リレー随筆


カナダ10年目に不安に思うこと


星 恵子



カナダ生活10年目となり私が不安に思うことは、日本語で「成年後見人」、英語で言うと“Power of Attorney”になってくれる人を見つけることは、難しいなと思うことです。果たして、自分が年老いて信頼できる友達なりを見つけることができるのだろうかと思うと最近不安になってきます。

私は、現在、アメリカ出身の旦那と二人でトロントに生活していますが、旦那の親類も少ないし、私の家族は全員日本にいるし、このままカナダでの老後を考えた時に、子供がいない私にとっては、旦那しか家族がいないことになります。

そうすると、もし、旦那が先に死んでしまった場合、または、二人一緒に呆けてしまった場合、誰に成年後見人をやってもらうのだろうと考えます。今付き合っている親しい友達は、私の同年代か年上の方が多いので、自分が年老いた時には、先にいってしまうか、同じように年老いていくので、あまりあてにできないというのは自然な考えです。

もしも誰もいない場合は、財産の方は、銀行でもお金をとってやってくれます。(資産を銀行でみて、ある程度のお金があるようであれば、銀行でやってくれるようです。)でも、身の回りに関することは、お金があっても銀行ではやってくれないようです。弁護士の場合、estateとかwill&POAを専門にしている方は、財産の方と身の回りに関する方の両方をお金をとってやってくれることはあります。

最後の最後には、オンタリオ州の政府“Public Guardians Trustee”で取り扱ってくれますが、政府としてもしかたなくやっているだけのことだと思います。

私の現在の希望としては、自分が成年後見人を必要としたときのために、それほど親しい関係ができていない人にも自分の意思が伝えられるように、自分が残された人生をどういう風に生きたいのかを書き記しておこうと思っています。英語でいうとliving will/Advance Care Planning等と思いますが、自分が思う多くのこと、こうして欲しいと思うことを付け加えていけばいいのかと思います。








この号の目次へ戻る   「リレー随筆」記事一覧ページへ