「こんにちは!」新代表者紹介インタビュー


<第81回>
NGK Spark Plugs Canada Limited
President 三浦 芳郎 


NGKスパークプラグスカナダの三浦社長にインタビューをして参りました。オフィスはマーカムにあります。カナダで高いシェアを誇る商品についてご説明いただき、一台の自動車を作るのに本当にたくさんの部品メーカーさんが関わっていることを実感しました。お仕事のことからプライベートなことまで色々とお伺いしてきました。



(松田)御社の事業内容のご紹介をお願いします。

(三浦氏)NGKスパークプラグスカナダは、日本特殊陶業の販売法人として1982年に設立され、昨年30周年を迎えました。現在社員数は30人で、拠点はこちらのマーカムオフィスのみですが、カナダ主要都市に営業スタッフを配置しています。

事業としては、スパークプラグと酸素センサーといった自動車用部品をカナダの市場向けに販売しています。それぞれの製品には新車組み付け用と補修用(修理・メンテナンス)がありますが、カナダにある自動車メーカーさんの工場で新車に組みつけられるものは、通常我々のアメリカ法人から納入しております。唯一ボンバルディア社で生産されているスノーモービル用製品は我々カナダ法人より納入しています。カナダ法人の売り上げとしてはボンバルディア社に納めている新車組み付け用製品の売り上げはごくわずかで、主なものは補修用製品です。補修用製品には一般用とメーカー用の2種類がありますが、カナダ法人では一般補修用が大部分を占めています。

(松田)一般補修用製品の販売先はどちらですか?

(三浦氏)一般補修用製品の我々の直接のお客様は代理店さんです。そして代理店さんから、ジョバーと呼ばれる自動車用部品販売業やインストーラーを経由し、修理工場での最終顧客の補修に使用されます。他にはカナダ最大のDIYストアであるカナディアンタイヤにも卸していて、当社最大の販売先の一つとなっています。

(松田)主要な商品であるスパークプラグについてご説明いただけますか。

 
左:自動車用スパークプラグ
右:小型エンジン用スパークプラグ 


(三浦氏)スパークプラグというのは、簡単にいうとエンジンに火をつける着火装置です。基本的にエンジンが変わるとプラグも変わってきます。こちらが自動車用のスパークプラグ(写真左)ですが、電圧を上からかけるとすきまのところに火花が飛び、エンジンの中でガソリンに点火するという仕組みです。別の品番のものと見比べていただくとわかるのですが、ネジの長さが少し長い、先の部分(発火部)が少し細い、尖っている、などわずかですが形状が違います。

プラグと一口に言いましても、カナダで取り扱っているだけでも1500種類ほどあります。カナディアンタイヤ等で商品を見て頂いて、見た目は同じなのになんでこんなに種類があるのかと不思議に思われるかもしれませんが、各エンジンの性能を最大限に活かすために、使用している材料が異なっていたり、それぞれがベストな形状になっています。

(松田)自動車以外にはどのような製品に使用されているのですか?

(三浦氏)自動車以外には、二輪車、船、スノーモービル、草刈機などにも使われています。変わったところですとラジコン等の超小型エンジンに使用されるものもあり、こんなに小さいものです(写真右)。実はもう少し小さいプラグも作っていたのですが、事故防止や安全管理のために規定以外の製品への使用は控えるようお願いしているにも関わらず、使用されてしまったことがあり、結果、安全管理遵守のため、その小さいプラグ自体の製造を辞めました。その他大きいものですと、飛行機やロケットの専用プラグも製造しており、ロケットにも当社のプラグが使用されています。

カナダでは特に船やスノーモービルに利用されることが日本と比べて多いですね。これらの需要は気候に応じて変化があり、例えば暖冬で雪が少ないとスノーモービル用のプラグ交換をされる方がガクンと減ってしまいます。温暖化に負けず、毎年カナダらしいレジャースポーツを楽しめる天候であって欲しいですね(笑)。

(松田)御社として今後力を入れていきたいことはどのようなことでしょうか。

(三浦氏)当社では製品の品質に大変自信を持っており、品質保持を日頃より大切にしています。またカナダでは「NGK」というスパークプラグのブランド名の浸透度が非常に高いこともあり、おかげさまで高い市場シェアを持っています。
先進国であるカナダ市場は一般的に成熟市場であり、その中で高いシェアを保ち、今後更に伸ばしていくというのはなかなか難しい話ではありますが、 スパークプラグ以外の製品にも力を注ぎ、カナダ国内での更なるシェア拡大に力を入れていきたいと思っています。

(松田)それでは、三浦社長のご経歴についてお伺いしたいと思いますが、ご出身はどちらでしょうか。

(三浦氏)出身は愛知県です。大学で北海道に行き、入社をきっかけに愛知に戻りました。入社後は人事部に配属され、約5年間採用担当をしていました。その後フランスの工場に出向し、帰国後、本社の直販部というメーカーさん担当の営業部に3年おり、その後、某メーカーさんを担当するセールスオフィスの責任者として神奈川県の厚木に4年いました。

その後、2010年11月から約2年弱アメリカに赴任し、2012年の7月末にそのままカナダに来ました。アメリカではATP(Assistant to the President)として、OEMやアフターマーケット等のセールス全体のコーディネートや取りまとめ、監視 のようなことをやっていました。アメリカ法人は工場もあり、カナダの10倍ほどの売上規模ですので、色々と勉強させて頂きました。

(松田)今までで印象に残っているお仕事は何かありますか?

(三浦氏)今、ですかね。カナダは巨大な米国市場と陸続きになっていて、その影響を受ける一方で独自な市場を形成しています。私が来てから、カナダ法人の北米における最適化を試みています。あまり詳しくお話する事はできませんが、カナダ市場とカナダ法人に求められるタスクを今一度見つめ直し、将来に向けてどうあるべきかを具体化させているところです。昨年1年間は会社に入って以来、一番大変な思いもしましたし、今後も印象に残り続けるであろう仕事です。

(松田)そのようなご経験の中で、三浦社長がお仕事をする上で大切になさっていることはどのようなことでしょうか。

(三浦氏)海外で業務をする中で、本社の方針は重要ですが、できる限りローカルの人達の考え方も尊重したいと思っています。アメリカにいた時は業務ラインに入っていなかったので自分の部下がいなく、こちらからは問題点の提示をするだけで、後はローカルのスタッフ自身に解決してもらうという立場だったので、なおさらその思いが強かったですね。カナダに来てもやはりそうで、彼らには地域に根ざした考えがあり、それは地域で事業を行う中で必要不可欠なものです。ローカルとしてベストだと思う方法を自分たちで考えてもらい、彼らが良いと思う方法で好きにやらせてあげたいです。そして私が責任を取るから自信をもってその方法で進んでくれ、というスタンスでいたいと思っています。

(松田)ローカルの方々にとってもきっと心強いですね。それではプライベートなことも少しお伺いしたいと思いますが、好きなスポーツはありますか?

(三浦氏)スポーツというと、アメリカに赴任してから本格的にやり始めたゴルフですね。ただアメリカでは単身赴任だったのですが、カナダに来てからは家族を帯同していますのであまり行っていないです。アメリカでは駐在の2年目から本格的に夢中になり始めたのですが、後半は週に最低3ラウンド、日が長くなってからは時には4ラウンドするくらいのめり込んでいました。カナダも気軽にゴルフができますが、アメリカほどではないですね。ミシガン州にいたのですが、1プレイの料金が通常50ドルそこそこ、もし130ドルなんて出したら会員制や名門の高級ゴルフクラブでプレイすることができました。

(松田)それだけの安さと比べるとトロントでは足が遠のいてしまいますね。では今の一番の楽しみはどのようなことですか?

(三浦氏)子供の成長でしょうか。 今小学生なのですが、平日は現地校、土曜日は補習校に通っており、あまり遊ぶ暇がないので、休みの日は出来る限り子供と過ごせたらと思っています。家族は去年の秋に来て子供はすぐに現地校に通い出しました。子供は吸収が早いといいますが、やはり英語は大変なんですよね。はじめは家庭教師を付けて勉強して苦労していましたが、9ヶ月ほど経った今はどんどんと上達しています。そういう成長を間近で見れるって良いですよね。ですが、発音では既に負けてしまっていて父親としては少し寂しい思いもしています(笑)。

(松田)今後カナダでやっていきたいことはどのようなことでしょうか。

(三浦氏)まだナイアガラの滝しか観にいったことがないので、観光をもっとしたいと思っています。ということで夏にカナディアンロッキーに行くのですが、知り合いの駐在員の方が行かれたプランをお伺いしたら行きたいところを全て網羅していたため、そっくりそのまま頂いて旅行する予定です(笑)。カナダらしい壮大な大自然や野生動物を見れると思うので楽しみですね。

(松田)最後になりますが、商工会会員へメッセージをお願いします。

(三浦氏)当社を含めて出向者が少人数の日系企業は多いと思います。やはり悩みや考えなければならないことは各社たくさんあると思いますので、先日商工会で開催されていた少人数駐在員企業意見交換会のように、情報を共有し、交換し合える場を提供していただけるのは大変有り難いと思っています。そしてそこで培うネットワークも有意義なものであり大切にしたいと思っています。この先お会いする皆様とも是非良いつながりを築ければと思っておりますので、今後とも宜しくお願いいたします。

(松田)インタビューは以上になります。どうも有り難うございました。


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