「こんにちは!」新代表者紹介インタビュー


<第64回>
STARTEK CO LTD/ 株式会社STARテック
梶原 淳司 President



今回の代表者インタビューは、7月より個人会員としてご入会頂きました株式会社STARテックの梶原氏です。IT事業・留学サポート・LED導光板の製造販売という3つの事業をされています。海外で事業をされることやご趣味のキックボクシングについて、じっくりお伺いしてきました。


(松田)まずは、御社の事業内容1つめのIT事業についてご紹介をお願いします。

(梶原氏)弊社におけるIT事業は、設立当初から行っている主要な業務です。システムを構築したり開発したりする訳ではなく、ヒューレッドパッカードの下請けとして主にインフラ構築(サーバーやネットワーク構築)を行っております。日本で携帯電話会社のメールサーバーの構築や金融機関のデータセンターのサーバーの管理を現在は4人体制で行っております。仕事やオファー自体はあるのですが、人材が足りていないというのが一番の問題で、優秀なIT技術者をいつでも求めています。

(松田)では2つめの留学サポートについて教えて下さい。

(梶原氏)こちらの事業はトロントを拠点とし、主に留学生に対して英語力を含めた人材育成をしています。メイン対象は、日本で社会人経験がありカナダに来ている方々ですが、高校生や大学生もおります。日系企業が海外でどのような活動をしているのかを見据えた上で再就職をして欲しいと思い、インターンを受け入れて下さる日系企業の紹介をしています。以前は専属のスタッフが1人いたので、Facebook上で企業訪問をした内容をアップしたり、セミナーを開催し起業家の方々に講演を行って頂いたりと積極的に活動をしていたのですが、現在は私1人なので少し頻度が落ちてしまっています。けれど、今後日本が世界で活躍していくためにも、国際的な視野を持った人材を少しでも多く育成したく、今後も力を入れていきたいと思っています。

(松田)3つめのLED導光板の製造販売というのはどのような事業でしょうか。

(梶原氏)これは、LEDライトと導光板というアクリルの板を使用した、板照明の製造・販売です。この板照明は、板の後ろから電球を当てて光るのではなく、導光板の両サイドからLEDの光を当てると板そのものが発光します。特性は、消費電力が少なく、低コスト、超寿命です。また、発光する際に熱を発生しません。つい先日、自衛隊より利用したいと言われ新しい特性を見つけました。暗いところでこの照明を利用した際、敵から銃で撃たれても照明が消えることがない、熱を発しないため、戦車の中や移動手術室の照明として利用したいと依頼を受けました。板の背面を全てライトで埋め尽くしている照明もある中、我々の板照明は両脇の2辺からLEDの光を当てるだけで発光するので、消費電力が非常に少なくコストもかからないということで、環境にも配慮しており好評を頂いています。導光板は台湾で製造していますが、販売先は日本を含めたアジア地域とアメリカです。

(松田)その板照明は、具体的にはどのようなところで使われているんですか?

(梶原氏)主に看板や、デザイン設計されているビルの外壁の照明、床の下からの照明等に使用されています。3年前にはアメリカのバス停で使用されました。屋根にソーラーパネルを搭載し、昼の間に蓄電をして、夜明かりをつけるというシステムでしたが、弊社の商品はLEDを使用しているため、昼間の蓄電のみで約8時間もつということで採用されました。

(松田)それでは、梶原さんのご経歴についてお伺いしたいと思いますが、ご出身はどちらですか?

(梶原氏)出身は東京です。高校を卒業した後ワーキングホリデーでトロントに来て、その後大学入学資格を取るために一度現地の高校に2年間通学し、トロント大学にてコンピューターサイエンスを取りました。卒業してから1年間近畿日本ツーリストで働き、その後ワークビザが切れたので日本に帰国しました。

(松田)現在の会社を設立したのはどのような経緯があるのですか?

(梶原氏)帰国してからは、現在Softbankと吸収合併したAT&Tというアメリカの電話会社の日本支社で、私はインターネットのサポートをメインに働いておりました。始めは電話とメールとFaxでの対応でしたが、技術が進むうちに一般の人では設定が難しくなったため、オンサイトという訪問サポートを会社に提案しました。しかしその会社ではコスト的に無理だったため、会社を辞めて自分で事業を始めました。それが2004年です。そのため弊社のIT事業はオンサイトサポートから始まりました。
お客様は個人宅や中小企業が多く、あまりオンサイトサポートに費用を費やしていただくことはできず苦労していたところ、徐々に現在のインフラ構築と管理の下請けの仕事をいただけるようになりました。

(松田)そしてトロントに来られたのは何故ですか?

(梶原氏)妻に出会ったのもトロントだったので、2人ともいずれはカナダに戻りたいという気持ちがありました。そのため、もしコンサルタントや弁護士に頼らずに移民権が取れたら移民をしようと決めて申請したので、4年かかりましたが取れた時には迷いはありませんでした。移住したのは4年前です。

(松田)こちらでの事業はどのように始められたのですか。

(梶原氏)その頃はIT事業のみでしたが、カナダに来ることが決まってからカナダでもできる事業を探し始めました。まず、セントローレンスマーケットに入っているコゾリックというマスタード屋さんの商品を日本に輸入する事業を考えたのですが、目的意識が違うところがあり上手く行きませんでした。
次に留学生サポートの事業として、ある留学センターを買い取ることを進めていたのですが、金額が折り合わなかったこととその時期リーマンショックが起きたため辞めました。その後、日本でのIT事業のために適正な人材を探すため留学生に出会う中、IT以外でも能力のある留学生がたくさんいることを知り、幅広い分野でサポートができるようにと留学サポート事業に力を入れ始めました。
導光板製造・販売の事業を始めたのは、留学センターの話がなくなった時期に日本に一時帰国していた際に、昔からの知人が一人でその事業をしているということで私に声をかけて下さったのがきっかけです。それは3年前の話です。

(松田)海外で事業を営んで行く面白みというのはどこにありますか?

(梶原氏)色々な人と出会えることですね。特に留学生サポート事業で出会う若い方々は、日本でも面白い経験や事業をしていたり、向上心や目的意識もしっかりある方が多いです。そういった経験を伺うことでこちらも勉強になることもありますし、そういう方々から、インターンでの働きぶりが認められて無給から有給になったとか就職が決まったという報告を聞くと、こちらも力をもらえますね。

(松田)逆に難しさを感じることはどのような時でしょうか?

(梶原氏)カナダ人と事業を始めるというのは難しいですね。バックグラウンドの違いからか意思疎通が上手くはかれないということがあります。こちらでは契約書が全てですが、日本人同士だと「常識」というもので分かりあえることも、こちらでは契約書に書いていないからいうことで、知らず知らずのうちに私の方が悪者になってしまっているということがありました。いずれはカナダの企業ともビジネスを遂行して行きたいと思っていますが、現在のところは日系企業の方々と着実に基盤を築きたいと思っています。

(松田)お一人で海外で新しいことをするというのは大変だと思います。

(梶原氏)大変なことも多いですが、楽しいことも多いですね。今別の事業のためにフィリピンや中国、台湾等のアジアの国に行く機会が多いのですが、私はどこに行っても全く日本人には見られないんですよ(笑)。数ヶ月前に中国で暴動が起きた時も、中国にいても全然問題はありませんでした。特にどこの国の人に見られる訳ではないのですが、会話のきっかけや人と親密になるきっかけとしては役立ってると思います(笑)。

(松田)梶原さんが仕事を進める上で大切にしていることはどのようなことですか。

(梶原氏)人ですね。例えば第一印象であまり好きじゃないなと思うような人がいたとしても、その後も続けて会うようにします。嫌いだとか好きだとか人を評価するにはきちんとその人のことを理解した上でなければいけませんよね。留学サポートの仕事でも、私はきっかけを与えるに過ぎず、育って行くのは留学生であって、育成してくれるのは受け入れて下さる企業です。そのように全ての仕事が人とつながっていて、人を大切にしなければ成り立たないと思っています。
新しい事業を見つける際にも、人から紹介してもらったり情報を提供してもらったりということが大変助けになっています。そこでも人の大切さを感じますね。

(松田)それでは、梶原さんの好きなスポーツやご趣味はなんですか?

(梶原氏)スポーツはゴルフと、ムエタイというかキックボクシングをやります。ゴルフはトロントに来た20歳の頃に始めたので長いことやっていますね。キックボクシングは7、8年前からです。現在はトロントと日本を大体半々で行き来する生活なのですが、トロントにいるときは子供に教えるのも兼ねて週2回程トレーニングをしています。

(松田)キックボクシングを始めたきっかけはなんですか?

(梶原氏)子供が空手を始めた道場で親も参加可能だったので一緒に始めてみたところ、「お、子供より俺の方が上手いじゃん」という思い込みから始まりました(笑)。そしてキックボクシングに移行しましたが、ずっと続けていて大会などにも出ています。日本ではカナダよりも人気で、「おやじバトル」なんていう35歳以上の大会もあるんですよ。

(松田)キックボクシングの魅力はどのようなところですか?

(梶原氏)リングの上では自分と相手の二人きりで、一見ひとりで戦っているように見えますが、実際には応援に来てくれている家族や友達や仲間、リングサイドにいてくれる人たちの存在がとても大きくて、チームワークのスポーツなんだなと思います。育てる人がいる、見てくれる人がいる、応援してくれる人がいるというのはとても大きな魅力です。背負うものがあるというのはモチベーションも上がり、良い結果を生み出せますよね。

(松田)私なんて背負うものがあると重荷に感じてしまいそうですが、そういうことはないんですか?

(梶原氏)私は緊張が好きなんですよね。ゴルフのコンペなどでみんなが見ている中で第一打目でティーグラウンドに立ったとき、とても緊張しますが結構心地よいですね。

(松田)カナダのことは十分にご存知だと思いますが、今後やって行きたいことはありますか?

(梶原氏)仕事を通じて企業に勤めている方、起業された方、留学生等色々な方々にお会いするのですが、現在は独立しているそれぞれの方々が、いつかまとまって日本という輪を作れればと思っています。長い道のりになるとは思いますが、チャイナタウンやコリアンタウンがあるように、ジャパンタウンがあるといいなと思います。それに賛同して下さる方々がいれば是非協力して頂きたいです。

(松田)私もジャパンタウン欲しいです!楽しみにしていますので頑張って下さい。では、最後に商工会会員へメッセージをお願いします。

(梶原氏)7月に会員になってからまだお会い出来てない方々がたくさんいますので、これからお会いする方も是非宜しくお願いします。

(松田)インタビューは以上です。どうも有り難うございました。






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