ調教馬のジャパンカップでの成績は決して満足の行く結果が出ているとは言えませんが、カナダ競馬が往年の輝きを取り戻し、新たな歴史を刻んでいくことを願い、この場を借りまして帰国のご挨拶とさせていただきます。皆様どうも有り難うございました。





Turf Lounge
330 Bay Street,
Toronto, Ontario
M5H 2S8
Tel: 416-367-2111
http://www.turflounge.com/index.htm










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