リレー随筆


独楽のおじいさんです: 生きてる限り物づくり



山野井 政市


拝啓 コマのおじいさんです。90歳、なぜか元気です。

竹トンボも作って子供さんたちにもらって頂いてます。子供たちの笑顔を見て至福です。一番楽しんでいるのは私です。原材料は廃材木ですから無料です。最初にコマをあげたのが書道家上中先生のお孫さんです。三人のお孫さんが歓喜の笑顔を見せて下さいました。それが年寄りをはげます笑顔だったのです。作り続けてとっくに千個をこえました。(どなたさまかコマいりませんか?)

廻る物が大好きで子供の頃自転車の車輪を廻して遊んでいて爪をはがしたことがありました。その時母が「また生えてくるから」と笑って言いました。本当で、今跡形もありません。好きが高じて機械屋になり生計を建てましたが、自動車整備等が衰退したので廃業してカナダへ移住して20年をこえました。死ぬまで物づくりを止めません。

カナダは本当に良い国です。ガラス工芸もしてますが、材料が高いので廃業せよと娘に言われてコマ屋になりました。原料ただですので暮らしが楽になりました。塗装が下手でぬるときたなくなるのです。ある日どなたかが美術塗装して下さいまして「これが私の作品かと」驚く事態になりました。その芸術家のお名前を聞いてないのでお逢いしてお礼を申し上げたいと思っています。

「思うだけではちりひとつ動かせない」そうです。生きている間にお逢いしたいと思っています。他人様に大迷惑をかけて長生きさせて頂きました。それに酬いるにはお子様達にコマや竹トンボを作ってあげるしか有りません。あなたも孫や曾孫に作ってあげて下さい。


コマと竹とんぼ要りませんか?
在庫のコマと竹とんぼをお分けします。ご希望の方は商工会事務局(Email: office@torontoshokokai.org )までご連絡ください。


山野井 政市
日本で自動車整備士、16年間会社理事を務めた後、65歳のときカナダへ移住、物づくりを続ける。この夏90歳を迎えた。「JCCCや佛教会の催しに参加させて頂いています。左足破行で元美人の妻が付随しているのですぐ分かります・・・」とはご本人談。


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